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僕は異世界でカラーボールを投げる  作者: Rea
幼少期編
23/127

episode:23




冒険者ギルドについた。

お城へ行く前に見た時は夕方だったので明るい時に見るとまた違った雰囲気だ。中に入る事は出来ないので外から中に入っていく冒険者達を見る。種族も様々、持っている武器も剣や槍、杖など色々な人がいる。見ているだけで楽しくなってくる。


「これが冒険者か…カッコイイな」


ヴェールの町でも見かけたがここの冒険者はlvも高いらしく、まさに冒険者といった印象を受ける。強そうな人が沢山いる。

ヴェールの町では護衛が主な仕事なのでそれほどランクの高い冒険者は集まらないと父様から聞いた。


鑑定も使って見たが、父様以上の人は見かけなかった。

高い人でlv38の人を見かけたくらいだ。


「中に入るのは来年だな、それまでの楽しみにとっておけ」


「はい、父様。それと聞きたい事があるのですが、父様と先程から入っていく冒険者はどちらが強いのですか?」


「そうだな、先程から見ているような奴なら俺のが強い。恐らくBランク、Cランク冒険者と言ったところだろう。しかし、Aランク冒険者になってくると話は別だ。相性によっては勝てるが簡単ではないだろう。Sランクに至っては…相手にすらならないかもしれないな」



父様の強さの目安を聞く事が出来た。

普通に教えてくれるとは思わなかったので、こんなすぐ教えてくれるのであれば聞いておけば良かったと思う。

Aランク相当の父様が相手にならないSランクとはどんな人だろうか。

冒険者をしていれば、いつか会う事があるかもしれない。



「父様はやっぱり強いのですね。凄いです!」


「あぁ、ルイフに追い抜かれないよう頑張らなきゃいけないな、それじゃあ騎士団の練習を見に行くか」


多分追い抜いてるけど、技術は父様のが上なのでまだまだ学ぶ事はいっぱいありそうだ。


「はい、父様!」


騎士団の練習を見るためにお城に向かう。

まさかまたここに来る事になるとは…父様意外と凄いのではないか?

お城にある騎士団に辞めた後も入る事が出来るのだろうか…


お城の城門をくぐり、お城の室内には入らず横へ逸れていく父様。

何か大きな声が聞こえる。少し進むととても広い場所に出た。

沢山の騎士団員が練習をしている。凄い迫力だ。


誰かが気づいてこちらに近づいて来る。


「マルコ久しぶりだな、ここに顔出すなんて珍しいじゃないか」


「あぁ、ちょっと息子のルイフに見せたくてな」


「おーこいつがお前の息子か。俺は第2騎士団団長ガゼフだ」


「お忙しい中失礼しています。ルイフ・アリオスと申します。よろしくお願いします」


「なんだー、その挨拶は俺は貴族じゃないから普通に喋れ」


「では、ガゼフさんよろしくお願いします」


「おう、それでいい。それにしても賢そうな子だが武術は出来るのか?」


「いずれ俺を超えていくだろう、こいつは冒険者になりたいらしいから騎士にはならないがな」


「そうか、そりゃ楽しみだ。久々にやるか?息子に見せてやるのも親父の仕事だろう」


「そうだな、では一戦頼むとするか」


どうやら父様とガゼフさんが戦うようだ。

父様の本気が見られるのだろうか…ガゼフさんはとても強そうだ。


騎士団員がザワザワしている。


団長と剣爽のマルコさんの試合らしいぞ、

どっちが勝つんだ!とか声が大きくて嫌でも聞こえて来る。


父様有名なんだな…


「では試合を始めるが、みんなこの試合をよく見ておけ、お前らの目指す先がわかるはずだ。マルコ先に決定打を当てた方の勝ちでいいか?」


「それで構わない」


父様とガゼフ団長の勝負が合図と共に始まった。


一斉に剣を振りかぶる、振りかぶったと思ったら既に剣がぶつかり合っていた。どちらも譲らず剣がぶつかり合う。


互角…か?父様のあんな動き初めて見た。

勝てると思っていたが、武術の勝負では厳しそうだ。

よくて相打ちだろう。


父様が剣を振るとガゼフさんも隙をつこうと裏をかいて剣を振るって来る。父様はこんな激しい戦闘にも関わらず、とても爽やかな顔で剣を振るっている…これが剣爽のマルコか。


