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和風にするコツ

完全に秋の陽気になった様子の港町。

冬は確実に近づいてきている事も実感させる涼しさにはなってきた。

そんな中理津子は同じ料理でも味付けを変えたりする事は多い。

ちなみにこっちの世界にも日本ではお馴染みのものはあるようで。


「またカレーの匂いがするわね」


「あいつ決まった日に必ずカレーを作るよな」


「特定の曜日にカレーを作る理由ってあるのかな」


そんな理津子もカレーはいろいろアレンジして来る事が多い。


カレーはアレンジの自由さが楽しいとも理津子は言う。


「美味しそうなカレーだわね」


「うん、今回は和風カレーにしてみたよ」


「和風カレー?東の国の味付けっていう事か?」


「そんな感じだね、美味しいよ」


「なら食べようよ」


理津子曰く和風カレーなのだという。

そんな和風カレーは何を使っているのか。


この街は貿易港なので東の国の食べ物も入ってくるからこそだ。


「うん、こいつは美味しいわね、カレーなのに深みがあるというか」


「だしを使ってるからね、だしの美味しさがよく出てるでしょ」


「だしって東の国で料理の時に使う味付けのものだったか」


「そうだよ、貿易港でもあるからかつおだしや昆布だしも作りやすいしね」


「だしってなんなのかな?料理の味を整えるものとか?」


だしは料理の味を整えてくれるものではある。

西洋の国で言うブイヨンやフォンドボーみたいなものが日本のだしである。


それを料理に使うと味がよくなる旨味成分の塊みたいなものだ。


「でもだしってカツオとか昆布なのよね?」


「そうだよ、この街だと他にもだしに使えるものが手に入るからね」


「カツオとか昆布だけじゃないのか?」


「うん、五種類ぐらいのだしを使って作ったのがこの和風カレーだね」


「和風カレーもそれはそれで美味しいね、この味好きかも」


港町という事もあり海の幸はたくさん手に入る。

それらを使い様々なだしを取って作ったのがこの和風カレーなのだとも。


大体五種類ぐらいのだしを使って作っていると理津子は言う。


「だしって要するにブイヨンとかフォンドボーみたいなもんって解釈でいいんかしら」


「まあ大体はそんな感じだと思うよ」


「ただそのだしを取るのに使う食材が違うっていう事だよな」


「そうなるね、和風だしって基本的に海のものから取るから」


「ブイヨンとかフォンドボーは動物性のものとか野菜から取るんだっけ」


ブイヨンやフォンドボーは日本のだしと同じように西洋のだしである。

違いはそのだしを取るのに使う食材が違うという事。


日本のだしは海のものから取り、西の国のだしは陸のものから取る事が多い。


「でも和風だしでカレーってこんなに美味しくなるもんなのねぇ」


「海の幸の旨味が出てるからこそ美味しいんだよね」


「ブイヨンやフォンドボーとはまた違う美味しさになるんだな」


「和風だしは海のものから取るけど、西の国のだしは陸のものから取るからね」


「なるほど、そこが違いなんだね」


だしというのは西も東も料理には欠かせないものである。

それがあるだけで料理の味は大きく変わってくる。


だしというのは料理に加える事で美味しさが格段に跳ね上がるものなのだ。


「ブイヨンやフォンドボーなら使った事はあるけど、和風だしははじめての経験だわ」


「ここは港町で和風だしに使える食材が豊富に揃うしね」


「海の幸が手に入る環境だからこそ和風だしも使えるって事なんだな」


「そういう事なんだよね、和風だしは海のものが命だから」


「理津子は島国の出身だから海のものの扱いにも慣れてるんだよね」


和風だしはカツオや昆布に限らず様々な海のものから取る事が出来る。

実際様々なだしを使った食べ物が日本には多い。


だからこそ複数のだしをミックスして使う事もまた多い。


「そういや和風だしってミックスしたりする事もあるん?」


「あるね、五種のだしを使った~みたいな食べ物はあるし」


「これも五種類ぐらいのだしを使ってるんだよな」


「そうだよ、だしって単体でも混ぜても美味しいしね」


「ブイヨンやフォンドボーもそういうものを混ぜて使うんだっけ」


複数のものから取って使うのがブイヨンやフォンドボーだ。

その一方で日本のだしは一つのものから取る事が基本。


ブイヨンなんかは肉と骨から取る事が基本であるような感じだ。


「うん、和風だしもそれはそれで美味しかったぜぇ」


「和風だしもここなら使えるのは嬉しい限りだよ」


「内陸だとだしって言うとブイヨンやフォンドボーだもんな」


「港町だからこその和風だしなんだね」


そんな異世界の料理のだし事情。

和風の味にするコツは和風だしを使う事。


内陸の国においてのだしとはブイヨンやフォンドボーの事を指す。


港町は和風だしに使える食材も豊富に揃うのだ。

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