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聞き間違い?

「体調が悪いから、来たんだよ。手伝いに来てやったんだ」

「あなたの手伝いなんて、りません!妻を看病するのは夫の役目ですから」


 勢いよく首を横に振ってそう言ったあと、みなとは体ごと私の方を振り返ってしゃがみ、床に放置してあったお椀を手に持った。


「イツカちゃん、こんな人はほっといて早くご飯食べよう。私が食べさせてあげる」

「う・・・うん。分かった、とりあえずそうする・・・よ・・・って、ええ・・・?今何て言った・・・?」


 困惑する私を見てみなとがちらりと背後を振り向き、こちらに顔を戻してから唇を尖らせてこう言った。


「こんな人はほっとこう、って。だめなの?」

「いや、そこじゃなくて、そのあと」

「・・・?食べさせてあげる?」


 聞き間違いじゃなかったか・・・。


「そう、そこだよ!何それ!大丈夫だよ、自分で食べられるから・・・」


 みなとは私の抗議を気に留める素振りを見せず、お椀に突っ込まれていたスプーンで雑炊をすくった。


「だーめ。イツカちゃんは今病気で、弱ってるんだから。それに猫舌だし、私がふーふーしてあげなくちゃでしょ?」

「い、いや、冷ますのだって自分でできるから。それに昨日の年越し蕎麦は自分で食べさせてくれたじゃ・・・」

「ふー、ふー・・・。はい、あーん」


 無慈悲と表現して差しつかえないレベルで私の反論は無視され、当然のようにスプーンが口元に突き付けられる。私はぶんぶんと首を左右に振りながら頭を後ろに引いた。神崎(私のことをよく知っている第三者)の目の前で義理の娘にあーんしてもらうって、どんな公開処刑だそれは。

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