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家庭用ですが

セテラの一件はとりあえずは無事に片付いた。

花壇の方は花屋に聞いた通りに種や球根を植えた様子。

そんな中何やら大きなものを買ってきた様子。

何を買ってきたというのか。


「りっちん、なんかでかい箱買ってきたけど」


「ラベルを見るに家庭用の製麺機みたいだな」


「製麺機ってラーメンでも作るの?」


どうやら家庭用の製麺機を買ってきた様子の理津子。


既製品で間に合わせる日もある中、たまにこういうものを使いたくなるらしい。


「ねえ、なんでまた家庭用の製麺機なんか買ってきたのさ」


「そりゃ麺を作るためだけど」


「既製品でもいいだろ、そんなの」


「料理好きの暇潰しだと思ってくれていいから」


「なら美味しいラーメンとか期待しちゃうね」


ちなみに理津子曰く製麺機は主に中華麺やスパゲッティを作るものらしい。

うどんやそばは基本的に包丁で作るものなのだとか。


家で覚えたという事もあり、本格的なものなどお手の物なのだそうな。


「そういやりっちんってラーメンのスープとか本格的にやる派?」


「時間があるなら本格的にやるよ、時間がない時は簡単に済ませるけど」


「時間が許せば本格的にやるのか、お前は」


「うん、朝早くからやるから覚悟しておいてね」


「凄い楽しそうだね、リツコ」


理津子曰くこっちに来てから時間が増えたのでそういう事もしているという。

つまり大学がないので、時間が大幅に増えたという事。


それにより休みの日ぐらいにしか出来なかった事も出来ているのだそうな。


「りっちん、めっちゃウキウキだよね」


「ここだと大学もないし、時間はたくさんあるからいろいろ出来るしね」


「時間があるからってそれでいいのか、一応他の仕事もしてるからいいんだけど」


「それに少年がお金は好きに使っていいって言ってくれてるからね」


「そんなにお金があるんだね、ロザリオ」


詳しい金額は聞いていないが税金払っても余裕で遊んで暮らせる程度らしい。

それが生涯遊んで暮らせる程度の額だというから驚きだ。


ロザリオの両親の遺産らしいが、何をしてそんなに稼いだのかも気になってしまう。


「まあお金の事に関しては深くは聞かないでおくかね」


「気にはなるけどね」


「父さんは苦労させたくないって言ってたみたいだけど」


「ふーん、一応息子の事は考えてたのかな」


「そうじゃなきゃこんなこんなにお金を残さないよね」


それはそうと何を作るつもりなのか。

製麺機という事は言うまで麺を作る訳だが。


そこはリクエストでも募るつもりなのだろう。


「製麺機ならカルボナーラとか食いたいたいねぇ」


「カルボナーラか、少年は何かある?」


「…ミートソース」


「そこは年頃って感じがするね」


「私はトマトソースがいいな」


とりあえずスパゲッティのリクエストはそんな感じらしい。

ラーメンなんかもやってみようと理津子は考えている。


スープもガチで本格的なやつをやるつもりの算段のようではある。


「それでラーメンはガチの本格的なやつをやるつもりじゃないよね?」


「時間が許せばやりたいけど、駄目?」


「別にやりたいならやってもいいけど、他の仕事はアノットにやらせるし」


「お、ありがとね、少年」


「本格的なラーメンってスープを本格的にやるって事だよね?」


そこは言うまでもなくといった感じなのだろう。

理津子曰く父親がたまにやっていたという。


実家の食堂でも出していたようなので、それぐらいはやれるらしい。


「でも本格的なラーメンって厨房に長く立たなきゃいかんぜ」


「あたしを誰だと思ってるのかな」


「それぐらい軽いって言いたいのか」


「そういう事だよ」


「おー、頼もしいね」


理津子はこれでかなりの体力がある。

それは料理を覚える過程で身についたものなのだろう。


プロの料理人に男が多いのはそんな体力や腕力の事も言われる。


「そんだけ料理出来たらそりゃ体力や腕力も身につくよねぇ」


「女の子らしくないとは言われるけどね」


「いいじゃないか、料理が好きって感じはするぞ」


「褒めてるのかどうか微妙だけど、どうも」


「楽しみにしてるからね」


そんな製麺機の使い道はいろいろ考えている様子。

本格的なものもたまにはやるつもりらしい。


それだけ料理が好きというのも伝わってくる。


「さて、またリクエストとかあったら言ってね」


「はいよ」


「そういうところは優しいよな」


「食べたいものを作ってくれるもんね」


製麺機まで買ってきた理津子。

本格的なラーメンまで作れたりするのは流石というべきか。


スパゲッティもソースから本格的にやったりする事も出来る様子。


料理がそれだけ好きという事はみんな感じている。

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