episode:38
屋敷に戻ると既にレイとララが戻っていた。
「ただいま」
『おかえりルイフ』
「遅いです。ルイフ様、私を置いてこんな時間までアミアと」
レイとララの荷物の整理を手伝う事にした。
セイラのはヤキモチなのだろうか…アミアさんは美人だが年齢が違いすぎる。大人と子供だ。
レイとララの荷物のほとんどは衣服などだった。
途中、下着も見つけたのだが…日本のように色っぽいものではなく、王女なので麻のパンツという事はないが、シルクで出来た子供のパンツ見たいな感じだった…
母様や姉様のは見た事があるが、麻で出来た色気のかけらもないものだったしこれがこの世界の普通なのだろう。
シルクのパンツを眺めていると…
「ルイフのエッチ…」
「えっ、あ、ごめん。王女はこういうの履くのかと思って」
「もう後はやるから…出て」
怒らせてしまったようだ。
旦那になる予定とはいえ、人の下着を眺めているのはダメだろう。
日本のと比べてしまって…考えていただけなので興味があった訳ではないのだが。説明も出来ないので素直に謝って外にでた。
ララは片付けも段取りよくやっているようで、既に終わっていた。
「ルイフ様食事が出来たみたいです」
「わかった、行くよ」
レイとララに声をかけ、ダイニングの方へ一緒に向かう。
レイはまだむすっとしている。
「レイどうしたのよ?」
「ルイフが私の下着を持ってずっと見てた。ルイフはエッチ」
「ルイフも女の下着が気になる年頃なのよ。いずれ見られるんだから気にしなくてもいいじゃない。見たいなら私のを見る?」
「え、いや本当に違うんだって…たまたま持った時に考え事してて」
「仕方ない、今回は許してあげる、だからララのだけ見にいくのはダメ」
変な方向に話が進んでいる。子供用の下着を見てどうしろというのだ…。
ダイニングに着くととても良い香りが漂っていた。
美味しそうな料理が並んでいる。
お肉に、野菜、魚にパン、とても豪華だ。
この世界に来て一番豪華な食事だろう。
「美味しそうだね」
「マーニの料理は美味しいのよ」
セイラが嬉しそうに話している。
早く食べたいものだ。
僕は一番奥の席に座る。縦長のテーブルの一番奥だ。
そこからレイ、セイラが左右に座り、レイの横にララが座った。
親衛隊やレグドンはなぜか立っている。
「みんな座らないの?」
「従者は一緒に食事を取りません、まずは主人達が食べてから私達がその後に食事を取るのです」
「それじゃあ、せっかくの美味しい料理が冷めてしまうよ。みんなで一緒に食べればいいよ」
「ですが、それが普通で…」
「じゃあ、この家はみんなでご飯を食べるのが普通にしようか」
「しかし…」
「ルイフ様が言っているのですから、いいのです、それに皆んなで食べた方が楽しいと私も思います」
セイラの一言が決め手となり、皆席に着いた。
「じゃあ、食べようか。いただきます」
みんなの視線が僕に集中する。
「ルイフいつも言ってるけど、それ何」
「え、いただきますの事?」
「それよ」
「食材に感謝をする挨拶みたいなものかな?僕の住んでたところでは食べる前に感謝を込めて”いただきます”と言うんだよ」
「ルイフの町って…田舎とはいえ王国内なのに変わった風習があるのね」
あっやば、日本の事なのに勘違いされている。
まあ、特に困る事はないからいいか。
「いい言葉ですね。私達もそうしましょうか」
「じゃあ、食べよう」
『いただきます』
皆んなでいただきますをして食事を始める。
マーニが作ってくれたのは、
・オーク肉のステーキ。ハーブのようなものがかけられていてとても良い香りがする。元々甘みのある美味しいオーク肉がさらに美味しくなっている。
・一角兎の姿焼き。うん、兎だ。豚の丸焼きみたいなものだろう。少し可哀想に見えるがこちらの世界ではよくある光景だ、何度も見たことがあるので抵抗はない。
・サラダはジャガイモと野菜のサラダだ。マヨネーズはないのだが、果物で作ったドレッシングがとても口当たりが良く。いくらでも食べれそうだ。
