Episode47 人魚の再生能力
ジャグッ!ジャギンッ!
僕とバーロンが人魚2体を斬り裂く。そんな僕たちにハープを振り上げ、人魚数体が襲い掛かる。
「なっ!?」
「不味い!」
僕たちがハープで打たれようとしたその瞬間であった。こちらに杖を翳し、マリアが
「伏せて!」
と叫ぶ。僕バーロンとともに、指示通り地面に伏せた。すると、
ドゴーン!
と、爆発音。さっきの人魚はいきおいよく吹き飛ばされ、しばらく地面を滑った後、グタリとなった。
それを確認して、僕たちは立ち上がる。
ズドドドドド...!
その時、聞こえるは銃声。ニコラスの射撃で後ろの人魚たちがたくさん倒れたようだ。僕たちも前の人魚たちを剣で斬る。
シュンッ!シュンッ!シュンッ!
続いて、テーラ。彼女が投げたナイフは空を交い、全て人魚に命中した。と、人魚はまたハープで殴りにかかってくる。僕はそちらへソードビームを放って一層。と、後ろから人魚。僕とバーロンは腰を捻り、そのまま横に凪いだ。その人魚たちは鈍い音ともに地面に倒れた。
「エレキスピア!」
「エレキスピア!」
僕とマリアが同時に紫電の矢を放つ。その矢らはそれぞれ違う方へ飛び、たくさんの人魚を撃ち抜いた。
シュンッ!ジャグッ!ズドドドドド...!
人魚たちは投げナイフを食らい、斬り裂かれ、銃で撃たれる。もちろん、ソイツらは地面に倒れ伏した。
そうやって、僕たちはどんどん人魚を倒していく。だが、おかしい。人魚の減少率が明らかに低い。徐々に減っているようには見えるが、僕たちはこれだけ倒しているのに、人魚の数はほとんど変動してない。一体何が起こっているんだ!?僕はそう思いて、辺りを見渡した。
そこで僕は信じられない瞬間を目の当たりにした。なんと、先ほど斬り裂いた人魚の体から傷が消え去り、やがて、起き上がったのである。さ、再生っ!?こりゃ、厄介な相手だぞ!?僕はそう思った。同時にヤツらには再生能力があったのかと驚いた。
今、全てを理解した。ヤツらの減少率が低かったのはあの再生能力があったから。±0でほとんど数が減らなかったのである。そして、いまだに倒れているのは頭に攻撃を食らっていたヤツのみである。すなわち、ヤツらの弱点は頭だったのだ。
「頭だけを狙うんだ!ヤツらは再生能力を使う!倒れているのは頭に食らったもののみ!頭を狙わなければ再生されるぞ!」
全てを悟った僕はみんなに指示を出す。それとともに、みんなは頭を狙うようになった。
シュンッ!シュンッ!シュンッ!
テーラは引き続き、ナイフで脳天をぶち抜き、
「シャイニングブレード!」
とマリアは光の刃で人魚たちの首をはねる。
ジャグッ!グシュッ!ジャグッ!グシュッ!
一方のバーロンは飛び掛かる人魚の腹をまず斬り裂き、動きを止めたあとで頭に突き刺している。僕はそれを見ながら、襲い掛かる人魚たちをソードビームで一掃。
ズドドドドド...!
そして、ニコラスはヘッドジョットを繰り出し、次々と撃ち殺していく。
こうして、僕たちは頭を狙った攻撃を繰り返し、人魚たちの数をかなり減らした。だが、そろそろこちらの体力も限界で、マリアの魔法の威力は弱まってきている。
「久しぶりにこれを使うか...。」
僕はそう呟いて、ポケットからあの機械を取り出す。多機能型電磁砲である。
「この量だとこれかな。」
僕はそう言って、ダイヤルを「電子機関砲」に合わせる。
「電子機関砲!」
そして、僕はそう叫ぶ。それから、電磁砲のスイッチを入れる。すると、エネルギー弾が勢いよく飛び出し、1体の人魚を四散させた。よし、行ける!僕はそう思って電磁砲の先を変え、次々と人魚を倒していく。他の4人はちゃんと地面に伏せていた。
そうやって、ついに僕たちは全ての人魚を倒す。
「終わった...。」
「はぁ...。」
「はぁ...。」
「はぁ...。」
「ふぅ...。」
全員が安堵のため息をもらし、茂みの外へと出た。入り江に見据えるは湾内図書館。僕たちはそこへ行くべく、船を作り始めた。