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episode:70.5





王国来賓用ルーム。


「ロイドよ、第一試合はお主の娘みたいだな、勝てそうか?」


「どうでしょう。そう簡単に負けるように育てた覚えはないですがまだまだ甘いです。同い同士であの子に剣で勝つのは難しいでしょう。ですが年齢も上がればあの子より強い子はいくらでもいます」


「そうか、剣を教えるのもいいが…少しは女の子としての生き方も教えてやるんだぞ?」


「何分…私は剣以外の事がわからないので…ファーナが亡くなってからはどうしていいかわからず…」


「剣以外の事になると王国最強も形無しだな」


「はい…返す言葉もないですよ」


「始まったようだな」


……


「ふむ、いい試合だ。王国の人間として誇れる戦いだった」


「ありがとうございます。しかし、引き分けは勝ちではありません」


「そう言うな、ちゃんと褒めてやるのだぞ?」


「はい…」


「全く…不器用な男だ」


……ミナの戦いが始まった。


「さすがアイラス家と言ったところか。良く鍛えられておる」


「そうですね。この先も期待出来そうです」


続いてレイの試合が始まる。


「いよいよ、レイナード様の番ですね」


「そうだな、怪我をしなければいいが…」


「レイナード様の事になると国王様の威厳も何もないですね」


「ほっとけ。俺の可愛い娘だ」


……


「さすがだ。レイナード、冷や冷やさせられたが成長したものだ」


「そうですね、レイナード様があれ程の魔法の才をお持ちだったとは。これは宮廷魔術師を一人専属でつけるべきでは?」


「そうだな…帰ったら早急に検討しなければ。娘の才能を伸ばすのも親の務めだからな」


……


ララの試合が始まる。


「次はバウムートン様の娘のララ様ですか」


「そうだな、彼奴この大会で娘が出るからといって仮病を使ってまで来ようとしていたからな…。娘の晴れ姿を見れないくらいなら宰相を辞めると言われた時はどうしたものかと困ったものだ。リーラが説得に来てくれなかったらどうなっていたか…」


「バウムートン様らしいですね。バウムートン様やリーラ様に似てララ様は魔法が得意と聞いております。どんな試合になるんでしょうね」


……


「想像以上だな…レイと共に学園を辞めて早々に宮廷魔術師との共同練習に加えるべきかもしれんな。あれ程の魔法があの歳で使えるとは」


「あの歳で…氷龍ですか。未来の賢者と言われてもおかしくないですね」


「お前ならあれを止められるか?」


「まだまだ、制御も甘いですからね。私なら剣の一振りで払えましょう、しかし、成人する頃にはどうでしょう。真正面からは受けたくないですね」


「ふむ…我が国にこれ程の逸材が揃うとは。何かの兆しか…」


ルイフの試合が始まる。


「次はルイフか。あやつの戦いを見るのは初めてだの」


「マルコのとこの三男ですか。私も見るのは初めてですが、優秀だと聞いております。だからこそ、娘を託したのでしょう?マルコも後10年あれば私とも対等に戦えるくらいになったものを…惜しい男でした」



「ああ、初めて会った時はびっくりしたものだ。レイナードにララ二人から話は聞いていたが…この俺が王として10歳のガキを上だと思ってしまったのだからな。妙に大人びてやがるしな。マルコに関してはあれで良いんだよ。魔族も今は攻めて来る事はないんだ、早死にさせたくはないからな…」


「それ程ですか。一度手合わせしたいものですが…この戦いを見れば少しは実力がわかるでしょう。早死に…ですか。死地に向かって飛び込んで行くまさに英雄気質を持っていましたからね。私みたいに剣での最強だけを求める者とは違いますからね」


「お前はお前でその最強がこの国を守っているのだ」


……試合が終わる。


「なっ…何だったのだ今のは。ロイド見えたか?」


「はい、見えましたが…ただの手刀ですね」


「何だと、今の一瞬で手刀をどうやって打ったのだ。まさか転移魔法とか言わないよな?」


「開始と共にリーベルの背後に急に現れて手刀を放ったと思ったら元の位置に…ただ走っただけですね。これは想像以上かも知れません。今見た限りのスピードだけで言えば私より上ですね」


「ふむ…マルコからはそんな話聞いていなかったが。この歳でこの強さ。何者なのだろうか…ただの天才では言い表せんだろう」


「そうですね。ここに1度呼んでみてはどうでしょう?娘の婿を呼ぶのに理由は特にいらないでしょう。ただ労うだけです」


「そうするか…何も無いとは思うが。お前にも見てもらった方が良さそうだな」


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