・魚料理にはこれは鯛?だろうか。見た目は青色だが日本で見る鯛に似ている。塩焼きにしてあるようだ。
醤油があるので、煮付けとかにしたら美味しそうだ。
後々教えて行こうと思う。
・パンはふわふわの白パンだ。
いつも食べているものよりもふわふわしている。これは美味しい。
王都の宿屋のも美味しいと思ったが、それよりも上だ。少し甘みも感じられる。
・スープはお肉の出汁からとったようで旨味が伝わってくる。
お肉の脂で少しくどいかと思ったがそれでもなく、とても飲みやすい仕上がりになっている。タポタポにならなければジュースのように飲めるかもしれない。
食事中に今後の事を話した。
メイドと、コック、そして庭師などを増やす話だ。
護衛ももう少しいた方がいいかもしれない。
しかし信頼できない人を置くのは気が引ける。
レイとララに良い人いないか相談をした所、国王様と宰相に相談してみる事になった。これは任せた方がいいだろう。僕には知り合いがいないので、探すにもどうしようもないのだ…
その後で水の都の話になった。
1週間後剣が出来上がったタイミングで、僕は1ヶ月ほど屋敷を開けると話した。
「私も行く」
「私も行きますわ」
「ルイフ様に着いてく」
「じゃあ私達親衛隊も…」
「ちょっと…待って。今回は僕一人で行くから、理由も話した通りレグドンの妹さんを救うために急ぎでやらないといけない事があるんだよ」
「危ない事ではないんですよね?ティーナは公爵家に捕まっています。それを助ける事は帝国に喧嘩を売るようなものです」
「ルイフ、ダメ」
「そんな危ない事だめよ」
「危ない事はしないよ、ウィンは帝国とは逆方向でしょ?」
「それもそうね」
「じゃあ、何しに行くのかしら」
僕は迷ったが、簡単に説明をした。
水の大精霊様の加護が貰えないか少しでも強くなるために会いに行くと。本当でも無いが嘘は言っていない。
「誰か一人連れてく、それなら良い」
レイが妥協案を出してきた。この家の主のはずなのだが、立場が既に逆転している。
「それなら俺だな…元々俺が原因だ、それに妹を助けたい」
「いや、レグドンはいないとダメだ。セイラを守る人は多い方がいい、僕がいない間に何が起こるかわからない状態では心配で行けない」
「じゃあ当然セイラはなしね」
「え、ララずるい。私も…ルイフ様と」
「じゃあ私が行く」
「レイは勿論なしよ。王女がそんな遠出できる訳ないでしょ」
「えー、ララずるい」
「私が行くって言いたい所だけど、私も無理ね。学園もあるし、お父様が許してくれないわよ」
「じゃあ誰が行くの?」
「セイラの親衛隊の誰かかしら…」
「じゃあ、私が行きます」
「だめよ、マーニがいなくなったら私のご飯どうするの」
「じゃあ仕方ないので私が行くとしますか」
「カルメはもっとダメ。ルイフ様に変な事しそうだもの…その胸はダメよ」
女性陣でどんどん話を進めているが…一体どうなるのだろうか。
一人で行く方が早いし、隠し事をしなくて済むので楽だ。
どうにかならないか…
「とりあえず、みんなわかってると思うけど、ウィンまでは森を抜けていくし馬車も使わない、外で野営もする。ご飯は1ヶ月干し肉しか食べれない。これでも行きたい?」
場がシーン…とする。
みんなやっぱり旅行気分だったようだ。
「はぁ、全く、旅行じゃなくてしっかり目的持っていくんだからね。今回は僕一人で行くから、みんな待ってて。危ないこともしないからね」
こうして僕の旅は守られた。
ゆっくりと冒険を楽しみたいのだ。
お風呂に順番に入って、寝室でゆっくりしていると。
コンコン…
「入っていいよ」
中に入って来たのはレイだった。
「どうしたの?」
「今日は私の番。3人で決めた」
「うん?なんの番?」
「妻の務め」
妻の務め…?ってまさか。
10歳だよ?僕達。
「いやいや、まだ早いよ。もう少しそういう事は大人になってからね」
「やっぱりルイフはエッチ。一緒に寝るだけ」
体を隠すように、レイがこちらを見ている。
勘違いしていたようだ。
「レイがわかりにくい事言うからだよ」
