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番外編『20年前と6年前』その1

 ━・・・まずは、今から20年前。


 私がまだ13歳だった頃のある日の出来事、思い出から振り返っていこうと思う。



 ☆



「じゃーん!!ここが私の部屋!!」


 自室のドアを開き、まどかちゃんの手を引っ張って中に入る。私は少しドキドキしながら、初めて自分の家に招待した3歳年上の友人の反応をうかがった。まどかちゃんはそれなりに興味深そうなようすで、きょろきょろと部屋の中を見回していた。


「へー・・・意外と片付いてるじゃん。ちょっと期待外れ」

「ええ!?き、期待外れ!?」


 まどかちゃんに辛辣な評価を下され、私は開け放したドアを閉めることも忘れて半泣きになった。憎からず思っている相手に「期待外れ」なんて言われて、ショックを受けないでいられる人間なんてこの世に居るだろうか。いや、居ない。


 習いたての反語を心の中で駆使しながら落ち込む私を見て、まどかちゃんは悪戯っぽく笑った。笑いながら私と繋いでいない方の手で、私の代わりにドアを閉めてくれる。


「私はさー、期待してたワケ。ほら、あんたってアレでしょ、オタクってやつでしょ。だからたまにテレビとかで見る、典型的なオタク部屋みたいな・・・なんかよく分かんないポスターとか人形とかいっぱい飾ってあって、床がマンガで埋め尽くされてるーって状態を生で見せてもらえんのかなぁって」

「あー・・・そういうこと・・・」


 まどかちゃんの解説を聞いて、私はもう一度落ち込んだ。私はそんなことを期待されていたのか。そんなことしか期待されていないのか。普段から薄々気付いてはいたけど、なんか私ってこの人にただの面白キャラとしてしか認識されてなくない?今日は初めて、私の部屋で二人っきりなんだからさぁ、もうちょっとこう・・・ねぇ?ギャグと言うよりはシリアスな展開が欲しいと言うか・・・。上手く言えないけどさ。


 私はまどかちゃんにバレないように小さくため息をついた後、なんとか気を取り直して『事情』を説明することにした。

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