正義の牙
タナトスはディトルにある条件を告げる。
1つ目はタナトスの為に戦うこと。
2つ目はどんなことでもすること。
そうすればこの檻から出してやる、と言った。
ディトルはそれを承諾した。
「よし、これでお前は自由だ」
タナトスはその伸びた爪を使い、
檻をこじ開ける。
ディトルはその隙間から廊下に出る。
「行くぞ」
2人は出口を目指す。
廊下を走る中、
ディトルはタナトスに「俺は何をすればいい」と聞く。
するとタナトスは、
「13の……九神魂を出来るだけ集めるんだ」
濁すようにそう言った。
「集めてどうするんだ」と言う問いにタナトスは、「どうするって、そりゃあ……」と、そこまで言って口を止める。
眩しいくらいの光が差す。
2人は出口から脱出したのだ。
「楽園を築くんだ……」
タナトスは手で目を覆い、そう言った。
2人は森に隠れ家を設けてそこで作戦を立てる。
「この日、お前はアクア・グラキエースを襲撃しろ」
そう言い、カレンダーを指さした。
アクア・グラキエース……
九神魂の継承者で氷を操る者……
「分かった……ただ、勝算がない」
ディトルが怖気付いてそう言うとタナトスは手を机の上に乗せる。
すると、タナトスの手を黒と赤の煙が纏い、何かが形成されていく。
「なんだこれは……」
ディトルは後退りをする。
タナトスの手には不気味な色をした果実のようなものがあった。
「これを吸収すれば擬似的に力が手に入る」
タナトスはそう言い、
ディトルにそれを渡す。
「襲撃日にそれを食べろ」と言いながら。
タナトスは地図を指差し、
「俺はその日、パラディリーズ帝国を襲撃し、エースとヘラクレスを討ち取る」
そう言った。
正気か?とディトルは思った。
第一エースは九神魂の内7つを宿している。
ヘラクレスだって九神魂の内の一つを宿している。
「勝てるわけがない……!」
俺はそう呟き、タナトスに「お前は力を宿してないだろ……どう勝つんだ……」と言う。
するとタナトスはクスッと笑い、
「俺がどうやってその実を創り出した?」
そう聞く。
俺はハッとした。
そうだこれはどうやって……
「この世にある力は9つじゃない、本来は13個ある」
「そして俺はその内の二つを宿している」
タナトスはどちらも強力な力だと言う。
勝てるのか……あいつらに……
「襲撃までに準備をしろ、俺たちが勝利を飾る為に」
俺は気合良く返事を返した。




