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肉はしっかり火を通せ

秋も本格的になり暑さはすっかりなくなった季節。

そんな中美味しいという肉の話をアノットから聞いた。

なので肉を買ってきて焼いて食べる事に。

シンプルに焼いた肉というのは美味しいものである。


「いい匂いがするねぇ」


「お前が教えたんだろう」


「獣界の肉はどれも美味しいもんね」


そんなアノットに教えてもらった肉はステーキにしていただく。


ステーキへの価値観なども世界や国が変われば変わるものだ。


「ステーキにしたんね」


「うん、ステーキソースは複数作ったから好きなものを使っていいよ」


「そういうところは変に凝ってるよな」


「美味しく食べるっていうのは大切だからね」


「ならいただこうか」


ステーキの焼き加減は全員ウェルダンである。

こっちの世界では肉は基本的にしっかりと火を通すもの。


レアステーキを食べるのはただの物好きという認識らしい。


「ふむ、美味いね」


「ステーキは高い料理って認識だから、あまり食べた事はないんだよね」


「お前の世界だとステーキは高級料理なのか?」


「正しくはあたしが住んでた国では、かな」


「それは肉が高いからとかそういう理由?」


ステーキが高級料理というのは牛肉が基本的に高い肉だからという理由はある。

なので必然的にステーキも高級料理という事になるのだ。


それもあり外国ではステーキは高級料理なんて事は全然ないのだ。


「なるほどねぇ、牛肉が高いからステーキも高級料理ってか」


「うん、外国なんかはステーキは別に高い料理でもなかったりするから」


「食材、牛肉が高いっていうのが理由なんだな」


「そういえばみんな焼き加減はウェルダンだけど、こっちだとレアとかは珍しいの?」


「肉は火をしっかり通すものっていう認識が強いよね、カリカリになるぐらい焼くよ」


こっちの世界では肉はしっかりと火を通すものであるという事らしい。

なのでレアステーキを食べるのはただの物好きという認識が強い。


ミディアムレアですら食べるのは物好きなのだという。


「生肉は怖いからねぇ、レアステーキなんてチャレンジャーもいいとこよ」


「でも名前があるって事はそういう食べ方はあるんだよね?」


「一応な、でもほとんどの奴は肉はしっかりと火を通すものって思ってるぞ」


「なるほどねぇ、馬刺しとか鶏刺って言ったら卒倒しそうな話だ」


「馬刺し?鳥刺し?」


理津子の世界には一応そうした生肉を食べる文化はある。

ただそれが可能なのは超がつくレベルの基準があるからだ。


素人がやったら確実に地獄を見るというだけでもある。


「つまり生肉を食う食文化があるって事なんけ?」


「うん、もちろんガッチガチに厳しい基準があるから出来る話なんだけどね」


「素人が同じ事をやろうとしたら確実に腹を壊すって事なんだな」


「生肉を食べるってそういう事だからね、特定の地域の文化に近いものだし」


「つまりその地域以外では食べたりしないって事か」


肉を食べる際にはしっかりと火を通せ。

それは異世界でも変わらない共通認識のようである。


生肉は怖いぞという認識はどこの世界にもあるという。


「でもステーキがお高い料理の理由は牛肉が高いのが理由なんね」


「うん、外国ではステーキはそんな高くないから肉の価値がそのまま出てるんだよね」


「ステーキが高いっていうのは想像しにくいな」


「ファミレスとかでも多くはステーキは普通に1000円以上取られるんだよね」


「牛肉が高いって事は食肉用の牛はそんなに育ててないとか?」


和牛は基本的にお高いので、ステーキ用の肉は基本的に外国産だ。

安くてもそこそこいい値段がするのがステーキ用の肉でもある。


牛肉は高級な肉というイメージが理津子にも染み付いているのだ。


「牛肉が高いから、その辺はお国柄なんかね」


「かもね、牛肉は昔からいい肉っていうイメージだし」


「その辺は難しいもんだな」


「安い牛肉は基本的に外国産の肉だしね」


「リツコが牛肉に対して持ってるイメージが分かった気がする」


肉に関しても国の事情は見えてくる。

ステーキが高いのもそうした牛肉の事情から来るもの。


やはりステーキは高いものというのが理津子の認識なのだ。


「んまかったぜぇ、やっぱしっかり焼いた肉は美味いわ」


「それはどうもね」


「ステーキソースもいろいろあって美味しかったしな」


「美味しい肉で作るステーキは美味しいよね」


そんな獣界の肉はとても美味しいというのが分かった。

世界によって得意な料理なども変わってくる。


獣界は食肉が美味しい世界という事でもある。


ステーキはシンプルだからこそ美味しいのだ。

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