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余ったお餅を処理する

正月も完全に終わりすっかり元の日常が戻ってきた。

そんな中やはり餅が余ってしまったようである。

なのでそれを処理しようとあれこれやっている様子。

とりあえずあれこれ様々な調理法をやっているようで。


「最近餅ばっかね」


「余ってるんだから処理するって事だろ」


「でも調理法があれだけ出てくるのは凄いよね」


そんな餅の処理もそろそろ終わりそうではある。


今日は何を作ってきたのか。


「お、出てきた」


「はい、揚げ出し餅とみたらし餅」


「これで最後か?」


「うん、これで使い切った感じかな、おすそ分けもしたから」


「なら食べようよ」


揚げ出し餅やらみたらし餅やら工夫はしている様子である。

みたらしのタレまで自作する辺りがやたら凝っているという感じか。


みたらしのタレは団子でなくても合うものなのである。


「このみたらしっていうの美味いねぇ、甘いのにしょっぱい不思議な味よ」


「定番なのはお団子だけど、お餅とかでも普通に合うんだよね」


「揚げ出し餅っていうのは油で揚げておろしポン酢なのか」


「うん、こういうのもやってみると美味しいものだね」


「確かにね、これはこれで美味しいかも」


餅というのはカロリーの塊でもある。

貧しい時代などでは餅というのはそれだけ栄養価が高かったとも言える。


英語にするとライスケーキなどと呼ばれる理由だろうか。


「にしても餅って密度の高い食べ物よねぇ」


「栄養は結構あるからね、昔はそれこそカロリーの塊だったんじゃない」


「確かにこんな塊みたいなものがカロリーが低いわけがないもんな」


「昔はそれこそ貧しい時代もあったから、お餅がカロリーの塊っていうのも分かるしね」


「こういうカロリーの塊は貧しい時には確かに助かるかもね」


餅というのは昔でも特別な食べ物だったのかもしれない。

だからこそ今でも正月に食べるイメージが定着したのか。


なんにせよ現代でも昔でも餅は特別な食べ物だったのだろうか。


「でも餅がカロリーの塊だとしたら太るのも納得だわな」


「実際正月太りなんて言われるぐらいだしね」


「お前太ったのか?」


「確かに少し増えたかも、でもきちんと消費してるからいいでしょ」


「リツコって結構食べるのに思ってるより太らないよね、運動してるからなのかな」


理津子はこれで思ってるよりも太っていないのもある。

とはいえ平均体重付近をキープしているので、それなりにしっかりしている。


寧ろ大学に通っていた時も周囲の女性がみんな痩せすぎだと思っていたらしい。


「んで餅って実際に太るん?」


「カロリーの塊だからそりゃ太るよね」


「正月は店が休みになるとかの理由があるから、それだけ栄養を摂れるのが餅なのか?」


「かもしれないね、お餅は保存もそれなりに効くし」


「焼いたり煮たり食べ方もいろいろあるしね」


カロリーの塊というのは休みの日でもしっかりと栄養が摂れるからなのか。

正月に食べるものというイメージは、つまり店が休みの日に食べるという事か。


なんにせよ餅はカロリーの塊という事はそれだけ栄養価もあるという事にもなる。


「餅は確かに美味いんだけど、正月だとやっぱり飽きてくるわよね」


「それはあたしの世界でも同じ事が言われてた話だし」


「同じものばかり食べてると飽きてくるのは仕方ないよな」


「だからいろいろアレンジしたりするわけだしね」


「食べ方を変えて消費していくっていう事なのか」


正月は餅ばかりで飽きる、それは誰もが通る道かもしれない。

とはいえそこを工夫するのもまた料理好きの通る道である。


食べ方を変えればまた美味しい発見があるかもしれない。


「いろいろ調理出来るのはまあ便利よね、お餅も」


「煮たり焼いたり揚げたり、他にもいろいろね」


「工夫次第っていう事なんだな」


「美味しいものでも同じものばかり食べてると飽きてくるしね」


「それは分かるんだけどね」


そんな餅も今日でラスイチという事のようである。

ようやく普段の食事に戻れるという安堵感。


作りすぎるものではないという事だ。


「ふぅ、んまかったぜぇ」


「うん、やっと消費しきって安心かな」


「作りすぎるものじゃないな」


「こうしてお餅ばかりになるのは流石にね」


そうしてようやく餅の処理が完了する。

美味しくても作り過ぎはよくないという話だ。


やっと元の食事に戻れるという安堵感。


美味しくても飽きるものは飽きるのだ。

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