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指名

「い、いや・・・あの、べつに私そこまでふらふらじゃないから。トイレくらい普通にひとりで、」

「だめ!」

「ダメだ!」


 ばっとこちらに振り返ったふたりの声がほぼハモった。こんな時だけ仲良くならなくていいっつーの。


 私はそっと息を吐き、言い辛いなぁと思いつつも指名した。


「分かった、分かった・・・じゃあ神崎、また頼むよ」

「・・・っ・・・・・・」


 みなとは私の予想の十倍くらいショックを受けた顔をした。声を上擦うわずらせ、「な、なんで・・・」と、私にまた理由を聞いてくる。


「えーっとさ、ほら。私とみなちゃんとじゃ、身長差がありすぎて肩を貸してもらうのはちょっと難しいから・・・」


 みなとの反応に胸を痛めながら私が口にしたのは本命の理由ではなかったが、あながち嘘でもなかった。私の身長は169センチ。150センチジャストのみなととは20センチ近い身長差があるのだ。これは我ながらなかなか説得力のある言い訳ではないだろうか。


 しかしちらりと顔色をうかがえば、みなとは私の言葉に全く納得していない様子だった。口を開き、恐らくは私に何か反論をしようとしていたが、それをさえぎるように神崎が上機嫌な声でしゃべり出した。


「ほーら見ろ。これで分かったろ?こいつはお前より私がいいんだよ。・・・よし、都築、手ぇ貸せ。私が立たせてやっから」

「う、うん」


 なんかもう恐ろしくてみなとの顔を見ることができない。お前そんな無駄にあおるんじゃねぇよ、と心の中で愚痴りながら神崎の肩に手を回し、私は立ち上がった。

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