異世界での買い物
家のゴミは一通り外に出したので、地図を借りて食材の買い出しに行く事に。
ロザリオは見るからに細かったので、少し栄養のつきそうなものを考える。
そんな足で総合商店に辿り着く。
どうやら様々な店が一つの施設に集まるバザールのような施設のようだ。
「ここが総合商店か、スーパーマーケットみたいなのがあるんだね、この世界」
「とりあえず何を買おうかな、あの子細かったしここはお肉かな」
「あとは簡単な野菜と調味料でいいか、よし、行くよ」
そうして店を物色し始める。
この世界の食材の事情などはまだよく分からないが、とりあえず聞けばいいと思った。
「うーん、このお肉なんだろう、見た感じ豚肉っぽいけど」
「なんだい、お姉さん、肉が欲しいのかな」
「うん、このお肉ってなんのお肉なの?」
「こいつかい?こいつは豚の肉だよ」
「値段があるけど普通の豚肉と変わらないのかな」
「こいつは少し安いのだけど、大して変わらないね、豚肉が欲しいのかい?」
「うん、とりあえず豚肉を200グラムもらえるかな」
「はいよ、少し待ってな」
そうしてまずは豚肉を購入する。
ついでに豚ロース肉と鶏胸肉も一緒に購入、お金の心配はないので好きに買える。
その足で次は八百屋に向かう。
何を作るかは大体決まっているので、食材が揃うかどうかだけである。
「お、玉ねぎあった、あとは青ネギかな、それと人参と生姜でいいかな」
「いらっしゃい、何が欲しいんだい」
「玉ねぎと青ネギ、あと人参と生姜をもらえるかな」
「はいよ、少し待ってな」
そうして玉ねぎと青ネギと人参と生姜を確保する。
あとは調味料とお米を探すが、あるかは分からない。
一応お米をまずは探す事に。
そんな商店の中は様々な種族が確認出来る。
理津子も獣の耳や尻尾のある人や翼の生えている人を生で見るのははじめてだ。
すると米を売っている店を見つける。
「お米だ、すみませーん」
「はいよ、お米が欲しいのかい、お嬢さん」
「うん、とりあえず一キロもらえるかな」
「すでに荷物があるみたいだけど、持てるかい」
「特に問題はないかな」
「分かった、少し待っててくれ」
そうしてお米を一キロほど確保する。
これで結構な力持ちなので、それぐらいは軽く運べる。
その足で卵を確保して次へ向かう。
米と卵を確保したので最後は調味料だ。
「お、あったあった、えーっと…醤油とかみりんまであるんだ、これなら困らないね」
「とりあえずは醤油とお酢、あとみりんと胡椒と塩…それと…」
とりあえずは必要最低限のものだけを片っ端から買い揃える。
他の料理とかも考えるが、とりあえずそれはその時にという事で。
一通り食材を買い揃えたのでその足で家に帰る事に。
街の景色を眺めつつ歩いているとここが港町という事を知る。
掃除の時に磯の香りを感じていた理由も分かった。
つまり魚もあるという事を理津子は確信する。
海の幸を使った料理も何か考えておく事に。
とりあえず今はそのまま家に帰る。
「ただいまー」
「おかえり…ずいぶん買ってきたんだな」
「日持ちしないものはそうでもないけどね」
「それで何を作ってくれるんだ」
「それはお楽しみ、それより電化製品が明らかに旧型だから買い替えていいよね」
「金はあるからそれは構わないけど」
「分かった、明日とりあえず電気屋に行ってくるね」
「なんかいろいろすまないな」
「一応働くからには出来る事はするだけだよ」
「頼もしいな…」
「とりあえずお米炊くから、炊きあがるまで他の事するからね」
まずは米を炊いておく事に。
明らかに旧型の炊飯器に研いだ米を投入して炊きあがるのを待つ。
料理を始めるのはそれからでも間に合うので、まずは調味料などをしまう事に。
食事を終えたら風呂掃除をする事になっているので、まだ働くのは確定だ。
「久しぶりにこんな働いたよ、明日は筋肉痛かな」
「リツコは普段からそんな働いてたのか?」
「家の手伝いをしてたぐらいだよ」
「それにしてはずいぶんな荷物を持ってたけど」
「あれぐらいなら軽いけど」
「どんな環境で働いてたんだろう…」
米が炊きあがるまでしばしの休憩である。
日はすっかり落ちているので、食後は風呂掃除をしてそのまま寝る事になりそうだ。
本格的な仕事は今ある仕事を片付けねば始められそうにない。