「ルイフは危険。一緒に寝たら襲われそう、けど妻として…」
「襲わないからね。それに一人で寝るから」
「ダメ、3人で決めた」
僕の平穏な一人の時間が…
それに一緒に寝るって、緊張してゆっくり眠れないよ。
レイがベッドの上に来てお布団に潜って来た。
僕の意思は関係ないようだ。
女が強いのは異世界でも同じだ。僕はそうならないと思っていたが、既にその環境が整いつつあった。
僕が眠れたのは朝方だ…とても眠い。
レイは少ししたら寝てしまっていた。寝相が悪いのか僕にべったりとくっついて来ていたので、僕は当然眠れなかったのだ。
朝食の時間になり、マーニが呼びに来た。
温かいうちに食べたいので眠い体を頑張って起こし、戻ったレイと一緒にダイニングへといく。既にみんな揃っていた。
今日は何をしようか…刀が出来るまでまだ日にちがある。
とりあえず、今日は実験をする事にした。学園を休んで何してるって話だが、許可は貰っているので有意義に過ごそう。
レイとララは迎えに来た馬車に乗り学校へ行った。
御者も誰か雇わないと行けない…いつまでもお迎えに来てもらうのもなんか悪い気がする。そうは思ってないだろうが。
マーニはセイラに料理を教えるらしい。
作れるようになるのが楽しみだ。
親衛隊の皆は庭でレグドンに稽古をして貰っている。
レグドンはBランク上位の強さを持っているので、Cランクほどの彼女らにはとてもいい先生になるだろう。
僕はというと裏庭に来て合成機能の実験だ。
まずは鑑定を使って内容を再確認して見る。
◼️合成機能
ボールと物を合成できるようになる。
例(赤色のボールに魔力を込めて剣と合成すると当たると爆発する剣となる)但し合成後の威力は本来のボールの威力よりかなり落ちる。
うん、当たり前だが前と同じ内容だ。
剣に好きなボールの属性を付与出来ると考えて良さそうだ。
僕はまず実験するために、昨日初心者用の武器屋などを回った時に樽の中に入っていた粗悪品の剣を10本地面に並べる。
そしてまずは1本目の実験をする。
赤色のボールは危なそうなので安全そうな青色のボールから試す事にした。
青色のボールに魔力を込めて…
「合成ってどうやるんだろう?そのままくっつけていいのかな」
鑑定では詳しいやり方が出てなかったので、正確なやり方がよくわからない。とりあえず剣に魔力を込めた青色のボールをくっつけて見る。
剣の中に徐々に青色のボールが埋まっていく。
吸収されていくと言った方が正しいのだろうか…
30秒ほどの時間でボールは全て吸収されたようだ。
鉄の鈍剣が光沢を帯びて綺麗になっている。
これはボールではなく魔力を吸収した事で素材の性質が変化したのだろう。
これで青色のボールの属性の氷を引き継いでいるのだろうか。
僕は試し斬りするものが必要なので、土魔法でカカシのようなものを作った。あまりリアルにすると戦闘狂みたいなので、日本の畑で良く見たことのある、へのへののカカシだ。
まずは普通に斬って見る。
スパッ
斬れ味も上がっているようで、すんなりと切れた。
今の僕の剣よりも切れるのではないだろうか…樽の中に入っていた、銅貨6枚の粗悪品とは思えない。
カカシを直して、次は軽く魔力を込めて見る。
青白い光が剣を包む。剣から冷気が出ているのがわかる。
僕はカカシに剣を振るう。
スパッ
パキパキパキパキ
カカシが見事に凍りついた。
範囲は斬った範囲周辺とそこまで広いものではないが、十分な効果範囲だ。
人間の胸部くらいなら一瞬で凍らせれるだろう。
これは見事としか言いようがない…
旅立つ前に思わぬ収穫だ。これでセイラの安全度が格段と増す事だろう。僕の強化にも繋がるしとても有難い。
武器を鑑定して見る。
合成前の剣がこれだ。
◼️鉄の剣(粗悪)
鉄屑を固めただけの剣。
そして合成後の剣がこれだ。
◼️魔鋼鉄の氷魔剣(伝説級)
魔鋼鉄で出来た魔剣、魔力を込めるほど硬く斬れ味が増していく。
氷属性の力が宿っており、斬ったものを凍らせる。
「って…伝説級、国宝だよねこれ」
思わず唖然としてしまった。
伝説級の武器は帝国ですら2本しかないものだ。
