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ANIMA  作者: パンナコッタ
変わりゆく世界と新たな正義との出会い
40/71

概念創造の力

ディトルの右手から放たれた赤と黒の入り交じった稲妻が勢い良くアクアの肩に炸裂する。

アクアは肩の痛みに悶えながらも、足から氷を発生させてディトルの腹を氷の柱で貫く。

ディトルの腹を貫いた氷は一瞬で溶けて無くなり、腹の傷は赤と黒の煙に覆われる。


(街中でいきなり襲撃してくるなんて…)


ディトルの刑務所からの脱走はすでに天界中に知れ渡っていた。

捜索部隊が結成させ、総力を挙げて行方を追っていた時にまさかパラディリーズ帝国にやってきてこんなことを……


(それにこいつ……なにか力を持っている?)


アクアは氷の剣を素早く振り続ける。

ディトルはそれに合われせて連撃を繰り返す。

こいつの使う剣は明らかにオーラが違う。

王の資格……黒い剣なのは確かだが、そこに赤いオーラも纏われている。


「その力……! よこせ!」


ディトルは空に剣を掲げ、振り下ろしてくる。

その後ろから光の線が発生し、加速してくる。

重低音が響き、空気が重くなる。


(まさか……! 道の力!?)


アクアは避ける間もなく、道の力を発動される。


『動くな! 首を切り落としてやる!』


奴の言葉を聞いた俺は体がピクリとも動かなくなった。


『いい……! 素晴らしい力だ!』


ディトルがそう言い、高速でこちらに近ずき首を切り落とそうとした瞬間、

ものすごい爆音とともに巨大な触手がディトルの体を吹き飛ばす。


「来てくれたのか! エース!」


空から飛んできたのはエースだった。

エースが左手をディトルの方に向けると、左手にエネルギーの塊が現れ、次の瞬間爆音とともに稲妻が放たれた。


体を吹き飛ばされ、宙を舞うディトルに稲妻は直撃する。

そして、痛みに悶えるディトルの真下から鋭い触手が何本も現れ、ディトルの体を貫いた。


「死んだか……」


エースは空中で触手に体を貫かれたディトルの元へと繋がる。

そしてディトルの亡骸を確認し、死亡したことを確認する。

遅れてヘラクレスもやってきた。


「大丈夫か? 奴はどこに……って」


ヘラクレスは場の様子を見て目を大きく見開く、「もう終わったのか」と聞くヘラクレスにエースは小さな声で「あぁ」と返す。


「ありがとう、エース助かったよ」


俺の声にエースは小さく頷き、羽を休めて地に降りた。


「奴は……奴の魂はどこに行ったんだ」


エースのその問いにヘラクレスは顔をしかめる。

その事については様々な説があり、魂の消滅、あるいはどこか別世界へと飛ばされる……などなどだ。


「まぁ、それも全て道の力を使いこなせれば知れるのだろうがな」


エースはそう呟き、「宮殿に帰るぞ」とヘラクレスに言った。

その瞬間、爆発音が辺り一体に響き渡った。

街の中心部の方で巨大な火柱が上がり、多くの悲鳴が聞こえてきた。


「一体何が……」


ヘラクレスは唖然としてその場に立ち尽くしている。

エースが「行くぞ」と言い、羽を開いた。

それにアクアも続き、ヘラクレスもあとから続く。


火柱の中心部はルイスの像がある広場だった。

火柱が徐々に収まり、消えた後そこは地獄絵図だった。

爆発により、多くの者のが爆散し死体が転がっていた。

その爆心地の中心に異形の何かが立っていた。

その者は上空にいる俺たちを見るなり、


「ディトルの野郎、しくじったか」


そう呟いた。

俺たちがその者の近くに着陸し、その者に剣を向けると驚くべきことを目撃する。

その者は左腕でメアリーのことを固定し、人質にしていた。


俺の頭に一瞬で血が上った。


「おい、離せ」


そう短く、怒りを込めた言葉を放った。

男は俺を見るなり、小さな声で何かを呟いた。


「あんたがエース・レッカだな?」


俺は奴の問いに短く「そうだ」と答えた。

奴の名は聞くまでもない。

なぜなら俺には奴の名が分かるからだ。

その名を直接聞いたわけでも、記憶で見た訳でもない。

ただ道を通じて何者かが俺に奴の名を教えてくれた、だから分かる。


(お前がタナトスだということを!)


「メアリーを離せ、じゃなければお前を殺す」


俺は2本の剣を構え、そう言う。


「なら条件を出そう、お前の力を全てよこせ」


俺がなぜ?と問うと男は、


【ワールドエンドオーダー】を引き起こすためだと、そう言った。

言っていることの意味が分からない、俺は鋭くとがった剣先を奴に向ける。


「戦うか? いいだろう」


タナトスはそう言い、メアリーを横に投げ捨てる。

容易に人質を捨てるとは……と思ったが、こちらからすれば都合が良い。


メアリーは意識を失っているようだ。

待っていろ、俺が……


「君を守ってみせる!」


爆音とともに俺の足元から触手が稲妻を纏った状態で出現する。

俺の合図とともに無数の触手がタナトス目掛けて放たれる。


(力の応用技か……)


ヘラクレス達は唖然とする。

放たれた触手を僅かにタナトスは交わす。

タナトスは背中に白い羽を生やして空を飛ぶ。


「お前の力が必要なんだ、引き下がる訳には行かない」


タナトスは空に手を掲げて何かを呟く。

次の瞬間、タナトスの手に何やら武具のようなものが生成され出す。


「なっなんだあれは!」


その場にいる皆が驚愕する。


「簡単な事だ、俺の力【概念創造の力】だ。別空間【魂の終着点】と結び付けられることにより、この世のありとあらゆる物質による一切の影響を受けることがない最強の武具を作り出せる」


タナトスは天からそう叫ぶ。

概念創造の力?

どういうことだ……


奴は一体何を言っている……

力まとめーーー


タナトスから語られた13の力とは……

現在明かされているものを書いていきます。


・ルクスの柱

・ガイアの魔人

・アンゲルスの光

・ウリエルの持っていた力(正式名称不明)

・ゼウスの持っていた力(正式名称不明)

・創造の力

・破壊の力

・ヘラクレスの持つ力(正式名称不明)

・ハエレティクスの氷

・概念創造の力

・道の力(ここに入るかは不明)

・??????

・??????


となっております。

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