表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/127

episode:45




コンコン


コンコン


「ルイフ様、朝の朝食の用意が出来ました。起きていますか?」


「ん、うん、わかった。ありがとうすぐいくよ」


前世ではすぐに起きることなど出来なかったのだが、

気配察知のレベルが上がるにつれ些細な音でも敏感に起きれるようになってしまった。勿論ただの物音では気配察知は反応しないので起きないのだが、人から明確にこちらに伝えている声などだと反応して起きてしまうのだ。


スキルレベルが上がる事はいい事だが、こうも敏感だとこの先心配だ。今はこちらへ意思を向けられてなければ問題ないがさらに上がったらどうなるのやら…


僕は準備を済まして朝食を食べるため、ダイニングへ向かう。

いい匂いがする。既に族長のジレイさん、ネピリアの姉のペルアさん、そしてネピリアが席についていた。


「お待たせしてすみません」


「いえいえ、ルイフ様はお客人です、ゆっくりされてていいのですよ」


「そうね、妹の旦那になるかもしれない人だもの、気遣い不要よ」


「旦那・・・ふぁっ…」


ネピリアは顔を赤くして俯いている。

こんなキャラだったっけ…


朝食は香草を使った魚料理に野菜たっぷりのスープ。

そして、芋虫だ。明るい所で見ると気持ち悪い。

昨日は食べてしまったが…これだけはっきりと見えてしまうときついものがある。日本でも珍味として食べている人が大勢いたようだが僕はまだ時間がかかるようだ。


美味しい魚料理と美味しいスープを飲み終わり僕は屋敷に戻る前の挨拶を済ます。あまり長居をしてしまうのもどうかと思うし、せっかく早く片付いたのだレグドンの妹のためにも早く戻った方がいいだろう。


僕は外でネピリアを待つ。

お別れが出来たようだ。ネピリアが外へと出てきた。


「もういいの?」


「はい、大丈夫です」


別れが辛いようで暗い顔を一瞬していたがすぐに笑顔で答えてくれた。ネピリアが楽しく過ごせるように僕も努力をしよう。


結界の前に着くとエルフ族が集結していた。


族長のジレイさんが一人前へ出てきた。

みんな顔は上げているが土下座スタイルだ。


「使徒様に感謝」


ジレイさんの一言に続きみんなが一斉に


『感謝』


なんだこの恥ずかしい光景は…

10歳の子供に、みんななぜここまで感謝出来るのだろう。

僕は何を返せばいいのかわからないので、軽く会釈をしてネピリアに行こうと合図をし結界の外へと出た。


念話でグリコにお迎えを頼むとすぐ近くで待機していたようで5分ほどで到着した。なんと忠実なペットなのだろうか…


「グリコ僕がいない間何してたの?」


「すぐ近くの湿地帯に美味しい蛙の魔物がいるので腹を満たしておりました。その後は柔らかそうな草の場所を見つけ寛いでおりました」


龍も暇なんだな…


「そっか、ネピリアも連れてく事になったから王都に戻ろうか」


「やはりそうなりましたか…そうなる気がしておりました。ネピリア殿よろしくお願いします」


「念話使えないから聞こえてないけどね」


「そうでありましたか…主様が特別なのでしたな。主様といたから忘れておりました」


「えっまた乗るの?」


「当たり前でしょ。ここから王都までどれだけ距離あると思ってるの…。歩いたら1ヶ月近くかかるよ?」


「うっ、それは嫌です。我慢します」


グリコに乗り僕達は王都を目指す。


ネヴァラ山→ヴェールの町→王都のルートだ。

グリコをどうするか考えている。

国王様に相談が必要になりそうだ…


今日はネヴェラ山を越え橋の野営地で休む事に…

あっ 橋…僕が壊したんだった。


仕方ない、ヴェールの町に寄りたくはないがネピリアもいる事だし宿屋で泊まる事にしよう。何事もなく帰れるといいのだが。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