表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/342

魔法とは

観光から帰ってきていつもの生活に戻った理津子達。

そんな中少し気になっている事がある様子。

ここに来た時から興味はあったが聞いていなかった事。

それについても聞いてみる事に。


「ねえ、少年、魔法ってなんなの?」


「なんだよ、突然」


「いや、前から気になってたから」


今さらながらそれを聞いてみる。


ロザリオも一応は説明してくれるようで。


「分かりやすく言うと自然との交信みたいな感じだよ」


「つまり精霊に力を借りるみたいな?」


「そう、だから火を起こしたりとか砂を飛ばしたりとか」


「なるほど、あたしの世界でイメージされてるのと大して変わらないのか」


「高度なものになると異世界に干渉したり出来るらしいけど」


自分はロザリオの召喚術でこの世界に呼ばれた事を思い出す。

召喚が使える時点でロザリオは普通に凄いのでは、と思ってしまう。


元々引きこもりだったのもあり、そういうものは徹底的に勉強していたのだろう。


「あれ、何してるの」


「紫音か、魔法について説明してた」


「イメージのままなんだなって思ってたよ」


「魔法かぁ、でもこの世界は多種族だから種族で魔法の定義も違うよね?」


「そうなの?」


それについてもロザリオが話してくれる。

紫音もこの世界の住人なのでそれについては存じている。


魔法と一言で言ってもそれは多様なようで。


「例えば神様だと神通力、魔族だと魔術、機界人なんかは疑似魔法みたいな感じだな」


「へぇ、一言で魔法って言っても種族によって違ったりするんだ」


「エルフなんかは精霊術だしね、出来る事も変わってくるし」


「でも魔法って実際はそこまで便利でもないのかな?」


「極めた人とかだと時間を止められたりするらしい、流石にそれは化け物レベルだけど」


種族によって使えるものは違う、出来る事も違うらしい。

人間が使う魔法はそういった種族からもたらされた文献を解読したものだと。


なので本物に比べれば全然だが、極めた人では時を止めるなどまで出来るという。


「出来る事が変わってくるって、例えばどんな事なの?」


「神通力なんかは奇跡に近い事が起こせるらしい、精霊術だと植物を早く成長させるとか」


「ふーん、やっぱり高度なものになると凄いんだ」


「有翼人なんかは翼に魔法を使って速く飛んだりするよね」


「そういう事も出来るって事はその気になれば時間の加速とかも出来るとか?」


ロザリオが言うには時間の流れを操る魔法は強力なだけに反動も大きいという。

例えば時間を加速させる魔法は老化が速くなったりするのだと。


本人の動きが速くなるだけでなく、体の時間も加速させるのだという。


「時間を操る魔法の怖さは老化速度も倍になる事だし、万能の力じゃないんだよ」


「それは流石に困るかな、お婆ちゃんになるのが速くなるのは勘弁」


「時間を操る魔法は高度なものだけど、相応のリスクがあるよね」


「仕事を早く片付けられたら便利かなぁって思ったけど、都合よくはいかないね」


「そもそも時間を操る魔法が使える人が貴重なんだからな」


とはいえ魔法についてはなんとなくだが理解はした。

有翼人なんかが使う飛ぶ速度を上げる魔法は時間加速ではなく、エンジンのような効果らしい。


要するにブースターを装備するような感じなのが飛行速度上昇の魔法だそうだ。


「機界人は種族としては魔法は使えないけど、技術で魔法を再現して使ってるな」


「それ凄いね、流石って感じ」


「魔法って言語だからね、機界人はそれをプログラムに変えて書き込んで使うんだよ」


「プログラミング…世界の特色とかがよく分かるなぁ」


「魔法を志す奴はほとんどが文系なんだよ、だから理系の使う魔法は個性的なものが多いんだよな」


紫音の言う魔法は言語という考え。

それはつまりその世界の文字や言葉を理解するという事。


文献を解読した技術というのも納得である。


「興味があるなら本ぐらい貸すけど」


「あー、あたし難しい本は眠くなるから」


「分かりやすいね、リツコって」


そんな魔法についての勉強。

種族によって定義の異なる技術。


そして魔法は言語という考え。


言葉や文字の大切さを改めて感じたようである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