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LEGEND MONSTERS Ⅲ(レジェンド・モンスターズ スリー)  作者: プリンアラモード
1章 バッファル崩落そして、最後の冒険
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Episode4 石板

 「遅かった...。」

僕たちは、とても悔やんだ。地下にもたくさんの人がいたというのに、僕たちは自分たちのことにしか目が行っていなかった。ちなみに、瞬間移動で島に町に戻ろうとしたが、黒色の結界に阻まれて、入ることが出来なかった。

 おまけに、テーラが泣き叫んでいる。

「そんなに泣くな!お姉ちゃんに会えなくなっただけで、そこまで泣くか?子供じゃある...痛っ!」

僕が言い終わる前に、マリアが入ってきて、頭を杖で叩かれた。

 「なにするんだ!」

「なにするんだ!じゃ、無いわよ。ほんっと、最低。テーラを見てみなさいよ。」

そう言われて、僕は彼女を見た。すると、さっきよりも激しく泣き叫んでいるではないか!僕は、慌てて彼女に近寄り、焦りながらも慰めようとした。

「はぁ...。」

その様子を見ていたマリアには、ため息をつかれた。

 そして、テーラがやっと、泣きやんだ。だから、僕は他の4人とともに本題に入ることにした。

 「あの、隕石や巨人について何か知っていることはあるか?」

僕が聞く。すると、マリアが、

「そう言えば、巨人たちが落ちてくるところに、そこだけ黒い不自然な点がたくさん見えたわね。」

と言ったので、僕は

「その事について詳しく!」

と彼女に迫ると、

「そんなこと、私が知るわけないでしょ?あっ、でもそこに光が集まっていたわね。おかげで、地上には光不足で真っ暗。」

と言ってくれた。僕は、

「もしかしたら、ブラックボールかもしれない!」

と切り出すが、

「そんなわけないでしょ?太陽よりもずっと密度が高い巨星が破壊されたときにしか、ブラックホールは出来ないのよ?それに、そんなものがあったら、私たちだって吸い込まれているわよ。」

と、覆される。僕は、

「そう...だよな...。」

と納得し、

「他には?」

と聞くが、全員がもうお手上げと言いたげに、首をふられた。それから、一応、ジャックやアレクにも聞いてみたが、逃げることに必死だった彼らが情報源になるはずがなかった。

 「はぁ...。結局、わからずじまいか...。」

僕はため息をつく。そんな僕に、マリアが話しかけてきた。

「ねぇ...。」

「何?情報があるの?」

「ううん。」

「なぁんだ。じゃあ、放っといてよ。」

「あなたって本当に最低。だから、モテなかったんじゃない?」

「余計なお世話だ!」

「せっかく、もう1人情報源がいるってのになぁ...。」

「え?」

「ほら、前に会ったじゃない?異世界から来たって言う人。あの人から、あるものを貰ったわよね。」

「あっ...。」

彼女にそう言われて僕は思い出した。

 そうだ、良く良く考えてみれば、アレックスさんは森を一瞬で直していた。そんな科学力があるなら、今回の事件の情報も知っているかもしれない。そう思った僕は、タンスからあの石板を取り出した。が、使い方が...わからない。

 僕は絶望した。これが、いくら優れた物だったとしても、使えなければ意味がない。まさに、宝の持ち腐れ。そう、思いながら、石板の裏を見てみると、そこにはなんとアレックスさんの直筆で石板の使い方が書かれた紙が貼ってあったのだ。僕は、彼に感謝をしながら、その説明を暗記した。

 その説明通り、僕はまず、石板に手をかざし、

「リコール!」

と唱える。すると、石板が起動し、通話先が並んだ画面が現れた。そして、僕は、その中から「Alex」と言う文字を見つけて、通話ボタンを押した。

 ピー...ピー...ピー...ガチャン...!

すると、繋がった!

「アレックスさん!」

僕はそう言った。すると、

「おぉ、あのときの...。何か用か?」

と聞かれた。

「用は後で話します。今すぐ来れますか?」

僕はそう聞き返す。

「あぁ、行けるよ。ちょっと待ってね。」

彼はそう答える。

 そして、約束通り、彼はすぐに館にやって来た。僕は、本当にすぐやって来た!?と驚きながら、「モーメント」を使ったのかと推測する。しかし、あれは障害物があると意味がないし、アレックスさんの魔力は全く減っていない(それがわかったのは、僕が魔法使いとして成長し、他人の魔力の容量と、現在の量がわかるようになったからだ)。その推測は外れだ。では、何だろう?僕は、知らず知らずの内に考えふけってしまった。

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