王国にもそれほどの数はないだろう。
その伝説級装備をたった、30秒ほど…そして粗悪品の鉄の剣から作ってしまったのだ。これはバレたらまずいやつだ。悪い輩に目をつけられたら厄介だ。渡す相手は選ばないといけない。
とりあえず全ての剣を実験して見る。
結果がこれだ。
◼️魔鋼鉄の雷魔剣(伝説級)
魔鋼鉄で出来た魔剣、魔力を込めるほど硬く斬れ味が増していく。
雷属性の力が宿っており、斬った相手を痺れさせる。
◼️魔鋼鉄の聖魔剣(伝説級)
魔鋼鉄で出来た聖なる魔剣、邪悪な者以外は斬ることが出来ない。
聖属性の力が宿っており、斬った相手を浄化する。傷ついた者には癒しの効果がある。但し、邪悪な者には癒しではなく呪いの効果が現れる。
◼️魔鋼鉄の毒魔剣(伝説級)
魔鋼鉄で出来た魔剣、魔力を込めるほど硬く斬れ味が増していく。
毒属性の力が宿っており、斬った相手を猛毒状態にする。自身を斬らないように注意が必要。掠っただけで死を迎えるかもしれない。
◼️魔鋼鉄の重魔剣(伝説級)
魔鋼鉄で出来た魔剣、魔力を込めるほど重量が増していく。
重力属性の力が宿っており、斬った相手の質量を一時的に増やす。
◼️魔鋼鉄の炎魔剣(伝説級)
魔鋼鉄で出来た魔剣、魔力を込めるほど硬く斬れ味が増していく。
火炎属性の力が宿っており、斬って1秒後に斬った場所に爆発を起こす。
これはどれもおいそれと出せるような物ではなくなってしまった。
どれも凶悪な効果を秘めている。
秘宝級の火の魔剣でさえ炎を飛ばしたり出来るのだ…
危なくてしてないがさらに凶悪な事ができるに違いない。
元々が粗悪品の武器だ、もっとまともな武器に合成したらどうなるのだろうか…
最後に炎魔剣を試す事にした。
その他の剣は亜空間倉庫に収納しておいた。
爆発の威力がどれくらいかわからないので少し硬めのカカシを用意する。先程までは固い土だったが、岩くらいの硬さでカカシを作ってみた。
魔力を込めて軽く剣を振るう。
ドッカーン…
岩が爆発の影響で弾けちった…すぐに回避準備に入ったので当たることはなかったが、これを人や魔物にやったら自分への被害が大きそうだ。爆発よりも炎の方が使い勝手が良いだろう。効果は変えられないので仕方ないのだが…
これは切り札として収納しておこうかな。
「ルイフ様どうされましたか?」
「大丈夫ですか?」
「敵襲か!!?」
大きな音に驚き稽古中の親衛隊とレグドンが集まってきてしまった。
音が響かないようにサイレントの魔法を使っておくべきだった…
実験が楽しみで他の事が抜けていたのだ。
「ごめん、ちょっと実験してただけだから、なんでもないんだ」
「そうですか…それにしても今の爆発とその岩の残骸は…」
「その剣、魔剣じゃないのか?!」
「魔剣って…そんな貴重なものをルイフ様持っていらしたのですね」
「いやー…さっき手に入れたというか、なんというか」
「はっきりしないですね…ルイフ様は家にずっと居たじゃないですか」
「うん、まあ作った?」
『ええええええええ』
みんなの声が綺麗にハモった。
魔剣を作ったと聞いたらそうなるわな…ダンジョンでしか手に入らないとても貴重なものとして扱われているのだから。
「ルイフ様…それは一体どういう意味ですか」
「んー、そのまんまなんだけど…」
僕は簡単に説明した。ボールの事は省いてある。
僕の魔力を剣に込めて、属性を付与した事にしたのだ。
「そんな事が…人の手で魔剣が作れるとなったら大変な事になりますよ」
「魔剣は、戦争の切り札として使われます。そんな剣が大量に出回ったらとんでもない規模の被害が出ます」
「僕は僕の信頼できる人にしか魔剣は作らないし、それに量産も難しいんだ。だからこの事はここだけの秘密ね」
みんな納得してくれたようだ、秘密を破る人達じゃない事は分かっているので、問題ないだろう。
そこでみんなの強化だ。
「これから先帝国から何か仕掛けてくる可能性もあるから、みんなの武器も強化しようと考えていたから、ちょうどいいかな、少しの間武器を置いていって貰っていい?」
