少女関係の報告書
序章
間隔。
[4月3日金曜日]
-「…あの時の主人公のセリフ格好いいよねー」
-「そ、そうかな? あまりよく分からないけど。」
-「ふぅーん、そう? それでも結末は凄く感動的だと思う。」
-「そうだったけ。」
駅の前にあるカフェ。そこで余裕に一杯のコーヒーを注文したまま、私は目を閉じてヘッドホンを通じて聞こえてくる声に集中する。 聞こえてくるのは何か嬉しそうにずっと喋っている女性。そして何か疲れている男性の答え。
特に格好よいという話も、ないとも言うこともしないまま、あまりという言葉とよく分からないという言葉だけを言う返事。その中で全く感じられない疑問。
-「そう? 私は男子主人公が女に告白した時、とても悲しいかったけど」
まだ、そのシーンを頭の中で再生しているように少し震える声で話す女の声に続いてすぐに男の声が聞こえる。
-「そうかな? そういえばそうかも。」
今回は肯定が盛り込まれた答え。
しかし、誠意も感情も感じられない。
言葉にも口調にも声にもだ。肯定も君がそう言ったら、そうかもと言う事でしか聞こえない。
つまり無関心という話だ。
映画についてではなく。
話している女性に。
もし一抹の関心があれば、いや関心の問題より対話の意志が感じられない。 この対話と情況を聞いて悩みを言ったらそれだろう。
そんな考えと同時に頭の中の事故というのが急激に加速する。 同時に大体に描かれる。
笑顔で男の腕を取っている女性。しかし、男は彼女を見てくれない。 迷惑だと怒る事も、愛しく抱きしめる事もない。まるでほこりが腕に止まっているように。
ポンッ。
サイズが合わないのか頭が絞めるような頭痛が徐々にはい出してくるころ、掛けていたヘッドホンを半分ぐらい投げだすように、テーブルの上に乗せると、すぐ目の前に女の子の視線が感じられた。
期待に満ちた目つき。
別に分析しなくてもすぐ分かるほど彼女と目が合う瞬間だった。
「ど、どのかな?」
あれよりも、期待に満ちた質問。私に向かった質問だが、私ではなく遠く向こうの誰かに向かって聞きたいそうなその言い方に彼女の関心がどこにあるのか案ずる。
音声の中の男。
すでに頭の中はあの男の考えでいっぱいになったんだろう。 あの男の考えをしていることが明らかな彼女の質問に対して、私が少し印象をしかめながら、首を横に振った。
いやだ
どうせならベッドエンディングよりはハッピーエンドを好きな方だから。 私は。
「すみませんが、対話の中の男は全く君に関心がないように見える。」
「嘘!また会おうと電話番号まで交換してるよ?!」
信じられないという顔をする彼女の言葉に釈明を望む心が入っている。 ちょっと前まで期待に満ちて勝手に近づいて来た距離が一気にに離れる。
好意から敵対に。
信頼から警戒に。
肯定で不正に。
自分の手のひらを返すようにあまりにも簡単に逆転する彼女の言葉に私は何の弁解もしなかった。
どうせ一度や二度でもない。 私が占い師でもなったみたいに最初は様々な愛嬌とお世辞をする。 まるで私が神だと思っているみたいに。 しかしあまり私にお世辞をしたとしてもいい言葉を言ってあげることも、逆に悪口をするとして悪い言葉を言ってあげることではない。
ただ金を受け取ったとおり正確に話す事だけだ。
それでも大多数の人は良い言葉をすれば喜びをコントロールできなくて私ともっとお世辞をしている。 まるで私が愛をかなえてくれたキューピッドでもなったように。
反対に私が悪いことを言ったら、その場で急変して私を否定する。 まるで私が彼らカップルに鉛の矢でも撃ったように。
だとしてもかかわらずじっとしているのはそのために意味もない人に意味もない説明をするのはもっと嫌いだからだ。 正直に言えば、どうせ後で会う事もない人だから。 という考えが前提に敷かれているからでもある。
「信じるかと信じないかは自由だが、私は私が感じたことを言っただけだ。あの男はあまり関心がないように見える。 多分せいぜい他の人の招待やそんなことのせいで無理やりに出たのだろう。」
チュルプ
私の前に置かれているレモンアイスティのストローで一気に飲み干す。
このような雰囲気に長くいたくはない。
そんな気持ちで全力で頬に力を与え、一気に飲み干す。 直後、だらしがないが軽く袖で口を拭いながら起きる。
「とにかく依頼は終わった。では。」
「ちょっ!」
ちらっと彼女を見下ろする。
---距離がおかしい。
遠くても近くてもないこの距離。 普通は感じない既視感。 他の言葉で言えば曖昧な距離。 多分私の一言でこの距離は大きく変わるだろう。
そして他の言葉で説明すれば
目の前の女は間違いなく私が自分にいい言葉をして欲しいだろう。
それでは他の人とは違う反応を見せるこの女には一言くらいはもっとしてあげよう。
「特別に一つアドバイスしてあげる。 あの男は君を好きでも嫌いでもない。何の感情もないだから…」
---会わない方がいい。
「ちょっ!もうちょっと話を…」
言いたい言葉は心の中に置いて、私は席から外した。
これ以上目の前の女とは対話したくないからだ。
どうせ聞くことは現実否定や怒りを含めた言葉以外には何もないはずだから。
一応仕事をしなければならないので受け入れたか。
いつもそうだったように、今回もあまりよくない。
…結局今日も報酬は無いのか。




