【IFストーリー】暗黒報道 第六章51話までの「あらすじ」
近未来の専制国家「日本」 「逆らう奴は殺す」。軍事国家を目指し、報道を弾圧する最高権力と闘う天才女性記者。権力と報道機関の内幕を抉る社会派サスペンスの「IFストーリー」が2024年12月27日からスタートする。13話の予定。
202X年の近未来。世界各地で専制国家による戦争、侵略が起き、日本も近隣諸国と一触即発の緊迫した状況が続く。核武装した独裁主義国家への道を目指す「孤高の党」の党首で総理大臣の下河原信玄は、世界侵略をねらう軍事超大国「ノース大連邦」と軍事協力を強力に進めて、野望を果たそうとする。思惑通りに進むはずだったが、その前に立ちはだかったのが朝夕デジタル新聞調査報道班の敏腕記者大神由希だった。
政権と対峙するきっかけは、大阪市内のホテルで起きた大惨事だった。新聞、テレビ、出版、ネットメディアの報道部門がまとまって結成された「オールマスコミ報道協議会」主催の立食パーティで、ビーフシチューを食べた参加者が次々に倒れていった。毒物のヒ素が高濃度で混入されていたのだ。13人が死亡、重症者は15人にのぼった。
大神は東京から取材の応援に駆け付けた。だが、警察庁キャップがシンパと思い込んでいた内閣官房副長官の蓮見から聞いた情報をもとにして書いた「重要参考人浮かぶ」の記事が誤報だとされた。かつて世間を賑わした詐欺商法の張本人である水本夏樹を犯人視した前打ち記事だったが、新聞社のイメージダウンを狙った蓮見の罠にひっかかったのだ。夏樹に単独インタビューした大神は、「冤罪報道」の片棒を担いだとして批判され、マスコミ弾圧を強める政権側から標的にされる。
大神が後輩記者と共に毒物混入事件の取材を進めると、全国各地で自然発生的に生まれた国民自警防衛団(民警団)という謎の多い組織の存在が浮上した。潜入取材を試みた後輩記者は民警団の精鋭部隊に殺されてしまう。
民警団を資金的に支えていたのが、「孤高の党」だった。下河原総理は、報道を厳しく取り締まる「マスコミ規制法」を成立させた。さらに民警団会長に犯罪サイコパス、後藤田武士を据えて、政権に批判的な報道関係者らを次々に襲い、殺害していった。
大神も政権側が作成したブラックリストに載せられたが、捕らえられる寸前に、地下の抵抗組織「虹」に匿われた。以後、「虹」のアジトを転々とする生活を送りながら、変装して民警団の総会に潜入取材した。
立入禁止になっていた東京湾沖の孤島「白蛇島」には「虹」のメンバーと共に上陸した。島には報道関係者の遺体が山積みになっていた。民警団による処刑場だったのだ。ミサイル開発の第一人者である内閣府特別顧問、鮫島の核ミサイル研究所もあった。民警団と「虹」の間で銃撃戦があったり、沖からの潜水艦によるミサイル攻撃があったり、凄惨な現場を潜り抜け危機一髪、「空飛ぶクルマ」によって助けられた。
その後、後藤田が拠点としていた青木ヶ原樹海の近くの邸宅を突き止めて乗り込み、後藤田と対決した。捜査が難航していた毒物混入事件の取材も続けていたが、水本夏樹の一人娘セイラに惑わされ、毒物を本当は誰が入れたのか詰め切れないでいた。セイラは警察にものらりくらりとはっきりとしたことを言わず、刑事に「少女悪魔」と言われるほど不気味で鋭い感性の持ち主だった。
一方、下河原は「ノース大連邦」と、北海道の広大な土地を軍事基地として与える代わりに、エネルギー資源や兵器の安定的な提供を受けるという密約を交わしていた。ミサイルが北海道の山間部に着弾するという事案が発生したが、実は「ノース大連邦」の潜水艦からの発射で、下河原が依頼した「自作自演」の疑いが浮上した。隣国で日本と緊張関係にある「北方独国」との間で日本海で衝突が起きた。いずれも下河原が国民の危機感を煽り、自分の支持率を急上昇させるためではないかと大神は見ていた。
数々の事件、謀略の真相に迫る大神によって追い詰められた下河原は、大統領制をにらんだ公選首相の選挙に打って出る。現首相として圧倒的に有利な立場にある下河原は、大統領制を睨んだ公選首相選に圧勝した暁には、軍事独裁国家への道を一気に突き進み、大神も抹殺する計画を練っていた。
(12月27日のタイトルは、「暗黒報道(IFストーリー52)第7章『最終決戦』■恋バナが盛り上がった後に」となります)
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「暗黒報道」IFストーリー 主な登場人物
・大神由希
主人公。朝夕デジタル新聞社東京社会部の調査報道を担 当するエ ース記者。30歳独身。天性の勘と粘り強さで' 政界の不正を次々と 暴いていく。殺人集団に命を狙われる中、仲間たちが殺されたりして苦悩しながらも、「真相の究明」に走り回る。
・下河原信玄
内閣総理大臣、孤高の党代表。核武装した軍国主義国家を目指す。
・後藤田武士
国民自警防衛団(民警団)会長、元大手不動産会社社長。大神の天敵。
★朝夕デジタル新聞社関係者
・橋詰 圭一郎
東京社会部調査報道班記者。大神の1年下の最も信頼している相棒。
・井上 諒
東京社会部デスク。大神の上司で、地下の抵抗組織「虹」の情報班長。大神と行動を共にする。
・興梠 守
警察庁担当キャップ。
★大神由希周辺の人物
・河野 進
「スピード・アップ社」社長。下河原政権の広報・宣伝担当に就任。大学時代の大神の先輩で婚約者だった。
・岸岡 雄一
「スピード・アップ社」のバイトから取締役へ。子供の時から「IT界の天才」として知られる存在。
・伊藤 楓
インターネット会社「トップ・スター社」を創設した伊藤青磁の長女。大神に憧れて記者になる。
・鏑木 亘
警視庁捜査一課警部補。夫婦とも大神のよき理解者。大神が時々夜回りに通う。
・永野洋子
弁護士。大神の親友でよき相談相手。反社会的勢力の弁護を引き受けることもある。
・田島速人
永野の夫で元財務官僚。総選挙で当選し、野党「民自党」副代表になる。
★下河原総理大臣周辺の人物
・蓮見忠一
内閣官房副長官。元警察庁警備局長。報道適正化法(マスコミ規制法)制定の責任者。
・鮫島 次郎
内閣府特別顧問兼国家安全保障局長。下河原総理の指示で、最新鋭のミサイルとドローンの開発にあたる。いつも紺色仮面を被っている。
・江島健一
民警団大阪代表から、民警団本部事務局長になる。
・香月照男
民警団員。精鋭部隊入りを目指している。
★事件関係者
・水本夏樹
スーパー美容液を売るマルチ商法の会社経営者。会社倒産後、姿を消していた。
・水本セイラ
水本夏樹の一人娘。知能指数が際立って高い小学3年生で、謎の多い少女。
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