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夢現夢語

作者: 楪蓮

俺は目を覚ました。

見慣れた風景、生まれ育った家だった。

だがおかしい、この家は両親の離婚と共に別れを告げたはずだった。

まずは異変を探さないと

そう思い居るであろう父の姿を探した。

見つからない

何かがおかしい、そう思い思い切って外へ出ることにした。

するとどうだろう、世界がまるで近未来だ。

別に車は空を飛んでないし家だって丸い特別な形をしているわけでもない。

けれど近未来感のある街並みがそこにはあった。

そうなると探索か、とうろうろしていると大型スポーツショップがあった。

そこへ入店し店員だと思われる人を探す。

店員なら流石に俺の自宅の住所を言えば伝わるだろうと思ったからだ。

可愛い店員さんを発見する、声をかけよう。

声をかけたはいいものの言語が理解できない。

英語、ロシア語、中国語、韓国語はあるていど理解できるつもりだがどれにも当てはまらない。

駄目だ、と諦めていたら顔の怖いおばさんが出てきた。

その人はカタコトながらも日本語を話してくれる。

ここに行きたいのですが、というと「そんな場所はない」とはっきり言われてしまう。

どうしたものかと考えていると少女が歩いてくる。

「わたしね、知ってるの、あなたはコールドスリープされてたのよ」と言う。

流石に?と思いまた探索へ出た。

探索していても見慣れた景色はないし見慣れた川すらない。

これはおかしい、と頭を抱えていたら脳に電流走る、そうだ目覚めた場所に帰ればいいじゃないか、と

だって目覚めた場所は見慣れた風景だったのだから、とね

顔の怖いおばさんを探し、”せ”じ”ゅ”ー”る”へ行きたいのだが、と伝えると理解していない。

言葉がカタコトだからゆっくり話したのに、と諦めると少女がまたやってくる。

「おにいさん、あなたを見守ってたからわかるんだけどね、今は2864年なの」と言う。

あーこれ、夢です。

はっきり理解した俺は店を出て空を飛べるか試してみた。

飛べるじゃないか、意外と楽しい。

ひとしきり飛んで帰ってみると、そこには笑顔の少女が待っていた。

なので俺は言う、これは夢なんだろ?

そういうと少女は異形の物へと変貌し俺を丸呑みにした。

あー寒い寒すぎて動けない。

そう思っていたがどうせ夢なので醒めることは確定している。

焦る必要はないと思いながら凍えていたが体感時間2日経っても起きないじゃないか。 

あまりにも苦しくて冷たい時間を過ごした後にハッと目が醒める。


余談だが母、職場の人にこの話をしても笑い話や変な夢と言われたが同じ病気の友人に話したところ

「もしかしてその子赤いワンピースじゃなかった?小学六年生くらいのさ……」と寒気を感じながら共感した。

幽霊といえばこのイメージがすぐ湧くかも知れないが共通認識できたのは同じ病気の友人だけだった。

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