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餅は作るもの

こっちの世界でも新年を迎えている理津子。

そんな新年はとりあえず年越しそばやら餅やらを作っている様子。

おせちは作ろうと思ったが揃わない材料もあったようだ。

なので独自に理津子特製おせちを作った様子。


「りっちんってなんでも作るよね」


「出来合いのものを買っていいとは言ってるのにな」


「でも美味しいからいいよね」


そんな話をしていると餅を焼いて持ってくる。


その餅もきちんとこねて作ったものである。


「また餅なのかね、流石に飽きたんだけど」


「結構作ったきちんと消費しなくちゃいけないんだから」


「でも餅って腹に溜まるんだよな」


「もち米だからね、一応」


「私は燃費としてはいいけどね、お餅は」


とりあえず餅を食べて処理する事に。

余ったものは何かと処理する方法もある様子。


なので割となんとかなるようではある。


「まー餅も甘いもんに限るよね、砂糖醤油考えた人は天才よ」


「砂糖醤油ってそこまで甘くないと思うんだけど」


「こいつの味覚は砂糖を探知する探知機なんだろ」


「実際甘いものに対するセンサーは凄いよね」


「アノットは生粋の甘党だもんね」


そんな話をしながら餅はなんだかんだで食べてくれる。

ちなみにこの餅もきちんとこねたもの。


とはいえ機械を使っているのは理津子らしい考えでもある。


「にしても餅を作る機械を買う辺り、りっちんらしいよね」


「全部手作業でやると確実に腰が逝くものとかあるからね」


「だから使えるものは機械でやるって事か」


「そうでなかったら製麺機なんて買うと思う?」


「確かにそれはそうだと思う」


この若さで腰をやりたくないというのは流石の理津子でも思うらしい。

だから機械で出来るものは機械でやるのだ。


それも理津子の父親曰くの事なのだとか。


「この餅ってのは喉に詰まりそうだからきちんとカミカミしないとならんね」


「あたしの世界だとふぐより餅で死ぬ人が多いからね」


「本当に喉に詰まらせてるのか…」


「特に高齢者なんかは餅でたくさん死ぬから、サイレントアサシンとか言われてる」


「だからきちんと噛むのが大切って事なんだね」


理津子の世界では餅を喉に詰まらせて亡くなる高齢者が多い。

だからこそ餅はしっかりと噛み切って食べろというのは教訓である。


こんにゃくゼリーの件は納得していないようだ。


「まあ確かにこんな塊みたいなのを噛み切らずに飲み込んだら詰まるわな」


「だからしっかり噛み切れって言われるんだよね」


「噛んで小さくしろって事か」


「だからこそこんにゃくゼリーの件は今でも納得してないよ」


「こんにゃくゼリー?」


そういえばだがこっちの世界にはこんにゃくは存在しない。

おでんとかも作るのだが、それには少し寂しさも感じている理津子。


理津子の世界にあるものでこっちの世界にないものはそれなりにある様子。


「こんにゃくってなんなのさ」


「説明すると長くなるけどいい?」


「ならいい、まあ世界が違うとお前の世界と同じものは揃わないのも仕方ないさ」


「そうなんだよね、和食関係は一通り揃うんだけど」


「食材の悩みは尽きないって事だね」


理津子としてもこんにゃくが手に入らないのはやはり大変らしい。

実際こんにゃくを使ったレシピには使わずに作るしかないのだ。


普段使っている食材がないというのは異世界ならではだが。


「まあ餅に関しては処理の方法ぐらいはあるっしょ」


「だね、かき餅とかにしてもいいし、砕いてあられとかもいいよね」


「それどっちも同じなんじゃないのか?」


「一応大きさとかは違うけれどね」


「でもたくさん作って処理しきれないのはどうなのかな」


理津子の家でも餅なんかは結構たくさん作ってしまうらしい。

なので近所に配ったり別の調理法で処理したりとかするのだそうな。


餅は保存が長く出来るものでもないからこそである。


「とりあえず餅って長く持たないっしょ?」


「うん、だからなるべく早く処理しなきゃね」


「それならそんなに作るなよ」


「使い道はあるかなと思うとついね」


「でもおかきとかあられは美味しいから好きだよ」


かき餅やあられは割と好評である。

ただ歯に張り付くのが玉に瑕ではある。


それでもやはり塩を振ったおかきやあられは美味しいのだ。


「今夜はお汁粉でも作ってあげるからね」


「餅の処理もしなきゃならんしまあしゃーなしか」


「甘い豆は今でも慣れないんだよな」


「お餅はきちんと処理しないとね」


そんな正月は餅の処理が大変な時期。

それでも餅は作るものという認識である。


普段は買ってくるが正月の餅は作るのだ。


街の方も仕事始めになり新たな年が始まる。

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