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続・ナンだこれは

すっかり秋になり冷え込み始めた季節。

それもあり衣替えもすっかり終わってしまった。

秋服を着る機会があるというのは異世界はいいものだ。

自分の世界では秋服を着る機会に迷っていただけにという理由である。


「りっちんもすっかりパンを焼くのが好きになったわよね」


「でもあいつは米派なんだよな」


「そうなんだよね、生まれた国がお米が主食の国らしいし」


そんな理津子が焼いていたのはまたしてもナンだった様子。


ナンを焼くのにすっかりハマってしまっているようだ。


「いい匂いね、またナンを焼いてたのね」


「うん、チーズナンマークツーと小倉ナンだよ」


「チーズナンマークツーって」


「とりあえず食べよう」


「だね、美味しそう」


チーズナンマークツーというのは以前とは違う感じにしたチーズナンである。

以前のチーズナンは練り込んだものだったが、今回は包み焼きにしてみた。


またあんこを使った小倉ナンも作った様子。


「美味しいわね、あんこを使ったナンなんて新鮮だわ」


「でしょ?甘くしてみたけど、意外と美味しいしね」


「カレーと一緒に食べるものだと思ってたけど、そのままでも美味しいな」


「チーズナンはカレーがあった方が美味しいけど、小倉ナンはそのまま食べるようにしたから」


「なるほど、あんぱんみたいな感じなのかな」


小倉ナンはあんぱんのような包み焼きである。

なので小倉ナンはもっちり感がマシマシのあんぱんである。


チーズナンマークツーもチーズパンみたいになっている。


「チーズナンウマー、チーズが濃厚で伸びるのがまたいいわね」


「チーズナンは練り込みもいいけど、包み焼きも美味しいでしょ」


「ああ、でもナンって凄いモチモチなんだな」


「これがナンの美味しさだからね、インドカレー屋のチーズナンは美味しかったしね」


「ナンってパンの仲間でいいのかな?」


ナンはパンの仲間かと言われればよく分からないところはある。

とはいえそのモチモチ感がナンの美味しさである。


チーズナンは至高の食べ物、大きいのがまたいいのだ。


「それにしてもナンって面白い食べ物ね」


「このモチモチ感がカレーとかとよく合うんだよね」


「つまりチーズとカレーの相性がいいとも言えるよな」


「それは分かる、カレーはチーズと相性がいいからチーズナンも美味しいんだよ」


「リツコはそういうのは分かってるんだね」


チーズナンはインドカレー屋のイメージが強い食べ物でもある。

なおインドカレー屋と言いつつも店員や経営者はインド人でない事も多い。


理津子はここに来る前は大学の近くのインドカレー屋にもたまに行っていたらしい。


「ナンってカレーと一緒でなくても美味しいもんなのね」


「まあ作り方次第ではモチモチ感が強いパンみたいなものだし」


「やっぱりパンの仲間なんじゃないか」


「そこはあたしにはなんとも言えないかな」


「でも食感とかは完全にパンなんだよね」


しかしチーズナンが好きなのは言うまでもない。

練り込みも美味しいが包み焼きも美味しい。


ナンの可能性をいろいろ考えてみるのもまたいいかもしれない。


「小倉ナンって完全にあんぱんよね」


「あんぱんなんだけど、モッチリ感は全然違うでしょ」


「これはカレーより牛乳が欲しくなる味だな」


「でもインドカレー屋の定番なんだよね、チーズナンって」


「リツコが普段作ってるカレーはそれとは違うの?」


理津子が普段作っているカレーは父親譲りのホテルカレーである。

そもそも日本のカレーはイギリスから入ってきたものなので、インドカレーではない。


理津子もインドカレー屋で食べたインドカレーのその違いには驚いたという。


「とりあえずナンの美味しさは理解した、カレーがなくても美味しいとも」


「インドカレー屋はナンとバターチキンカレーの組み合わせは鉄板なんだよね」


「お前はそういうカレーは作らないのか?」


「作ろうと思えば作れるけど、まずはスパイスを揃えないといけないから」


「やっぱりそこからなんだ、ガチ勢だね」


理津子もインドカレーのようなものは作ろうと思えば作れる。

とはいえスパイスの配合から始めるので、研究もする必要がある。


結構ガチに作るタイプではある。


「美味しかったぜぇ」


「うん、ラッシーも作ってあるから今持ってくるね」


「ラッシー、あれ凄く美味しかったんだが」


「カレーにはラッシーなんだね」


ナンの可能性を考え始めた理津子。

インドカレー屋のチーズナンはお気に入りだったというのも大きいのか。


だからこそ自分でもナンを焼けるようになりたいと思った。


チーズナンはもちろん、他にも様々なナンを考えてみる事にした。

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