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Episode70 古の採掘場

 やっとこさ奴等との戦闘は終焉し、僕は魔力切れから少しは回復したので、俺はマリアと協力して負傷した皆のその傷口を塞いでいく。だが、血は戻っていないために安静にはしておくように言う。


 それからまたしばらくして、僕も皆も全て纏めて完全回復する。だが、もう空には月が上っていて辺りは真っ暗。いくら青く輝くクリスタルが点在していると言えども、洞窟ともなればさらに暗いことであろう。その暗さでは敵が現れた時にその存在を感じるのが遅くなるであろう。

 「もう時間も遅いし今日はここで野宿するぞ。」

僕はそう言って、木々を集め、さらにマリアの持っていた特殊な研磨剤で火をつける。その内にマリアは

「光よ、魔を払え。タリズマン!」

と魔物払いの魔術を施していた。それは光球を大地へと落とし、そこから一定領域内に魔物を寄せ付けなくさせると言うものである。

「プロテクト!ロングリーチ!」

そこへ僕は巨大な障壁を精製してドュンケル陣営の敵だったりから身を守る対策を取る。

 それから、しばらくして僕は少し遠くで拾ってきた誘導魔法を以て餌を集めて、戻ってくればたき火の炎を以てそれらを焼く。飲み物の方は近くにあったウォータードリーフと言う水を多く含んだ草をパキリと折ってみせて垂れてきた水を大きな別の葉を組み合わせて作ったコップに貯める。

 そうして出来た飲み水を口に含みながら飲み込み、 食物も口に入れる。

「美味しいね。」

テーラが言えば皆がうなずく。


 そして、その日は交換で見張りをして次の日になって起きてから少しすれば早速洞窟に入る。

 すると、すぐさま邪気を感じた。本当は昨日から僕は少し感じていたのだが、洞窟に近付くと皆が気付く程に濃厚になったのだ。それは今までに無いほど濃く、敏感な僕にとってはかなり気分が悪くなる感じの気である。

 「何よ、この瘴気。」

「何だか気味が悪いわね。」

「嫌な感じだ。」

「そ、そうだな。」

クリスタルの青い光に包まれて進む皆が言う。僕は辛うじてそれに応える。この感じではここで敵襲があれば最大の力を発揮できず苦戦することだろう。

 それならば今の内に「エクステンダー」で辿ってあとは邪気を遮断と言う方法が妥当である。しかも、出来るのだ。僕はその通りに、

「エクステンダー!」

と唱え、邪気を追いながら視野を伸ばして最終的に古びた採掘場に行き着く。それは今使われている採掘場とは別のものもようである。おそらく、昔使われ廃れた古い採掘場であろう。

 これで向かう先はあの古の採掘場に決まった。僕は

「イビルリフレクション!」

と唱えて、邪気を周囲から遮断し気分を最善に戻す。

 「分かったぞ。場所はこの先の古い採掘場だ。」

僕が言うと、マリアは

「採掘場!?そんなところに本当にあるの?」

と言うが、他は違う。

「私は信じるわよ。」

「長い付き合いの俺なら分かる。リドナーが言うならそれは本当のことさ。」

「僕も信じます。」

「強者のリドナーがいることだ。俺は信じるぞ。」

皆がそう言う。

 「何よ、あんたたち。」

マリアは何だか不服そうだ。僕は

「さあ、マリア行くぞ。」

と声を掛けて先を指差す。それを見るなりマリアは

「わ、分かったわよ!信じれば良いんでしょ、信じれば!」

と言って走って寄ってきた。


 そして、その先へ。そこには「エクステンダー」で見た採掘場が確かにあった。試しに「イビルリフレクション」を解いてみればこれでもかと言う程邪気が濃い。

 僕はもう一度「イビルリフレクション」を掛け直す。どうやらここで間違いは無いようであった。

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