表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/164

Episode160 根城へ

 邪神蹂躙が始まって約半年、リドナーらが機獣兵を遣って約3ヶ月。この間、機獣兵は敵を多く倒し、超兵器の導入で人々ら反撃の一途を辿っていた。


 そして、僕たちはついに陰の森の辺り、奴らの根城の目の前に来ていた。共にいるのはバーロン、テーラ、マリア、オーロラさん、ジャック、フレイア、ニコラス、フランさん、アレックスさん。子供はアレクに任せていた。手練れ相手に召喚術師が表へ出るのは愚かだし、恐竜たちをそこへ連れていくのは嫌だと彼が自ら言ったのである。かと言って人は多ければ多い程、良いのでアレックスさんにはついてきていただくことにした。ジャックに関してはオーロラさんとともにやってきて、それを俺から助っ人を頼んだ形である。

 と、そこで後ろからの気配。これにニコラスはいち早く反応、振りむきながら銃を構え、その先をその気配の方へ向けた。

 その正体は手に見覚えのある銃を持ち、その右腕には赤の魔石を嵌めた腕輪がある。それは僕の旧友、いや、親友の銃使い・マットであった。

「久しぶりだな、友よ。」

「マット!久しぶりだな!」

「マットじゃねえかっ!久しぶり!」

彼が言ったので、僕とバーロンは目を丸くしてそれぞれ返す。

 「マリアちゃん、テーラちゃんも久しぶり。ところで、そこの2人はお前の新しい仲間か、リドナー。」

続いて、彼はマリアとテーラにも言う。

「久しぶり。」

「久しぶりね。」

彼女らもそう返し、僕が

「こっちはアストラルファイターのフレイア、あっちが銃使いのニコラスだ。」

と説明した。これを聞けば、マットは

「銃使いのマットだ、よろしく。」

と言って2人と握手を交わす。

 「て言うか、お前...。何でバッファルに来てるんだ?」

だが、そんなことよりもそこが気になる僕である。聞いてみると彼は、

「あぁ、俺は"紅玉の狙撃兵団"に入ったんだ。リドナーが"群青の聖戦団"に入った後にね。まだ、俺はまだ下っ端でリドナーは精鋭部隊に属していたからお互いに知らなかっただけだよ。」

と言った。そう言われて、俺はマットの腕なら、と納得する。

「で、他の団員とともにバッファルへ来ていたって訳だ。既に巨大な虫の群れに多くの部隊が壊滅したらしいが、俺はお前を見つけるために島を彷徨っていたんだ。やっと、見つけたぞ。」

さらに彼をそう続け、彼も僕たちとヤツらの根城へ乗り込こととなった。

 「で、この穴がヤツらの根城なのか?」

と言うマット。

「あぁ、間違いない。ニュースで見たあの時、敵の親玉・ドュンケルらしき巨人はここで麒麟たち聖獣と戦っていた。」

「だけど、中央に丸い丘みたいなのがあるだけだぞ?」

「だったら、奴らはその中に、あるいはその下にいるってことだ。」

「なるほど...。魔術の類いで隠しているのか...?」

僕とニコラスは言葉を交わしていると、

「まぁ、まずは下に行ってみれば良いんじゃないか?外れかもしれんが、少しでも当たりの可能性があんなら行く価値はある。」

とバーロン。

 「それもそうか。モールド!」

僕は彼の言葉に従い、下へ行くべく壁から階段へと固有魔術を以て形を変える。数分程でそれは完成、「エクステンダー」で視野を飛ばして見てみても欠陥はない。

「行くぞ。」

の一言で俺たちはその階段を下りていく。ヤツらの根城を目指して。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