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竜界旅行~観光~

竜界旅行に来てから二日目の日。

宿で朝食を摂りそのまま観光に乗り出す事に。

宿のある街の中だけでは見られるのも観光客向けのものしかない。

そこで街の外にある見学ツアーなどに参加する事に。


「こういう街の外とかを見て回るのがいいんだよね」


「お前、観光客向けを徹底してスルーしてるだろ」


「一応街の外の観光ツアーもあるんだけどね」


今回参加しているのは竜界の成り立ちなどを聞けるツアーだ。


観光客向けに様々なものを作ってある世界だが、こういうツアーもあるのである。


「これって竜界の昔の建物とかだよね」


「不用意に触るなよ、歴史的なものだと壊したら大金取られるからな」


「今でこそ発展した世界だけど、歴史ってやっぱりこういうものなんだなぁ」


「機界も歴史はあるけど、機界の歴史はもっと特異なものだからね」


「ガイドには従うとして、こういうのが見たかったんだよね」


今回のツアーは主に竜界の歴史的な遺跡などを巡るツアーだ。

今でこそ都市が発展した世界でも、歴史においてはそれは発展した姿。


昔の姿はどんな世界でもやはりこうした景色から発展してきたのだろう。


「そういえば竜界って王政の世界だよね?」


「そうだぞ、国王の城がある所は立入禁止の特別区になってる」


「それだけ竜界の王様は偉大で崇高な存在なんだね」


「竜界人は強さこそが正義だからね、王様に挑んで勝てば王様になれるんだよ」


「シンプルだとは思うけど、それ王様がコロコロ変わりそうな気がするよね」


だが今の竜界の王様は100年以上王の座を守っているらしい。

ちなみに竜界にも国は複数あり、国によって竜としての種族も違う。


なので地域によって棲み分けが出来ていて、その地域の中での王がいるという感じだ。


「ここは砂漠だから竜の王様って火竜とかかな」


「ここの竜王は地竜だな、砂漠の竜は地竜族が強いんだ」


「へぇ、地竜か、ガイドとかを見る限りトカゲに近いのかな」


「リザードマンも暮らしてるから、土地に適応してる感じだよ」


「リザードマンもいろいろか、確かにトカゲにも種類はあるもんね」


砂漠のリザードマンは主にバジリスクが主流だとロザリオは言う。

その一方で砂漠以外の地域ではサラマンダーやアイスリザードなどがいるとか。


今回来ているのは砂漠の地域だが、ゲートの調節で火山地帯や雪山にも行けるそうだ。


「そういえば話を聞く限り他の地域もあるんだよね?」


「ああ、火竜族の支配する火山地帯とか氷竜族の支配する雪山とかな」


「国同士での争いとかはないのかな」


「竜って強い生き物の反面環境の変化に弱いから違う土地だと弱いんだよね」


「へぇ、だとしたら他の土地に攻め込んでも勝てる見込みがないのかな」


竜族はとても強い種族ではあるが、環境の変化に弱いとセルベーラは言う。

そのため他の竜族の土地に侵攻しても勝てる見込みがまずないのだとか。


そうした体質もあり土地によって支配する竜の種類がそれぞれ棲み分けているのだそうな。


「ここは地竜族の縄張り、というか領土なんだね」


「砂漠だからな、ガイドも言ってるように砂漠は地竜族が昔から支配してるんだ」


「リザードマンはバジリスクだっけ、石にされたりしないよね」


「敵対の意思がなければ問題ないよ」


「ならいいんだけど」


そうした竜界の事情と国の在り方。

そのままツアーで様々な話を聞き竜界の事情も多少は見えた気がした。


それからもツアーを満喫し街に帰ってきた。


「竜界も何かと事情はあるんだね」


「同族愛が強い種族であると同時に環境の変化に弱いからな」


「でも戦争とかがあるみたいな話ってないの?」


「歴史上ではあるみたいだけど、環境の変化が緩い国境近くでしか起きてないっぽいよ」


「相手の勢力圏の深いところに入っていったら勝てないもんねぇ」


竜界における戦争は基本的に国境付近でしか起きないのだとか。

それは環境の変化に弱いため、そこでなら戦いも出来るという事なのだろう。


要するに国境でのガチのぶつかり合いだけは何度か起きているという事のようだ。


「なんかいろいろあるねぇ、明日はまた別のツアーに参加しようか」


「観光客向けの施設とかを徹底してスルーするのな」


「観光地じゃ見たいものは見られないしね」


「リツコが空気を読まないっていうのが分かった気がする」


「明日のツアーも調べようっと」


理津子が空気を読まないのは今さらでもある。

ここに来る前も飲み会で料理ばかり頼み酒はガンスルーしていたりした。


そういう強心臓なところも精神的な強さなのかもしれない。


「さて、少し温泉でも入ろうかな、少年も一緒に来る?」


「お前、本当に恥じらいとかないのな」


「心臓が鋼鉄だったりするのかな」


結局そのまま理津子は温泉に行った。

こういうところは図太さも感じるところではある。


年頃の男の子に理津子の感覚は刺激が強すぎる。


なお温泉から出たあとはバスローブでうろついていた模様。

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