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Episode8 巨人討伐

 「エクステンダー」で見ると、既に夜になっていたので、僕たちはとりあえず、茂みの中で野宿をすることにした。

 「ねぇ!寒いんだけど!光があっても、熱がなきゃ意味ないじゃない!」

テーラがそう言う。

「そう言われてもな・・・。火なんか焚いたら、煙で凶虫ブルータルに見つかるかもだし。」

僕はそう返す。すると、

「でも、リドナーが守ってくれるでしょ?」

と言われた。僕は

「いや、今、『モールディング』で作った臨時の石剣しか持ってないんだ!それじゃ、打撃にしか使えないし、この多機能型電磁砲マルチ・レールガンだって、一度に一回しか使えないんだぞ!」

と返すしか無かった。

 ドシン!ドシン!ドシン!

と、突然、大きな足音が聞こえ始めた。それも、かなり近い。僕たちを、辺りを見渡す。すると、西の方角に黄色い頭が見えた。あれは、あの時の、巨人!?

「リ、リドナー!わ、私、目合わしちゃった・・・。」

テーラは震えながら謝ってきた。

「何してんだ、テーラ!」

僕はそう叱る。しかし、起きてしまったことは仕方ない。僕たちは身構える。すると、ヤツは木を蹴り倒し、こちらに走ってきた。

 「リドナー!下がってろ!」

バーロンが剣を抜く。

「私たちがやるから!」

続いて、テーラが短剣を抜く。

「ぶっぱなしてやるわ!」

最後に、マリアが杖を構えた。

 そして、巨人との戦闘が始まった。しかし、こんなヤツに勝てるはずがなかった。

「いやぁぁぁぁぁ!」

と、マリアの悲鳴が聞こえ、ふと見てみると、彼女は巨人に握り潰されそうになっていた。テーラは、2本の短剣を思いっきり投げ、両目に突き刺した。すると、彼女は手から話され、落ちてきたところを、バーロンが受け取った。

「ありがとう。」

彼女はそうお礼を言い、彼は

「当然のことをしたまでだ。」

と謙遜した。

 その間に、僕はあの巨人が一体何者なのか調べることが出来た。その名も「トール」。この世界にもいるトロールという巨人の原始的な姿のようで、大した知性のない巨人らしい。しかも、正体はヘカントンケイルと言う民族らしい。つまり、あれは人間ということだ。しかし、自分たちの命を守るためだ。この状況で尊重出来る命には限りがあるのだ。そこで、僕は、その本に書かれていた、胸の辺りの核を狙うことにした。どうやら、ここを壊さない限り、ヤツは生き絶えないらしい。

 僕は、今一度、トールを見てみる。ヤツは目を失い、当てずっぽうに踏みつけたり、地面を叩いたりしていた。彼女たちはそれが危ないと判断したようで、3人は茂みの奥に隠れていた。それを確認した後、僕はヤツに誘導魔法「インダクション」を唱え、強制的にコチラに来させた。

 「リドナー、何してんのよ!?」

マリアの声が聞こえる。

「まぁ、見てなって。」

僕は得意気になる。

「かっこつけてんじゃないわよ!早く逃げなさい!」

テーラもそう言ってくる。かっこつけてねぇよ!僕は、心の中でそうツッコんで、多機能型電磁砲マルチ・レールガンを出し、リボルバーを「電磁誘導光線」に合わせた。それから、僕はヤツをギリギリまで引き寄せる。

 そして、射程に入った瞬間、スイッチを入れ、

「食らえ!電磁誘導光線プラズマ・レーザー!」

と叫ぶ。その瞬間、電磁砲レールガンから光線が放たれ、壊すことさえ出来なかったが、核を剥き出しにすることには成功した。と、ヤツが拳を振り上げた。僕は瞬間移動でそれを避ける。

 ドーン!

その音とともに、僕は「ハーディー」を掛けた、石剣を核に向かって思いっきり投げた。それは、見事、命中し、核を砕いた。そして、割れ目から大量の血が吹き出すとともに、中から死体も出てき。あまりに、気持ち悪かったのだろう。テーラは気を失い、他の2人も青ざめていた。そんな様子を見た僕も吐き気に襲われた。そう言えば、アレックスさんが蟻を蹴散らしたときも・・・。思い出したら、さらに吐き気がした僕は、少し離れたところで本当に吐いてきた。

 こうして、僕たちは巨人の討伐に成功した。のだが、僕たちは精神的に大打撃を受けた。

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