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僕は異世界でカラーボールを投げる  作者: Rea
幼少期編
8/127

episode8




目が覚めた時には既に日が暮れていた。

窓から差し込む夕陽が綺麗だ。


ここはどこだろうか。


「知らない天井だ」


ただ、言ってみたかっただけである。

ここは僕の部屋のベッドの上だろう。


「ルイフ様、体調はいかかでしょうか?頭にコブが出来ていたので回復魔法をかけさせて頂きました」



「うん、問題ないよ。ずっと面倒見てくれてたんだね。ありがとうミラ」



「いえ、ルイフ様が無事で何よりです」



ミラは僕が剣で父様に斬りかかった後何が起きたか説明してくれた。


僕の攻撃にびっくりし、力の入った父様の木剣が頭に当たり、気絶したらしい。

その事を知った母様にひどく叱られたようだ。


朝のお稽古の途中だったので、半日以上寝ていたみたいだ。


今度から迂闊な行動はやめておこう。

下手したら死んでしまいそうだ。


「何か食べられますか?お腹も空いた頃合いでしょう」


「うん、貰うよ」


ミラは食事を取りに厨房に行った。


「はあ、やっぱり使えないスキルだった。かすり傷一つこれでは付かない。前世の知識を活かして領地経営を手伝うか、商人を目指すための勉強をするべきだろうか。そちらなら成功出来るイメージが湧く」


剣術スキルのないルイフの上達は遅い。

スキル持ちの人の何倍も努力が必要になるのだ。ステータスが高いので今はなんとか他の子よりも優れていると思うが。数年後体が出来上がってきた同い年の剣術スキル持ちの子に勝てる気がしない。正直努力でなんとかなるとは思えなかった。


ルイフは壁に向かって青色のボールをいつも通り当てて遊ぼうと、投げる。


ピキピキピキッ


「えっ」


当たった場所を中心に、範囲は狭いが壁が氷結しボールが破裂した。


何が起きたのだろうか?


もう一度青色のボールを出してみる。

心なしか、少し重みが出たような気がする。

これは、まさか!


「鑑定」


◼️カラーボールレベル2

ボールに特殊効果が追加。


・赤色:当てると爆発する火属性の効果がある。


・青色:当てると凍らせる氷属性の効果がある。


・黄色:当てると電撃が発生する雷属性の効果がある。稀に麻痺する事がある。


・緑色:当てると回復する聖属性の効果がある。


一度に出せる個数×2


重さ15g


レベルが上がっていたようだ、何がきっかけなのだろうか。いつもと違う事と言えば父様にボールをぶつけたくらいだろうか?

思えば人や動物にボールをぶつけた事がなかった。もしかしたら何かしら条件があったのかもしれない。原因はわからないがこれで冒険者になる事が出来るかもしれない。



「ルイフ様食事をお持ちしました」


「ありがとう」


「少し部屋が寒いですね、温かいスープのおかわりを持ってきて置きますね」


先程の青色のボールの所為だろう。

既に氷は消えているが少し肌寒い感じがする。


僕は食事を終え、持ってきて貰った温かいスープを飲み、翌日を楽しみに就寝した。


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