夫婦とオムライス
「・・・分かればよろしい。よし、待っちょれみな。私が今から世界一美味しいオムライスを作っちゃるから・・・」
大見得を切りながらキッチンに向かおうとした私の手を、やはりみなとが放そうとせずに、ぐい、と引っ張って引き留めた。
「私も一緒に作る」
「・・・んー・・・エネルギー不足の人は座ってた方がいいと思うけど・・・しょうがないな、じゃあ疲れたらすぐにちゃんと休憩するんだよ?」
「うんっ!だいじょーぶっ、私、一食抜いたくらいで倒れたりしないからっ!イツカちゃんパワーでいつまででも動いていられるからっ」
「はいはい・・・」
苦笑しながら、私はみなとの手を引き、今度こそキッチンへと向かって歩き出した。
「みなと」
「ん?」
「燕のこと、好きになれとは言わないけど・・・あの子は私たち二人の物語の中の、重要な登場人物の一人だから・・・その、表面上だけでもいいから優しくというか、まあできるだけ大事にはしてやって」
「・・・分かった。イツカちゃんがそう言うなら」
妻の頼みだからねっ。そう言ってみなとは歩きながら意味もなくぴょんと飛び跳ねた。
「でもね、神崎さんは無理だよ」
「・・・。そっかー、神崎は無理かー。じゃあしょうがないね・・・」
気持ちを正直に伝えることはできても、みなとに対して甘いのはやめられない私であった。っつーか、ホント嫌われてんなぁ神崎・・・。
☆
その後。完成したオムライス(みなとの協力のお陰で味・見た目ともに完璧)を二人で「美味しいね」と言いながら食べて。みなとの笑顔を見て、私は『自分たちの好きなものを自分たちで作って、一緒に笑い合いながら食べられる私たちは、もうとっくになりたい自分になれているのかも』・・・なんて。そんな風につい、思ってしまったのだった。
読者の方々には大変申し訳ないのですが、どうしても集中して取り組みたい課題が他にできてしまったので、当分の間更新できなくなると思います。今まで皆さんから頂いたブックマーク登録やいいねを励みにして、色々頑張ってきます。
いつかはここに戻ってきて、この話の続きを書くなり新作を発表するなりしたいと思っていますが、正直に申し上げておきますと確約はできません。ですので、念のためここでお礼を言わせてください。今までお付き合いくださり本当にありがとうございました!読んでくださっている方々が確かに居る、という手応えが、私にとって本当に支えでした。皆様の何かに対する努力や奮闘が、私と同じように報われることを心から願っていますし、応援しています!(ブックマークは私の心の中に永久保存されていますので、外してくださって全然構いませんからね!)




