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カレーに入れるもの

こっちの世界にもすっかり馴染んだ様子の理津子。

そんないつものドカ盛り飯の光景はロザリオ達も諦めている様子。

とはいえ食事の美味しさだけは褒めているのがロザリオでもある。

そんな中カレーの匂いが漂ってきた様子。


「この匂いはカレーだね」


「あいつスパイスから作る本格派だからな」


「こっちの世界はスパイスが簡単に手に入るって嬉しそうにしてたよね」


そんな話をしていると理津子がカレーを運んでくる。


どうやらポークカレーのようだ。


「おー、美味そうな香りのカレーじゃん」


「スパイスから作ってる理津子さんカレーだからね」


「豚肉か、僕としてはカレーは牛派なんだが、まあ美味しいならいいけど」


「別に食べてくれるならなんて言われようともいいけどね」


「それより早く食べようよ」


そんなわけでカレーをいただく事に。

理津子はカレーは豚肉派らしい。


各々のカレーの好みはあるようだが。


「やっぱスパイスから作ったカレーはんまいねぇ」


「でも少年はビーフカレー派か、ブルジョワめ」


「母さんの作るカレーは牛だったからな」


「ふーん、お母さんの味なんだ」


「私はカレーは鶏肉が好きかなぁ、ゴロゴロしたのが好き」


そんなカレーの好みだが辛さの好みも当然ある。

とはいえ理津子のカレーはそこまで辛くはない。


辛いものがそこまで得意ではないロザリオの事も考えているのだろう。


「カレーにはやっぱりワインだよねぇ、赤がいいわ」


「そういえばうちだとカレーに入れるものって毎回違うからこれってものはないな」


「そうなのか?」


「うん、配合はお父さん独自だけど肉とかは毎回違うものだったよ」


「流石は料理人のお父さんの理津子の家って感じだね」


理津子の家のカレーは肉などはこれといった決まったものではなかったらしい。

なので日によって豚肉だったりエビだったり、時にはサバだったりとあったらしい。


「でも料理人ならそれもなんなとなく納得かねぇ」


「あたしは豚肉派だけど、好きだったのはさばカレーかな」


「さばって魚のさばだよな?」


「そうだよ、お父さんの作るさばカレーはさばの旨味がこれでもかと出てたし」


「魚までカレーにするんだね、理津子の家は」


ちなみにこっちの世界でも港町などの海沿いの地域では魚介カレーは普通にある。

ここの港町の名物はイワシカレーらしく街のレストランなどでも食べられる。


家庭のカレーでも魚介カレーがこの街では一般的なのだ。


「でもここの街だと魚介カレーが一般的よね」


「あ、それは見たね、確か名物はイワシカレーだよね」


「そうだぞ、母さんはビーフカレーだったけど、土地的には魚介カレーが普通だな」


「でもイワシカレーか、他にもいろんな魚介カレーがあるし、いい機会かも」


「なんか火がついちゃったかな」


理津子の世界だと魚介カレーもあるにはあるが、珍しい方ではあった。

とはいえ海沿いの地域だとカレーに魚介を使う地域はあった。


そこは家庭の違いでもあるのでなんとも言えない話ではあるが。


「でもりっちんがさばカレー好きとは」


「あたしの住んでたところは海沿いの地域だったから、まあ内陸だけど」


「僕は魚介カレーも好きだぞ、マグロの角煮カレーが好きだな」


「少年、なかなかにリッチなものが好きだね」


「でも魚介カレーが主流なのは港町だからだよね」


そんなカレーに入れるものについては各々の好みはあるのだろう。

豚肉派の理津子に牛肉派のロザリオ、鶏肉派のセルベーラ。


その一方で土地的には魚介カレーが一般的なこの地域。


「はぁ、満足満足、次はまた別のものでおねがしゃす」


「はいはい、でも魚介カレーがメインっていうのは港町らしいなとは思ったね」


「そりゃ港町だからな、肉より魚を食べる人が多いのは当然だろ」


「港町、あんこうとか食べたくなったなぁ、あんこうなんて売ってるのかな」


「あんこう?あのランプみたいなのが付いてるやつだよね」


理津子はこれであんこうが好きなのだとか。

こっちの世界でも食べられないか探してみようという気になったようだ。


港町だからカレーも魚介カレーが主流、土地の違いというものなのだろう。


「さて、それじゃまたグータラしますかね」


「それはいいけど仕事もしてよ」


「有能なのに怠け者なのが難点だからな、こいつは」


「もったいないよね」


そんなカレー談義は食事を終えて一旦閉幕。

魚介カレーが主流の港町という土地も理津子には懐かしい。


魚を使った料理もいろいろ増やしてみてもいいかなと考える。


ついでにあんこうも探してみる事に。

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