終焉の儀式
「ヘラクレス……!」
エースは斬られた背中からいくつもの触手を出し、ヘラクレスに攻撃する。
「なんだその斧は……神器じゃない、どこで手に入れた?」
その問いにヘラクレスが答えることはなかった。ヘラクレスはゆっくりと斧を構え、エースをじっと睨む。
「お前がお前の正義を貫く様に、俺は俺の正義を突き通す」
「世界は壊させない……!」
そう言うヘラクレスの眼には決意の意思が浮かんでいた。エースはそっと両剣を構える。
「世界を壊すことはその途中に過ぎない。俺の真意が分からないのか……ヘラクレス」
エースの問いにヘラクレスは少し下を向く。
「だとしてもだ……例えそれがあの2人の意思であろうとも……! 俺は正義の番人として、闘わなくてはならない……!」
「なら殺すまでだ、ヘラクレス」
黒いオーラを纏った剣を思い切り振る。
繰り出された斬撃がヘラクレスに直撃する。
斬撃は斧によって僅かに防がれたが、一瞬にして背後を取ったエースによって背中を裂き切られる。
「元より、お前は殺さなければならなかった……!」
エースがヘラクレスの背中の中心目掛けて手を伸ばす。
「その力を寄越せぇぇぇ!!」
しかし、僅かでヘラクレスが斧を振り、エースの両脚を吹き飛ばす。
エースは痛みを全く感じずに足の再生を開始させる。
それから、激しい戦いが繰り広げられた。
圧倒的な力を持つエースの前に、万物を斬り裂く斧を持つヘラクレス。
「これで終わりだヘラクレス!」
エースが思い切り剣を振りかぶり特攻してくる。その場に倒れるヘラクレスはゆっくりと立ち上がり何かを呟く。
「闘え……エースを……止めるんだ……!」
『闘え!』
ヘラクレスの叫びが轟いた。
神々しい天使の輪がヘラクレスの頭上に浮かぶ。その手に握る斧が発光し、ヘラクレスの手に吸い込まれていく。
「俺の力……万物との融合……師匠が護りたかったこの世界……俺が護って見せる!!」
地を蹴り、ヘラクレスの右手がエースの胸を貫いた。
「うおおおお!!」
「やめろ!!」
エースがヘラクレスの右腕を斬り落とす。
それでも左腕を使って胸に手を押し込もうとしてくる。
「くそ……ウリエル!! お前の気持ちはわかってる……でも俺にこの力を使わせてくれ!」
エースの叫びに応えるように、ウリエルの幻影がエースの背後に浮かぶ。
《ユースティティアの眼》
その眼で見た対象の精神世界に侵入し、影響を与えることができる。
エースが大きく右目を見開く。
ヘラクレスの顔が引き攣り、身体が痙攣しだす。
その瞬間エースが道の力を発動し、ヘラクレスを魂の終着点に引き込もうとした。
直後、エースの肩を誰かが掴んだ。
「この時をずっと待っていた!」
ラファエルだった。
3人は同時に魂の終着点に侵入する。
砂煙が舞う中、奥に黒いオーラを纏った少女が見える。
ラファエルは真っ先に立ち上がり少女の元に走る。
「あんたがイブだろ!俺に神の力を寄越せ!」
唐突にそう叫んだ。
「ずっと調べていたんだ……神となる条件を、あんたはそれを達成している……! あんたは神なんだよ!」
その叫びに、イブは全く反応しない。
イブはただ舌をむき続けているだけだ。
ヘラクレスは十字架に架けられていた。
「なっ……ヘラクレスそれは……」
それに気づいたラファエルが困惑する。
「呪いをかけた。条件の一つに当てはまる」
「神がかけた呪いを……即ち呪縛。それが発動の条件の一つだ」
「そして、お前の力を発動すれば全ては完遂される」
そう言い、エースはラファエルの元に近づく。既にヘラクレスは洗脳状態にあり、力を 常時発動した状態になっている。
イブもワールドエンドオーダーを望んでおり、常に力を発動させている様だ。
「んな……そんなことしねぇよ!ワールドエンドオーダーなんて……」
そう言い、どこかに逃げようとするラファエルを掴み、エースは右目で睨む。
「ユースティティアの眼だ。力を発動させろ」
そう、ラファエルの精神に話しかける。
直後、激しい揺れが始まる。
「始まった……」
「ワールドエンドオーダーだ」
エースはそう言い、イブの元へ歩きだす。
遂にワールドエンドオーダー発動ですね……。
この辺の会話であったりは後々重要になってくるので……。
それとできればでいいんですが……!
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