南国フルーツは美味なり
すっかり夏本番になり港町にも夏の日差しが降り注ぐ。
そんな中夏には夏の美味しいものも並ぶ。
貿易港という事もあり、船によって運ばれてくる様々なものが買える。
そこで美味しそうなものを見つけたようで。
「りっちん、すっかり果物にハマってるね」
「こっちだと果物は安いっていう事らしいからな」
「日本は果物が高い国らしいしね」
そんな理津子が買ってきたのは南国の果物。
要するにマンゴーやパッションフルーツなどである。
「美味しそうな果物だわね」
「南国の果物を見つけたから、つい買っちゃったんだよね」
「お前、すっかり果物にハマってるな」
「だって安く果物が買えるって新鮮だし、それでついね」
「とりあえず食べようよ、いただきます」
日本からしたらマンゴーなんかは高級フルーツである。
ただそれは国産の話であり、外国産、例えば台湾産などだと割と手頃に買える。
日本の国産の果物は本当にいいお値段がするという話だ。
「んー、美味しいわね、マンゴーにバニラアイスを添えるとめっちゃ美味しいわ」
「バニラアイスは果物との相性もいいからね」
「こういう食べ方は意外な感じもあるな」
「でも南国の果物ってやっぱり美味しいんだよ、パイナップルとかもそうだし」
「太陽の日差しをたっぷり浴びて育ったからとかかな」
実際イタリア産のオレンジやレモンなんかもやはり美味しいもの。
太陽の日差しをたっぷり浴びて育った果物はやはり美味しいのか。
理津子も果物は好きなようで、たまに買っていたという。
「こっちの飲み物はココナッツミルクかしら」
「うん、ココナッツミルクが手に入ったからドリンクにしてみたよ」
「これはこれで美味しいな、ココナッツミルクのドリンクは飲みやすいしいい」
「実際ココナッツミルクは東南アジアが主ではあるけど、これはハワイのハウピアだね」
「ハウピア?プリンみたいに見えるけど」
ハワイのココナッツデザートであるハウピア。
ココナッツミルクを使って作るハードプリンのようなデザートだ。
なおココナッツミルク自体は南国ではなく熱帯の国でよく飲まれている。
「んー、ハウピアっていうこのプリンめっちゃ美味しいわね」
「少しハードなプリンって感じがして美味しいよね」
「でも果物は果糖が多いから、食べ過ぎると糖尿になるからな」
「分かってるよ、でもたまには果物が食べたくなるんだよ」
「日本だと果物が高いから、果物が安いこの世界は手軽でいいのかな」
実際日本だと輸入物の果物でも割といい値段がする。
国産に比べれば安いというだけの話で、それでも凄く安いというわけでもない。
だからこそ果物が安いこの世界では手軽に食べられるのが嬉しいという。
「んー、キンキンに冷えた南国の果物はいいわね」
「果物はやっぱり冷やして食べるのが美味しいよね」
「まあお前が果物好きなのは伝わるからな、安いっていうのはそれだけ嬉しいのか」
「でも南国の果物はやっぱり特別なんだよね、昔から憧れみたいなのはあったというかさ」
「南国の果物に特別感があるのってなんでなんだろうね」
理津子曰く南国の果物には特別感があったという。
それはやはり普段から頻繁に食べるものでもないからなのか。
ちなみに普段からよく食べる果物といえばりんごやキウイフルーツなどらしい。
「甘いお菓子もいいけど、果物もいいもんよね、お肌にもいいものが多いし」
「分かる、果物って栄養価は豊富なんだもんね」
「でも果物はいいよな、僕も果物は好きなんだが、カットしたりするのは苦手だから」
「南国フルーツはなんでこんなに美味しいんだろうねぇ」
「南国という場所自体が特別感があるからとかじゃないかな」
南国という場所自体に特別感がある。
実際に日本で南国というと宮崎や沖縄のイメージではある。
海外ならグアムやハワイ辺りのイメージではある。
「りっちんにとって果物は高いものっていうイメージなのは分かったわ」
「まあ実際日本って果物が高いんだよ、国産は特に高いからねぇ」
「果物が高いのは大規模な生産が出来ないっていう事もあったりするんじゃないのか?」
「まあそれはある、国土がそんなに広くないから果物の農家も広い土地でも海外には勝てないし」
「だから必然的に国産は高くなるのか」
日本という国は国土の七割が山であり、農家の持つ農地も海外に比べると当然狭い。
アメリカなんかの広大な土地の広大な農地みたいにはいかないもの。
だから必然的に国産の果物は高くなるのか。
「はぁ、満足したぜぇ」
「やっぱり果物はいいよね、南国の果物は特に美味しいし」
「この美味しさは農園がある国の土地柄なのかもな」
「太陽の日差しをたっぷり浴びて育った果物の美味しさかな」
そんな南国の果物は美味しく綺麗にいただきました。
理津子にとって南国のフルーツは特に特別なものらしい。
やはり日本という国において果物は高いからなのか。
値段は味にも繋がるが、それでも充分美味しいものなのだから。