ガゼフさんが仕掛けた。

父様が振るった剣を避け、下からそのまま掬い上げる。

危ない…父様と思った瞬間父様が凄い速さで動いた。

僕の高い能力値なら目で追うのは容易いがそれでも凄い速さだった。

一瞬でガゼフさんの剣を体を捻って交わしそのまま首元に剣を持って来る。



「参った」


父様の勝ちだ。


「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉ」


凄い歓声が聞こえる。


「久々の本気の試合は疲れるな」


「やっぱり勝てんか。お前がいなくなってからかなり鍛錬を積んだつもりだったが、まだ本気じゃなかっただろう」


「そんな事ないさ、ガゼフは強くなった、全く余裕がなかったよ」


「そういう事にしておこう、お前に勝てるのは第一騎士団団長ロイド・カルロスくらいじゃないか?」


「あの人には敵いませんからね。一度も勝てないまま結局辞めてしまいましたし」


やはり父様は凄い…父様より強いという第一騎士団長とはどんな人物なのだろう。とても気になる。そのうち噂くらいは聞くだろう、後でそれとなく父様に聞いてみるか。


父様が戻ってきた。


「父様、凄かったです。カッコ良かったです」


素直に思った事を伝えた。


「そうか、なんか照れるな。お前が楽しめたなら良かった。そろそろ帰らないとセレンが心配するから帰るぞ」


「はい父様」


「おう、もう帰るのか?」


「あぁ、王女様のパーティーに来た帰りだからな、遅くなるとセレンが心配する」


「そうか、田舎にこもってばっかいないでまた遊びに来いよ!ルイフお前もな!もうすぐ学園に通うくらいの年だろう、たまに鍛えてやるから遊びに来い」


「はい、来年から学園に通うので、是非教えてください」


父様とこれだけやり合える人に教えてもらえる機会はあまり無いだろう。冒険者としてやってく中で必要になって来るはずだ。


僕は思い上がってたのかもしれない。

能力値が上がったりスキルが増えた事で強くなった気でいたが、上には上がいるようだ。


能力に振り回されないような経験とスキルを使い熟す実力が伴わないといつか危ない目にあうだろう。

今回はとてもいい経験となった…これでは実力的にはAランク下位くらいかもしれない。学園に入るまでにもう一度スキルを磨きなおそう。


城門を出るとトマとガンツが馬車と共に待っていた。


「待たせたな」


「おかえりなさいませマルコ様」


「マルコ団長、ガゼフさんはどうだった?」


「あぁ、相変わらず強かったよ…なんとかって感じだな」


「やっぱりマルコ団長についてきて正解だったな。俺とガゼフさんならどっちが勝つと思います?」


「そうだな、10回中1回くらいなら勝てるんじゃないか?」


「まだそこまでの開きが…ですが、いつか勝ってみせます」


ガンツさんは意気込んでいる。

父様についていったガンツさんやシャルルさんの気持ちがわかる気がする。戦ってる時の父様は本当にカッコ良かった。


「あぁ、期待してるぞ。では帰るか」


馬車に乗り我が家に帰る。

帰りは特に何もないまま順調な道のりだった。


途中でヴェールの町による約束をしていたのだが、僕は疲れて眠ってしまっていたので時間がなくなってしまった。


そして、5日の日が経ちスーザンの町に到着する。


やっと帰ってきた。とても久々な気がする。

母様や兄様は元気にしてるかな。


あれっ…そういえば王都で姉様に会ってない。


「父様大変です!姉様に会わずに帰ってきてしまいました」


「あぁ…それはな、エリンがお前に会ったら絶対帰れなくなるからな。学園に通うようになったら嫌でも会えるだろう。だから敢えて言わなかったんだよ」


なるほど…父様それで良かったと思います。

納得のお話でした。


「そうですか、確かにそうですね」


屋敷に到着すると母様が飛び込んできた。


「ルイフーーーー会いたかったわ」


「母様…苦しいです」


「あらあら私ったら。ルイフとこんなに離れたことがなかったからとても心配で…」


「母様はルイフの事ばっか話して…心配だ心配だと大変だったぞ」


「ライド、町は問題なかったか?」


「父様、問題なしです。後でご報告します」


相変わらずの母様だ。溺愛されるのは悪くはない、むしろありがたいことだ。だがほどほどが一番だ。


「僕も母様と会いたかったです」


「まぁ、そうよね。ルイフも会いたかったわよね。今日は久々に一緒に寝ましょうか」


「それは、母様…」


凄い悲しそうな目で見てくる。

もう9歳だ一人で眠るのが普通だろう。前世があるのもあるが恥ずかしい。だが、こんな母様の事を放っておけない。



「母様、今日は一緒に寝ましょう」


「約束よ」


笑顔になった母様は父様を追いかけて屋敷の中に入っていった。

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