ANIMA
「ヘラクレス、あなたを天界政府より追放とします」
男はおもむろにヘラクレスにそう告げる。
「これから貴方は、新生天界政府特別作戦部隊隊長として、エース・レッカ捕縛作戦の指揮をしてもらいます」
男はそう言い、部隊の元へヘラクレスに向かうように告げるがヘラクレスはそれを拒絶。
天界政府を後にした。
「ならば、私にお任せ下さい」
ヘラクレスが去った直後、男の背後から長い 槍を持った長髪の男が現れる。
「君か、ロンギヌス」
「はい、私が神を殺してみせます」
天界政府を後にしたヘラクレスは、自身の故郷がある森へと入った。
そこの木の上にエースを見つける。
エースは空を見上げて何かを呟いていた。
「エース……、ここにいたのか」
その声にエースは静かに下を向く。
「……ヘラクレス。お前は俺のなんだ?」
その質問にヘラクレスは戸惑いを見せる。
答えを出さないヘラクレスにエースは敵か味方、どちらかと尋ねる。
「俺は……、ずっとお前らの味方だ。ガブリエルとミカエルの遺志を継ぐお前を支えていたい……」
「でも……! ワールドエンドオーダーなんて間違っている……! お前はワールドエンドを引き起こそうとしたタナトスを倒した英雄なんだぞ……、どうしてお前が……」
ヘラクレスは悲観した顔で言う。
「必要だからだ。それしか道はない。メアリーを救うために、イブの持つ概念破壊の力が必要だからだ」
「……お前が眠っている間の13年間で、天界は人界に支配された……、エース、お前が眠りについたことにより天界内部に残っていたアナスタシア至上主義の残党が各地で暴れだし、天界政府は麻痺していた。そこにタナトスの死亡により同次元に現れた人界政府による攻撃が始まり、天界政府は敗北した。しかし、エースの存在を恐れた人界政府は長らく我々天界政府が出していた和平交渉を呑み、その条件としてアクアの力の引渡しと、天界に存在する全ての神器の受け渡しを求めた」
「仕方なかったんだ……、それしか道がなかったんだ」
ヘラクレスはその場で泣き崩れる。
13年の間に起きたことを思い出し、涙が込み上げてくるようだ。
「そうか……。お前から眠りにつく前までしなかった匂いがする。なにかしたのか?」
「……あぁ、和平交渉を結んだ俺達は、人界政府の持つ技術力を活かし、お前が無限領域で見たであろう多くの事実を発見した」
「その中で地球の魂について分析し、魂の解読に成功した。しかし、そこに出てくる文字列を誰も認識することができなかった。我々はそれを神の領域と理解し、人の器である俺達には解読のできないものだと悟った。だが、魂のコピーに成功し、コピーされた魂を俺の体内に埋め込むことに成功した。そして俺は、《神の器》となった。だけれど、魂の持つ記憶が見れないんだ。それが誰の魂かも……」
ヘラクレスが話し終わった後、エースは木から飛び降り、ヘラクレスの元へ近づく。
「見たいなら……見してやる」
そう言い、エースがヘラクレスの頭に触れると、ヘラクレスの頭に突如として記憶が流れ出す。
「なっ……、これは……!」
ヘラクレスは頭を抑え、その場にうずくまる。
「己の正義を貫くということは誰かにとっての悪魔になるということだった。しかしそれは、誰かにとっての光になるということでもあった。俺はメアリーにとっての光であればそれでいい。誰の悪魔になろうとも、それが俺の意思だ」
「俺はメアリーを救うためだったら誰であろうと殺す。たとえヘラクレス、お前であろうと」
そう言い残し、エースはどこかへと飛んで行った。
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お読みいただきありがとうございます。
良ければでいいのですが、今の段階での《ANIMA》についての意見などを頂けたら幸いです。




