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Episode54 増兵

◆今回初めて登場する人物◆

スケイリーズ(44)

プシュケ族の族長。君主より部下を重んじる傾向にあり、ドュンケルの反感を買ったことが何度かある。

ロード(40)

バッタの凶虫ブルータルとなる種族・アバドン族の族長。ドュンケルに次ぐ権威を持つ。

サイザー(45)

カマキリの凶虫ブルータルとなる種族・ヘルメス族の族長。双剣の名手で、その才能はドュンケルにも認められている。

レギン(49)

火炎の星・ムスペルの代表。ムスペルに住む巨龍ドラグーンの長・ファフニールへと変化出来る。

 「ドュンケル様。戒めの入り江に潜んでおりましたベルセルク艦隊が全滅したようです。そこに居合わせました我々プシュケの兵も増援に向かいましたが全滅してしまいました。そして、5つ目の分霊の書までもが壊されたようです。」

蝶となるプシュケの族長・スケイリーズが邪神・ドュンケルに膝不味き、そんな報告をした。

 「そうか。所詮お前らプシュケはその程度なのだろうな。だが、安心しろ。すぐに、戦死した仲間と会わせてやる。」

報告を横耳にドュンケルはそう言い、後ろを向き、スケイリーズにその手を翳す。すると、彼はブルブル震えながら、

「お待ちください、ドュンケル様!どうか、私目にもう一度チャンスを!」

と必死で死から逃れようとする。

「ならん。我々に何の貢献も出来なかったプシュケどもの責任はお前が負うのだ。残りのプシュケどもは私が直接統率する。」

だが、ドュンケルは聞き耳を持たない。

 「ご、ご慈悲をっー!」

スケイリーズが低い体勢を取りながら、必死で情けを求める。だが、やはりドュンケルは聞き耳を持たない。

「たわけ!邪神の私に慈悲を求めるなど間違っておるわ!」

ドュンケルはそう言って、その手から高速で黒い球体が撃ち出されスケイリーズの腹が貫かれた。

 そして、ドュンケルは穴の開いた死体に直接手で触れ、肉も血も全て蒸発させた。それから、彼は何事も無かったかのように元の場所へと戻り、ある5人に召集を掛けた。その召集に応え、ドュンケルの前へその5人はすぐにやって来た。

 背中の羽を羽ばたかせて来たのは夢魔サキュバス・オーロラ。地面から来るはバッタに変化するアバドン族族長・ロードと、カマキリに変化するヘルメス族族長・サイザー、さらに、巨龍ドラグーンたちの住む火炎の星・ムスペルの代表。巨龍ドラグーンの長・ファフニールとなるレギン。そして、巨人たちの長・ギガンテスとなる何者かであった。

 「オーロラは悪魔サターンどもを連れベルセルク艦隊を襲ったものを探せ!そして、ロードにサイザー。お前らは兵を上げ、他の族とともにヤツらを探すのだ。そして、レギンは空よりヤツらを探せ。」

「はっ!」

「はっ!」

「はっ!」

「はっ!」

ドュンケルの命に4人の声がそろう。それが終わると、その4人はぞれそれの持ち場へと散った。そして、そこに残るは何者かのみ。

 「お前にはギガンテスとなる方法、そして、ギガンテスの能力とやらを教えてやろう。」

その者にドュンケルが言う。それから、ドュンケルはその者にたくさんのことを教えた。ギガンテスになるには紋章の中央にどんな形であれ一つ目を描かねばならないことに巨人たちを統率する能力、巨人たちを呼び寄せる能力、傷を瞬時に完治する能力など。それは多岐に渡り、その何者かはそれをすぐに覚えてしまった。

 「お前は吸収が早いのだな。気に入ったぞ。」

「有りがたき幸せ。」

「幸いなことにヤツらにはお前への情けがある。それを利用し、目に物を見せてやるのだ。」

「了解いたしました。」

そんなやり取りの末、その何者かもそこを出た。

 こうして、ドュンケルは増兵を実行。オーロラはシルバを捜し、ロードにサイザー、レギンは兵を上げリドナーを追う。そして、あの何者かも。

「リドナーめ...。よくも、この俺に敗北感を味合わせてくれたな。この力を使ってその体をぐちゃぐちゃにしてやる。」

そう決意し唸る右手を見つめるその者の腰には双剣が携えられていた。

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