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番外編『20年前と6年前』その5

「ふーん、私でもか・・・。つまり、誰にもあげらんないってわけね」

「えっ」


 直前まで考えていたことが全て吹っ飛んだ。気が動転して、硬直したまま何も言葉を返すことができない。


 ━・・・ま、まさか・・・まどかちゃん、私の気持ちに気付いて━・・・


 頭の中が真っ白になる。羞恥心で顔が熱くなる。どうしよう・・・っていうかこんな風にいつまでも黙り込んでたらヤバイよ!!認めてるようなもんじゃん!!何か、何でもいいから何か言って誤魔化さなきゃ、でも一体何を━・・・


「・・・・・・。ど、どうして・・・そう思うの?」


 ・・・。あ、あああ・・・。何を言ってるんだよ私は・・・。


 この質問こそ、さっきの沈黙以上に認めてるも同然じゃん・・・。動揺のあまりあり得ない選択肢を選んでしまった・・・。


 恐る恐るまどかちゃんの反応をうかがう。すると私が世界で一番大好きな女の子は、にっと歯を見せて、心の底から楽しそうに笑いながらこう言った。


「だってあんたって、私のこと世界で一番大好きじゃんっ?」

「-----っ!!!」


 まどかちゃんが繰り出してきたトドメの一撃とも言える一言に、私は喉を引きつらせて声にならない声を上げた。やっぱり・・・やっぱりこの人には、とっくの昔に全部・・・全部バレて━・・・


「・・・?どうしたの?」

「----・・・。え、えっ・・・?」


 もうこうなったらいっそ、開き直って告白してしまうしか!!・・・とか、そんなことを考えて実際に行動に移す寸前だった私を、まどかちゃんの不思議そうな顔と声が止めた。その反応と問いかけの意味が理解できずに戸惑う。


「どうしたの、って・・・何が・・・」

「だって、なんにも言ってくれないじゃん。・・・いつもの軽い冗談なのに、いつも通りの反応してくれない」

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