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第6話

話しを聞いて、ユーヤは椅子の上で腕組みをして考えてから一言…


「つまり、君にはすでに勝ち目はないと…?」


「…ハイ…。」


「それで、スゴスゴ逃げ出すと…。」


「…だって、もう、無理じゃん…。スキル:社長までついちゃった。」


「なぜそう言いきれる?」


「…え~…??」


「オマエはレンさんが好き。レンさんは、吉沢さんが好き。吉沢さんは??」


「…うーーーん…。」


「正直な話、吉沢さん、25歳くらいなんだろ?指輪がない。弁当を一つだけ買う。独身かもしれないは分かった。それでいてルックス:イケメン、性格も上々。しかし、一人暮らしなだけで彼女いるのか…ゲイなのか…。それとも性癖が異常ですぐに嫌われて別れてしまうか。そんなのは分かってない。」


「ふんふん。」


「いずれにせよ、18時台にコンビニに晩飯買いに来てるということは、その時間には仕事は終わってる。かなりヒマ持て余し、夜は飲みに行く。仕事はそれほど忙しくはないだろう。」


「おーおーおー。」


「さすれば、時間もある、社長であれば金もある、君たちが知らない時間のほうが大部分。では、なにに有意義に時間を使っているんだろう?そんないい男に女の影が無い方が不思議だろ?」


「なるほどなぁ。」


「社会人であれば、人と知り合う恐れも多い。女性に興味があるなら、君のレンさんにやっているように、イケメンスマイルを駆使し、釣り糸をたらした太公望のように大きい獲物を待つ。」


「ほうほうほう。」


「さらに言えば、25歳くらいの大人が18歳の女子高生に興味があるのか?彼から見れば、レンさんは子供…。社会人と学生とでは考え方に開きがある…。興味があるとすれば、うら若き肢体くらいか?」


う、うら若き肢体??


「こえーな…オマエは…。」


「結論!多分だろうだが…おそらくイケメン吉沢さんには本命やら側室がいて、それを保持しつつ、もっと若い女と遊びたい!」


「すげーーー!」


「なので、まずは彼の身辺を洗う必要がある!その辺は俺が一役買おう!」


「さすが!持つべきものは友!」


「俺を見たらまず、これからは感謝しろ。」


「ハイ!先生!」


こうしてユーヤは俺のバイトの最中に、店から出た吉沢さんを追ってくれることになった。


Line:アタル「今でていった人です。」


Line:ユーヤ「OK!なるほど、かなりのイケメン…。」

Line:ユーヤ「追跡を開始します!」


Line:ユーヤ「ん?小さい事務所に入っていきました。」

Line:ユーヤ「吉沢会計事務所?…。」

Line:ユーヤ「会計事務所の社長か」


Line:ユーヤ「でてきました。」

Line:ユーヤ「今気づきましたがコンビニの袋をもってません。」

Line:ユーヤ「事務所に置いてきた模様。」

Line:ユーヤ「事務所はまだ明かりがあります。社員が残業していると思われる。」

Line:ユーヤ「つまり、弁当は社員の夜食なのでは?と推測される。」


Line:ユーヤ「吉沢さんはマンション住まいです。」

Line:ユーヤ「今入っていきました。」


Line:ユーヤ「私も住人にまぎれて潜入できました。」

Line:ユーヤ「エレベータの止まった階からすると3F住まいです。」


Line:ユーヤ「外にでて明かりを確認。」

Line:ユーヤ「3Fの明かりは一つ。あそこが住まいでしょう。」


ようやくバイトも休憩。

スマホをみると、ユーヤから以上のメッセージが送られていた。


Line:アタル「ようやく休憩…なるほど…。人影はありますか?」


Line:ユーヤ「人影あります。二つの影があります。」

Line:ユーヤ「これは同居人がいること確定です。」

Line:ユーヤ「吉沢さん、マンションからでてきました。」

Line:ユーヤ「部屋の電気は消えていません。」


Line:ユーヤ「さらに追跡を続けます。」

Line:ユーヤ「駅裏の繁華街に来ました。」


Line:ユーヤ「飲み屋に入ったようです。女性のいるところと思われます。」

Line:ユーヤ「ここまでくれば、状況はつかめたと思います。」

Line:ユーヤ「吉沢さんは同居人がいるにもかかわらず、女好き。」

Line:ユーヤ「以上ですキャップ!」


Line:ユーヤ「寒いので帰ります。たぶん、風邪ひいた。」


バイトも終わり、以上のメッセージをため息とともに見て、

ユーヤに返信した。


Line:アタル「おつかれさまでした!」

Line:アタル「しかし、残念なお知らせがございます。」


Line:ユーヤ「なに?」


Line:アタル「レンさん、今度あう約束をしたようです…。」


Line:ユーヤ「ナンデストーーー!!!」



少し前のバイト中…。


「昨日、吉沢さんと、けっこうメールしちゃって寝不足。」


「アララ」


「吉沢さん、今は彼女いないみたい…。」


「アララ」


「あたし、立候補してみようかな~…。」


「アララララララ!」


「ふふ…面白いね。アタル君。」


かわいい…。


「今度、デートにつれてって下さいっていっちゃった!」


「アララララララララ!!(…かわいい、いうてる場合か!!)」



Line:アタル「どうする?」


Line:ユーヤ「どーもこーもない。アキラメロ!」

Line:ユーヤ「同居人が女性とも限らないが彼女がいないと言っているならレンさんを狙っている動かぬ証拠!」

Line:ユーヤ「レンさんはすでに鬼籍きせきったも同然!」

Line:ユーヤ「吉沢に腹ン中かき回されて終わりだ!」

Line:ユーヤ「さらば!レンさん!青春の幻影!」


…こいつ打つのめっちゃはやい…。


Line:アタル「あきらめられない!最後の一撃にかけたい!」


Line:ユーヤ「もう、策はないよ?」


Line:アタル「当たって砕けたいと思います…。」


Line:ユーヤ「大丈夫たるもの玉と砕けよ…即ちこれ玉砕…。」




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