「構わないのですが、私達の剣も魔剣になるという事でしょうか」
「うん、その通りだよ。守るためには力がいるからね。僕が旅に出てる間、この家を守ってもらわないといけないから」
皆なぜかとても興奮した様子で剣を置いていった。
レグドンの剣は出来てからする予定だ。
やっぱり魔剣って憧れの武器だけあって持つ事が出来るのは嬉しいのかな?危険もあるししっかりと言い聞かせないといけない、無闇に振り回したら大変だ。
誰にどの属性の魔剣を作るか…僕は悩んでいた。
隊長であるアミアはレイピアだ。素早い動きが得意なのだろう。適確に急所を突くアミアには氷属性が良いかもしれない。
相手の動きが鈍れば有利になるだろう。
適確に突けば致命傷にもなりそうだ。
レピンは短剣2本の二刀流だ。
撹乱を得意としているので、重力の魔剣だ。
最初に相手の戦力ダウンが出来れば戦いを有利に進める事が出来る。
カルメは雷の魔剣にする事にした。
ロングソードなので深く斬りこむ事が出来るし、深く斬れば雷の効果も高いだろう。
マーニは、積極的に斬り込むタイプではない。
剣も出来るが唯一水魔法が使えるらしく、後衛から様子を見つつみんなの補助的な役目を担っているらしい。なので聖魔剣にする事にした。回復役がいるだけでパーティーの戦力が大幅に上がるだろう。
僕は合成をしていく。
4人分するのに、10分ほど掛かった。
粗悪品の武器と違って、ボールが吸収されるまで時間がかかったのだ。吸収効率の違いだろう…いい武器の方がボールに込められた魔力を多く吸収しようとする。
粗悪品の剣では早いが魔力漏れが多かった。
僕はみんなを呼びにいく。
「みんなちょっと来て」
「どうされました?魔剣作りをするのでは?」
「もう出来たから、とりあえず試し斬りをしてもらおうと思ってね」
…みんなぽかーんとしている。
「ルイフ様は一体…本当に伝説の勇者様」
「ううん、神の使徒様…?」
「どれも違うから、とりあえず行こうか」
妄想が止まらなくなりそうなので止めて、裏庭にみんなを連れてきた。
アミア、レピン、カルメの順番でカカシに斬りかかってもらう。
カカシはあらかじめ用意した岩のカカシだ。3人分用意してある。
マーニの聖魔剣は怪我をしてないと試せないし、逆に誰かを呪って貰う訳にもいかないので、今回は効果だけ伝えていざという時まで我慢して貰う。
「では私からいかせてもらいます」
ハアアアアアア
ブシュ、ブシュ、ブシュ
見事な3連突きだ。
そして当たった所から氷が広がっている。
こんな攻撃くらったらたまったもんじゃないな…
「これが…私の剣」
アミアは自分のレイピアをずっと眺めている。
なので、次に行く事にした。
「では私が行くわね」
ハッ
スパッ
岩のカカシが半分ほど斬れた。
「凄い斬れ味…岩が斬れるなんて」
「そういえば重くなる効果だから、よくわからないね。何か軽いものでも斬って試しておいて」
レピンも岩が…岩が…とブツブツいって話を聞いていない。
次はカルメだ。
「では私が」
エイッ
スパッ
ピキピキピキ ガラガラガラ
岩のカカシが斬れてそこから出た雷によってヒビが広がり、岩のカカシが崩れた。
「へっ…」
カルメが固まっている。
「おいおい、みんな凄いな…ルイフ様こりゃやべえもん作ったな」
「うん、自分でもそう思ってるよ。レグドンにも使って貰う予定だけど今の3人の見てどれがいいか決めて」
「最初にルイフ様持ってたやつはないんですかい?岩が今の比ではないくらいに散らばっていたしな」
「あれは、ちょっと危ないから、却下かな…自分にまで被害が来るからね」
「そうですか…ではカルメと同じでお願いする。大剣と相性も良さそうですしな」
レグドンは雷の大剣にする事で決まった。
マーニは自分だけ使えない事に不満そうだ。
しかし、怪我をわざとする訳にはいかないのだ。
固まっていた3人も落ち着き、喜んで戻っていった。
使い方に十分注意するよう注意だけしておいた。
レイ、セイラ、ララにも何か護身用で持たせたい。
遠出する前に作っておこう。




