表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
255/343

桜をいただく

外も暖かくなり始め冬も過ぎ去ろうとしている季節。

それもあり春の眠気に襲われているのもあるようだ。

そんな中春も始まったという事で、春のデザート作りを始めた様子。

なんのデザートを作っているかというと。


「まあ何かお菓子でも作っとるみたいね」


「あいつもすっかりお菓子作りが上手くなったな」


「アノットの教え方が上手かったんだね、きっと」


そんな中、何を作っていたかというと、それは春のあれである。


この季節はやはりそれを食べたくなるものだ。


「お、今回は何を作ってきたん?」


「桜のロールケーキとか、桜餅とか、桜の今川焼きとか」


「桜って食べられたのか?」


「食べられるよ、桜の葉っぱの塩漬けだけどね」


「桜の葉っぱの塩漬け、でも色はピンクなんだね」


桜のデザートをいろいろ作ってきた理津子。

桜のロールケーキや桜餅、桜餡の今川焼きとか。


この季節は桜のデザートが美味しい季節なのだ。


「うん、確かにこいつは美味しいね、甘いんだけど適度に塩気もあっていいわ」


「桜のデザートは甘みに塩気もあるからいいんだよね」


「塩漬けだもんな、塩の味がするのは当然って事か」


「うん、桜の葉の塩漬けを刻んでそれを桜餡に混ぜてるんだよ」


「それで塩気がするんだね」


桜餡のデザート、ロールケーキもクリームと桜餡のミックスである。

あんこを使ったロールケーキというのもそれはそれで美味しいものだ。


和洋折衷とはそういう事だ。


「にしてもあんこのロールケーキとは、また新鮮なもんだね」


「そうでしょ、これがまた美味しいんだよね」


「色がピンクなのは桜で色付けしたからか?」


「そうだよ、桜のデザートと言えばピンク色なのが鉄板だよね」


「ピンク色は確かに美味しいかもしれないね」


そんな桜のデザートは桜餡や桜のクリームにするのが美味しい食べ方でもある。

桜の葉の塩漬けを刻みそれに混ぜ込むのがまた美味しいのだ。


桜とはそうやって甘いものにしていただくのがお約束だ。


「でもりっちんの住んでた国では桜まで食べるんね」


「桜の他にも梅の実とかも食べるし、よもぎ餅とかもあるしね」


「つまり臭とか木の実を結構食べる国民性って事なのか?」


「農耕民族の国だから、肉とか乳製品よりは植物を食べる事の方が多いのかもね」


「なるほど、農耕民族なんだね、理津子の国の人って」


日本人は農耕民族である。

なので肉食が解禁されたのは割と最近の話だったりする。


肉食の解禁は文明開化などとも言われているようにである。


「でも梅の実ねぇ、以前梅ジュースとか作ってたよね」


「ああ、作った事もあったね、梅ジュースは好きなんだよね」


「梅の実を使って何か作れたりするのか?」


「梅の実だと定番は梅干しだけど、梅酒とか梅ジュースとかも定番だよね」


「梅干しって、乾燥梅みたいなものなのかな」


梅干しも理津子は好きなものである。

ちなみに梅干しはとても長い時間漬け込んだりするものがある。


長いものでは100年漬け込んだ梅干しなんかもあったりする。


「梅干しって美味しいんかね」


「苦手な人もそれなりにいるけど、あたしは好きかな、あの酸っぱさがいいんだよね」


「梅干しってそんなに酸っぱくなるんだな」


「なら梅干しを漬けてみようかな、漬ける期間は短めになるだろうけど」


「梅干しって漬ける期間で味が変わったりするの?」


理津子もそれなりに長く漬け込んだ梅干しを属した経験がある。

とはいえ味の違いはそこまでよく分からなかったようだ。


ちなみに今ははちみつも使うが、本来はしそで漬け込むのが梅干しである。


「梅干しも一度食ってみたいね、酸っぱいとなると酒の肴とかにはよさそう」


「確かにお酒と合わせるのもいいかもね」


「酸っぱい梅干しっていうのは本来の味なんだよな?」


「今ははちみつも使うようになったけど、古来の梅干しは紫蘇の葉で漬けるんだよね」


「へぇ、その辺は味が少し変わったっていう事なのかな」


しそで漬けた梅干しはその酸っぱさが美味しい。

とはいえ梅干しはその酸っぱさが苦手という人も多い。


春は桜のデザートも美味しいが、梅を使った食べ物もまた美味しいのだ。


「うん、美味しかったわね」


「今度は梅を使ったデザートでも作ってみようかな」


「こういうのは新鮮でいいな」


「うん、梅も楽しみかも」


桜のデザートの次は梅のデザートを計画している様子。

春は桜や梅が美味しい季節だ。


ついでに梅干しも漬けてみようかと考えている様子。


梅干しが好きというのは理津子もその味が分かるという事なのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