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episode:60.5




私の名前はファム・カルロス。

ルーンステラ王国で最強と言われる第一騎士団長の娘だ。

幼い頃から父に鍛えられ同世代、いや、歳上であっても私に勝てる人は居なかった。


私は学園に入る年齢になり、学園の試験を受験する事になった。

父からは剣しか教わっていない私は勉強がとても苦手だった…


学科の試験は全て眠ってしまった。

適当に書けば当たるかも知れないとは思ったが私の正義がそれを許さなかった。私は回答用紙に名前だけ記入し提出して実技の試験に向かった。


そこに居たのは同じ歳くらいの子供?

なぜ子供が居るのかわからなかったが、近くの武器を取れという事なので、私は木剣を選んだ。


目の前の子供も木剣のようだ。

試験である以上私は手加減はしない…

開始の合図と共に私はその子供に剣を振るう。


私の剣が遊ばれている?

これではまるで父…と相対しているようだ。


そんなはずはない。私はずっと最強である父を見て育ったのだ。

同年代で負ける訳がないのだ。


私はその後がむしゃらに剣を振るった。

しかし、相手は表情一つ変えずに私の剣に合わせて剣を振るっている。


そう、本当に私は遊ばれたのだ…

時間になり、実技試験は終わった。

私はせめて名前だけでもと思い、声をかけようとした。


しかし、次の試験者が来た事で私はそのまま帰るしかなかった。


後日試験の発表日。

私は学科を白紙で提出した。当然いいクラスには入れない。

もしかしたら不合格だったかもしれない…私の意地で父に恥をかかせる所だった。


だが、実技の成績が良かったようで何とか合格した。

あの少年が…成績を良くつけてくれたのだろうか…


TOP成績者が載っている掲示板を目撃した。

ルイフ・アリオス…


全て満点…もしかしたらあの少年だろうか?


学園生活が始まりあの少年がルイフ・アリオスだという事が分かった。別にストーカーした訳じゃない。

代表挨拶もしていたし、学園では成績TOPという事もあり有名人だ、いやでも耳に入る。


もう一度戦ってみたい。

そう思っていた…チャンスはすぐにやってきた。


学園対抗トーナメントだ。

私はすぐさま登録を済ませた。

しかし、ギリギリになってもルイフ・アリオスは登録をしていなかった。私のこの想いは何処へぶつければいいのだ…


登録最終日遂に、ルイフ・アリオスが登録をした。

トーナメント参加者表に名前が載ったのだ。


後日発表されたトーナメント表には…

Fトーナメントに私の名前が…

ルイフ・アリオスはAトーナメントに参加だ。

分かっていた事だ…成績優秀者と私が戦えるはずもないのだ。

学科を勉強していなかった事に少し後悔をした。


私はそのトーナメントで優勝をし本戦代表選手となった。

ルイフ・アリオスも代表になったようだ。


本戦への出発する日…私は同じ馬車に乗る事になった。

あいつの秘密を探ってやる。どんな訓練をしているのだろうか…


だが…馬車では他の代表選手4名とイチャイチャ…

自由時間もイチャイチャ。まるで訓練する様子がないのだ…


しまいには、僕が守るだと…所詮子供だ。

守ると言うのは強いもののセリフだ。Aランク冒険者と話をして強くなった気でいるようだが所詮学園最強では到底無理と言うものだ。


私はとてもイライラしていた。

遂ムキになり本音が出てしまった。


「ふっ、子供の分際で少し強いからと言って守るだの過信しすぎもいいとこだな」


あ、こんな事言うつもりはなかったのに。


「何よ、あんた。代表に入れたとはいえ、ルイフより下じゃないの。偉そうな事いうなら勝ってから言いなさいよ」


「戦う機会があれば私が勝つ、私は既に冒険者としてもCランクだ。経験が違う」


そ、そうよ、私はこの歳でCランクよ。その辺の大人よりも強いんだから。何を遠慮してるの私は…


「あの女バカ。ルイフはAランク冒険者」


「なっ、馬鹿な。Aランクな訳が…私がここまでどれだけ苦労して…」


えっ…Aランク冒険者。超一流の冒険者じゃない。え、嘘よね。

私はAランク冒険者の前でCランクを自慢していたの。

私は…10歳になった時からすぐに依頼をこなしまくって努力してCランクになったのに。これでも周りから天才と言われて誰よりも早く…ランクを上げたのに。


この歳でAランク…なんでよ、なんで…


「ルイフは登録して1ヶ月立たずにBランクだったわよね、Aランクも3ヶ月くらいだったかしら?」


1ヶ月で…B。 

3ヶ月で…A なんなのよこいつは。


私が1年かけてCランクになったと言うのに…

なんなのよ…私は涙が流れるのをぐっと堪え窓の外へ顔を移した。


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