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フルーツパーラーに行く

すっかり秋の涼しさがやってきた秋の港町。

海風があるという事もあり、内陸に比べるとまたさらに涼しいという。

そんな中サインに誘われて少し外に出る事になった様子。

どこに行くのかというと。


「誘われたのはいいけど、どこに行くの?」


「最近新しく出来たフルーツパーラーですよ」


「フルーツパーラーなんて出来たんだね」


サインに誘われて行く場所はフルーツパーラーとのこと。


美味しい果物を扱う青果店でもあるのだろうか。


「ここかな?ここの二階にそのフルーツパーラーがあるのかな?」


「はい、ここで売っている果物を使ったケーキなどが食べられるんです」


「へぇ、なら期待してもよさそうかな」


「では行くとしますか」


「フルーツパーラー、いろいろやるんだなぁ」


そのまま二階に上がり扉をくぐる。

そこは果物の甘い匂いがしてくる。


とりあえず店の中に通され、席に案内される。


「さて、何を頼もうか、いろいろあるけど」


「そうですね、私はマンゴーケーキとアップルティーにしますか」


「ならあたしは…アップルタルトとピーチティーにしようかな」


「では頼むとしますか」


「だね、ここの果物は美味しそうだし」


フルーツパーラーとは果物とそれを使ったデザートを出す喫茶店の事だ。

なので果物屋が一緒に経営していたりする事もあったりする。


あくまでも本業は果物屋であるという事もちょくちょくあったりする。


「うん、これ美味しいね、果物は甘いし、紅茶も美味しい」


「ここは果物屋の直営店舗ですからね」


「だから美味しいのか、納得かも」


「それに果物が美味しいと評判の空界産の果物が豊富にありますから」


「でも空界の果物が美味しいのってなんでなの?」


空界の果物が美味しい理由は、空界には高い木が多いからという理由らしい。

空界人は空を飛べる人種や種族が多い世界でもある。


なので高い木に実る果物なども簡単に収穫可能な事から、果物が名産なのだという。


「空界人は飛行可能な種族や人種が多いのは知ってるけど」


「それなんですよ、空を飛べるので高い木に実る果物なんかも収穫が容易なので」


「その結果果物が名産になったって事かな」


「ええ、人界や獣界も果物は作っていますが、空界のものは頭一つ抜けていますから」


「空を飛べるからこそ木に実る果物の収穫もしやすい、そういう理由なのか」


サイン曰く空界人の多くの特徴である飛行能力。

それがあるからこそ高い木に実る果物の収穫がしやすいというメリット。


その結果木に実る果物の栽培が盛んな世界になったのかもしれない。


「それにしてもこのりんご、凄く美味しいね」


「甘さが強いのも空界の果物の特徴ですからね」


「あたしの世界の果物も甘くて美味しいけど、ここのもそれに負けてないや」


「リツコの世界の果物もそんなに甘いんですか?」


「うん、果物の甘さは本当に凄いと思うよ」


日本の果物もまたとても甘いもの。

しかしこの店の果物もそれに負けない程度には甘く感じるという理津子。


やはり甘い果物というのはそれだけ美味しいのか。


「あたしの世界だと果物はとても甘くて、そればかり食べてると糖尿になる程度には甘いよ」


「それだけ甘い果物があるんですね、リツコの世界の果物もまた美味しそうです」


「果物も昔はいちごに練乳をかけて食べたりしてた時代もあったんだけどね」


「つまり昔は今ほど甘くなかったという事なんですね」


「お父さんはそう言ってたよ、みかんなんかも今は凄く甘くなったって」


果物がそれだけ甘くなったという日本の話。

農家の努力と血と汗が分かる話でもある。


やはり昔のいちごには練乳というのは分かりやすい話なのかもしれない。


「果物はやっぱり甘いものに限るかな、甘すぎてもあれだけど」


「甘い果物になるまでの苦労というのはありますしね」


「農家って凄いんだなって理解するよ」


「農業もまた科学なんですよね、知識などが必要になる事も含めて」


「確かにね、農業もまた科学、サインらしいというか」


美味しいケーキと紅茶をいただいて店を出る。

果物屋の直営店舗であるからこその美味しさを感じた。


こういうところはまた一人で来てもいいかもしれないと思った。


「誘ってくれてありがとうね」


「いえ、また美味しいお店を見つけたらお教えしますよ」


「うん、期待してるね」


そうしてまた美味しいお店を教えてもらう約束をする。

サインもそういう美味しいお店をよく見つけるらしい。


サインも理津子に負けない程度には食い意地は張っている。


美味しいものには目がないのは理津子もサインも変わらないものなのだから。

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