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Episode37 開戦は異空間にて

 気付けば僕は、テーラたちから隔離され、エフィストの召喚獣が作り出した異空間に彼本人と2人で立っていた。僕はハッとして剣のあたりに手を触れる。そこには、ロンギヌスの入った鞘がある。帯剣が解かれていると思ったが、それは杞憂に終わった。

 僕はそっと胸を撫で下ろし、今一度、気を引き締める。引き締めながら、剣の強く握る。すると、それに応えるかのように、鞘の隙間から光が漏れた。僕は笑む。そして、ポケットから石のはまった、ペンダントを取り出す。

 そのはまっている石は、赤みを帯びており、サイズも大きめである。その石は光を反射して、白く光る。

「久しく使ってないな。」

僕はマグマドラゴンから貰いしその石・炎の召喚魔石(サモンズ・ジュエル)を見下ろしながら、そう囁く。

 そして、地面へ叩きつける。すると、どこか懐かしい赤く光る大きな魔方陣が現れた。

「やはり、ソイツを出してくるか!」

今まで薄ら笑いを消さなかったエフィストも、この時は真剣な表情となる。中から出てきたのは、もちろん僕のパートナー、炎のエレメント・ブレイズドラゴンである。

 グゴォォォォォッッッッッ!

と、召喚されたブレイズドラゴンは久方ぶりの外の世界に、大きな咆哮を上げた。僕はブレイズドラゴンの背中に触れ、

「また、力を貸してくれるか?ブレイズドラゴン。」

と囁いた。すると、「もちろんだ」と言う風にブレイズドラゴンは頷き、姿勢を低くした。

 「ありがとう。」

僕はお礼を言ってから、その上に乗った。すると、エフィストも召喚獣であるシャインズに似た別の怪物に股がった。

「エフィスト!リベンジがしたいんだろ!じゃぁ、あの時と同じこの状態で戦った方が良いよなっ!?」

と聞く。エフィストはほくそ笑む。

「そう余裕ぶっこいていられるのも今の内だ!あの後、俺は猛特訓をし、剣を扱えるようになった!しかも、2刀流だ!あの時のようには行くまい!」

僕は答えた。

「そうか!確かに、お前は強くなったかも知れない!だが、僕だって強くなってることを忘れるなよ!僕だってお前と同じ分強くなっていたら、お前が勝てる訳が無い!」

 それをエフィストはまたほくそ笑みながら返す。

「それはどうかな!こっちには詠唱がタイムロスになりはするが、大量の召喚獣をけしかけられる!それに、コイツを見ろ!神々しいだろ?言っておくがこれはシャインズではない!そのさらに上の存在、最高神・ゼウスの一部とも言い伝えられるゼウスキマイラさ!お前がいくら強くなったにしても、コイツには勝てんぞ!」

彼の言葉に僕は目を大きく丸くした。

 実は、彼がシャインズを召喚する時も思っていたのだが、彼がこうも簡単に打倒が契約条件の上級召喚獣を手中に収められるのは褒められるべきことである。しかも、ゼウスキマイラを倒したとなると、いくら半分以上が召喚獣のおかげとは言え、彼は相当に強いサモナーなのだろう。そこに磨きあげられた剣術が加わってしまったら、侮れる訳が無い。

 恐らくあの時のようにあっさり勝てたりはしないであろう。だって、あっちは、神の一部を手名付けているのだから。だが、こっちにも半神とロンギヌスがついている。それに我がパートナーも。やはり、僕は負ける気がしないのである。たがらこそ、僕は彼と真っ向から勝負する。

 僕はこの殺伐とした雰囲気に相応しい微笑みを浮かべる。どちらかと言うと、不適な方でいる。それは、相手を嘗めているとも、相手を実力を認めているとも取れる笑みである。だが、本当はこの戦いが楽しみなのである。久しぶりに強い相手と戦えることが。

 ぼくはそんな楽しみを脳裏に、ブレイズドラゴンに加速の合図を出した。それと共にパートナーは前へ加速させた。一方でエフィストも

「前方へ加速だ。ゼウスキマイラよ!」

と言って、ゼウスキマイラを加速させた。

 こうして、お互いを乗せた、お互いを乗せたパートナー同士が、どこまでも平坦なこの異空間で、激しく衝突した。

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