episode:47.75
俺は今稽古をつけている所だ。いつも通りの日常だ、ルイフ様が旅立てれてまだ数日。
妹のためにと主自ら遠いウィンの街へと旅立った。
婚約者達と一緒にいたいだろうに何とお優しい方だ。ルイフ様が帰るまでに少しでも役に立てるよう親衛隊の4人を鍛えねば。
な、な、な!!?
俺の目は稽古に集中し過ぎておかしくなったようだ。
庭にとても大きいワイバーンが見える。通常よりかなり大きい…
これは亜種じゃないだろうか?なぜこんな災害級に近い魔物が庭に、しかも頭を下げている。敵対していないという事だろうか。
これは夢か。
頰をつねってみる。
「痛いな…」
アミア達を見てみると唖然として表情でワイバーンを見ている。
どうやら夢ではないようだ。
しかし、庭になぜワイバーン…
しかも亜種、Aランクの魔物が頭を下げる。
これはルイフ様が関係していそうだ。あの方ならワイバーン亜種を従える事も出来るかもしれない。
アミア達もそう思ったのだろう、目があった瞬間考えてることが同じだとわかった。
そうと分かれば怯える必要はない。まずは食事でも出す準備をするべきだろうか?
マーニも思い立ったのか、お肉は生がいいか焼いた方がいいのかをアミア達と話している。
すると、ワイバーンがこちらに近づいて来た。
ルイフ様が関係しているとは言え推測だ…元団長としては恥ずかしいが、少しビビってしまった。亜種と戦えば俺は間違いなく死ぬだろう。ここにいるメンバーは全員全滅だろう。
覚悟を決めて、ワイバーンと向き合う。
するとワイバーンが何か手紙のようなものを目の前に落とした。
俺はワイバーンにそっと近づき、落ちた手紙を拾った。
読めばいいのだろうか。
「読めばいいのか?」
ワイバーンが言葉をわかるはずがないのだが、聞いてしまった。
我ながらどうかしていると思う。
「ギャオ」
おや、そうだと言ってるかのように反応が来た。
まさか話がわかるのだろうか。
高位の魔物は知性も優れていると聞くが竜種ともなると人間の言葉を理解できるのか…
って俺より優秀じゃないか!?
空も飛べて、知性も優れていて俺よりも強い。
ちょっと嫉妬してしまったがとりあえず手紙を読むことにする。
えっと何々。
手紙にはこう書かれていた。
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僕のペットのワイバーンのグリコをよろしくね。
後から僕も屋敷に行くから。
ルイフ
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このワイバーングリコと言うのか。
絶妙なセンスの名前だ。さすがルイフ様と言うべきだろう。
それにしてもルイフ様…手紙が短過ぎてどうしたら良いのかわからないですよ。それに屋敷に行くからって…ウィンに旅だったはずでは。
アミア達4人と手紙を読み返すが、このグリコがルイフ様のペットと言うこと以外よくわからない。
とりあえずマーニがお肉を焼きに厨房へと行き。
残った4人は目立たないよう裏庭へと案内する。
とても賢いようで説明したらすぐに理解をしついてきてくれた。
どうしていいかわからないので、暫く、無言のままワイバーンを眺めている…
ルイフ様、何とかしてください…




