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低価格な服

すっかり秋の気温になり、海風も吹くので想像以上に涼しい日々。

そんな中で秋服に衣替えしたようで、服装も変わっている。

とはいえ秋は想像以上に短いものである。

服に関してはそこまで執着はない様子でもあるようだ。


「のぉ、一つ聞いてもいいかしら」


「ん?何か気になる事でもあった?」


「りっちんっておしゃれとかそこまで興味ない人だったりする?」


アノットと一緒に服を見に来ているようで、そこで気になった様子。


理津子は外に行く時はそれなりのお洒落をするが、屋敷では割とだらしない格好である。


「おしゃれとかあまり興味ない人なのかしら」


「うーん、興味はあるよ?でも流行に乗るとかはあまりしないかも」


「つまりおしゃれな服自体は興味あるけど、流行の服とかは買わないタイプ?」


「そんな感じかも、それにあたしの住んでた国だと低価格な洋服のブランドもあったし」


「低価格な洋服のブランド?」


それはつまりウニキュロ的なあれである。

なのでそこまで服にお金はかけてこなかった様子。


おしゃれ自体は好きだが、流行の服にお金をかけるみたいな事はしないタイプらしい。


「でも確かに屋敷だとりっちんってシャツに短パンだもんねぇ、女の子とは思えん」


「こっちに来る前もおしゃれな服は流行が終わった頃に安く買ってたよ」


「つまり新製品が出たら安くなった一世代前の家電を買うみたいな人なん?」


「そんな感じだね、おしゃれは好きだけど流行に興味はないから」


「流行が過ぎ去った頃に一つ前の流行の服を買う、なんとも賢いというかなんというか」


実際低価格ブランドがある日本では服やおしゃれに対してこだわりや執着がない人もいる。

そうした人達をターゲットにした事で低価格ブランドは大きく成長してきた。


アパレルというのは服やおしゃれに対してこだわりや執着があるかないかは大きいのだ。


「そういや低価格ブランドってどの程度の値段なのかね」


「近年は値上げこそしたけど、2000円から3000円ぐらいかな」


「確かにそいつは安いわね、その値段で服が買えるのは凄いわ」


「おしゃれな服とかは普通に万単位とか、6000円とかするからね」


「そう考えるとその値段は明らかに破格よねぇ、日本って凄いわ」


服の値段はおしゃれなどへの執着がそのまま反映される。

服に無頓着な人ならそうした低価格ブランドの服で全然足りてしまう。


なのでおしゃれな服とシンプルな着れればいいみたいな服のどちらにも需要はある。


「とはいえそういう着れればいいみたいな服って需要あるんだろうね、きっと」


「うん、アノットはメイド服が私服みたいな感じでいいの?」


「あたしだってメイド服以外も着るわよ」


「でもメイド服を着てる事が多いよね」


「そこはあれよ、昔の職業病ってやつ」


アノットがメイド服をよく着ているのはかつてのメイド隊時代のクセみたいなもの。

私服も一応持ってはいるが、あまり着ているところは見ない様子。


そういうところは服に対する考え方などもあるのかもしれない。


「とはいえこっちの世界はおしゃれな服でも割と安いって感じてる?」


「それは感じてるかも、おしゃれな服なのにあたしの世界より安いと思うよ」


「とはいえりっちんっておしゃれにはそこまで興味がないの、意外とズボラなんかしら」


「ズボラとまではいかないけど、家では割とだらしない格好だったよ」


「だらしないねぇ、まあ屋敷でもそこまで変わってないし、それが本来なんかしら」


理津子もおしゃれは好きだが流行に興味は示さないタイプである。

なので理津子の服の選び方は型落ちの家電を買うみたいな感じで選んでいる。


一世代前の流行の服をあえて買うのが理津子の服の選び方という。


「とはいえセンス自体は悪くないわよね、りっちんって」


「まあ外行きの服ぐらいはいいもの選びたいじゃん」


「なるほどねぇ、外でぐらいは体裁は整えたいって事なんかしら」


「だから家用の服と外行き用の服は両方買うよ」


「しかし屋敷での格好と外行きの格好の差が凄いというか」


ジャージやスウェットではなくシャツと短パンというのが理津子らしいセンスではある。

ジャージやスウェットは外行きでも室内用でも着られる万能着だ。


そこをあえてシャツと短パンを着ているのは理津子なりのこだわりなのかもしれない。


「シャツと短パンっていうのは何かこだわりとかなんかしら」


「こだわりってわけではないけど、ジャージやスウェットだと流石にって感じかな」


「ふーん、意外と変なこだわりみたいな感じなのかそうでもないのか」


「まああたしの住んでた国だと自宅にいる時は全裸なんて人もいたけどね」


「それ来客が来たらやばいやつやん」


そんな中で服を選び会計を済ませる。

こっちの世界は日本と比べると服は安い感じらしい。


おしゃれな服でも日本より安いのだとか。


「んじゃ帰ろうか」


「帰る前に何か食べない?」


「いいねぇ、んじゃそうするわ」


そんなこんなで買い食いしてから屋敷に帰った。

理津子はおしゃれは好きだが流行に興味は示さない。


そうした事から、服選びは家用と外行き用を別々に用意する。


家ではシャツと短パンというのが理津子スタイルらしい。

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