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第2話

次の日。学校。同じクラスのユーヤと。


「どうでした?昨日は。」


「相変わらず可愛かった…。」


「そんなに可愛いの?サオリとどっちカワイイ??」



は?



「サオリとは比べモンになんねーだろよ!」


「…マジか…。オマエ審美眼どうかしちゃってる…?」


「…え?…サオリにオマエ…」


「…あのなぁ…。ウチの高校で一番人気だぞ…。」


「あるんだろーーー?」


「ま、オレはどうでもいいけど、向こうから告白してきたら、まーしょうがねーか!って感じだけどな…。」


「んんん???どういうこと?」


「いやだから…オレからは言わないけど、向こうが言うならさ…。」


「えええ??オレからは言わない?なにを?」


「いいから…オレの話は…。今日、見に行ってもいい?」


「ん~。じゃぁ、君の愛しの君と、オレの愛しの君、どっちがカワイイか勝負しよう。」



なーんだ…ユーヤのやつ…知らなかった。へー。


といって、バイト先に向かう途中。


「ちょっとちょっと!ユーヤ!なんで待ってないのよ~。図書館行くんじゃなかったの?」


でました。ユーヤの愛しの君…。

プププ。

そーか。そーか。

そーでしたか。


「たまには男には男の付き合いがあるの!」


「じゃ、Lineくらい送ってよ。勉強したくないだけじゃん。面倒見てやってんのに…どこいくの?」


「アタルのバイト先~。」


「なんで言った?」


「あ…いや…。」


ユーヤの口の軽さに辟易しながらもしょうがないので、3人で向かう。


サオリは渦中の人なので、カワイさを比べるとは言わないのは暗黙の了解。


「ちょっと買い物したら帰るからさ。アタルのじゃまはしないよ。」


「ホントだな!?一言も話しかけんじゃねーぞ!」


「なに?怖いんだけど。」


あんまりレンさんに、他の女と一緒にいるところ見られたくない。

勘違いされてもこまるからなぁ…。

バイト先のコンビニに到着。俺はバックヤードへ向かう。

二人は、お菓子やら文房具を物色する手はず。


「いらっしゃいませー!お!アタル君!」


「おはようございまーす!入りまーす!」


といってバックヤードで着替え…。


Line「チンコン」


「ん?」


Line:ユーヤ「俺の勝ちだな。」


Line:アタル「は?目ーねーの?」


Line:ユーヤ「正直、僅差で俺の勝ち。」


Line:アタル「バカ!1000円以上買ってカエレ!」


Line:ユーヤ「オマエのがバカ。もう帰ってるし。」


モヤモヤしながらレジに向かう。

あの男…どうしてくれよう…。


「おはよ!アタル君。さっき一緒に入ってきた人達、お友達?」


わー…はは…見られてた。

ん…でも、見てくれているのかなぁ?


「腐れ縁ですわ。幼稚園から小中高一緒。」


「そーなんだ!すごい!あのカワイイ人、彼女??」


「カワイイ人いました?俺たち3人でしたけど。他の人?」


「えーーなにーーー。それ、かわいそう~。」


「オレ、彼女いないっす。」


「えーそうなんだ。意外~。あんなカワイイ子が近くにいるのに~。」


「レンさんのほうがカワイっす!」


「え?」


しまった!…つい…


「うふふ…そう…ありがとう。」


かわええ~~~~。

モエ!モエッ!モエーーーッッ!!


「レンさんは… 」


「いらっしゃいませーーー!」


「いらっしゃいませーーー!」


そう…この職場は邪魔者が多すぎる。

客なんてこなきゃいいのに。(え?)

俺たちの会話を遮断し、彼女から手を握られるサービスを受けてゆく…。


全員俺の敵ばっかり!


…中でも…。


「いらっしゃいませーーー♡♡♡♡♡」


「しゃいませぇ!」


この男。スーツに身を包んだ会社員風男。

身長は180cm、体重68kg。

年齢は24~26歳。

ルックス:イケメン。

クールな立ち居振る舞い…。


しかも、絶対…!


レンさんはコイツに好意を抱いている…。


コイツが一番の敵…。


いつも、コーヒーとお弁当。

温めを希望してくる。

左薬指には指輪なし。

独身か…?


そして、極めつけに腹が立つのは…。


「352円のお返しになります。ありがとうございました~。」


レンさんの手がヤツの手をニギニギ。

すると、ヤツの目がレンさんの目をとらえ…


「いつもありがとう。」ニコ


これだ…。しばらくポーっとなるレンさん。

そしてクールに帰っていきやがる。


ババア(パートのおばさん)のレジにいけばいいのになぜか、毎回タイミング的にレンさんのところに来ては目で殺していきやがる…。



「いまの男の人…。いつもカッコいいよね~。」


「ソウミタイダネ」


「そう思わない?」


「オモウヨ」


「うふふ。なんかカタコト。外人さんみたい。」


くそう。また萌えてしまった。


そこへ店長の奥さんが


「ちょっとアナタ達」


「ハイ?」


「申し訳ないんだけどさ~。今日はあと1時間延長してくれない?ゴメン」


「いっすよ。」


「ん~…ハイ。」


「じゃ、今日は22時あがりか…。」


「残業か…。その時間の電車わかんないんだよね~。どーしよー。」


「!!!あ!あ!あ!じゃ、俺、一緒に駅にいってあげようか?」


「ホント!?良かった~。21時だと、まだ人いるけど、22時だとわかんないから…。」


「大丈夫。大丈夫。」


「良かった。ホント良かった。」


こっちこそ良かった!これで、ゆっくり話できそう…。


仕事も終わり、俺は自転車を引く。


レンさんの制服姿もかわええ~…。

レンさんとともに、駅前の大公園を歩く。


「レンさんは、N町だっけ?」


「そそ。ここから2つ向こうの駅。」


「駅から家は近いの?」


「うん、駅前明るいし、すぐ近くのマンションだから大丈夫だよ!」


「マンション?何階?」


「うふふふふ。アタル君面白いこと聞くね~。」


「え?いや…。」


「7階建てかな?ウチは5階。」


「へー。…じゃぁ、アレだ。蚊、入ってこないでしょ?」


「えー…と…。どうだったかなぁ?そういえば入ってこないかも!」


「高い建物には蚊が飛んでこれないのです。」


「へーーー!アタル君詳しいね!さすがM高だね!」


「…いや、M高関係ないよね??」


「うふふ…。M高だと、生物でもそーゆーの教えるんでしょ?…とかって!」


「とかって…。とかって…(…カワ…いいね…。)」


駅に到着…。

アレ?蚊の話で終わり??


俺…マヌケ…。

なにがM高だよ!クソ!クソ!クソ!



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