表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/164

Episode130 巨神討伐(前編)

 現れたのは蝿と甲虫。蝿は戦闘機と衝突して叩き落とし、甲虫はその角をグングニルへ勢いよく突き刺した。

 ヒュゥゥゥ...!ヒュゥゥゥ...!ヒュゥゥゥ...!

無敵化が間に合わず次々海に落ちていくグングニル。中には何とか間に合ったものもあって、これに突っ込んだ甲虫は頭が潰れた。そこに、反乱軍たちは

「ラディウス!」

と光線を放って止めを刺した。

 「ラディウス!」

「ラディウス!」

「ラディウス!」

さて、彼らが次に狙うは巨神本体。だが、これもまた黒の光線で弾かれ、次に黒の球が気球を撃ち抜いた。これで、また十数機が海へと落ちていく。


 ズガガガッ...!ズガガガッ...!ズガガガッ...!

一方、戦闘機隊。倒しきれるかは後にして、とりあえずマシンガンを乱射。数打ちゃ当たるで心臓を撃ち抜けば死に、慣性で突っ込んでくるのを機体を傾けかわす。撃ち抜けられなければ、なす術なく落ちていった。

 バシバシュゥゥゥッッッ...!ドガドガァァァッ!

「全弾命中!流石だ。」

『当たり前だ。』

それを脇にファルコン第一分隊は蝿をかわすか、撃ち抜くかしながら巨神に近寄り、ミサイルを発射。今回は全弾命中したものの、一機がヤツに握りつぶされ、中身ごと消え失せた。

 次にこの腕は肥大化。そこから、巨大な炎の球が放たれ、ジョセフのも燃え尽きて消えた。

 だが、まだ代わりはいる。大陸の方からまた戦闘機が飛んで来て、凶虫ブルータルらの間を縫い、放たれる黒の光線の間を縫い、

ドガドガドガァァァッッッン!

と爆撃。これに加えて、

ズガガガガガ...!

と機関銃。ユンケルは捕まえようとするのだが、やはり無理である。的が大きい分、ほとんどの弾が命中してまた怯んでしまった。とは言え、何とか横の一機を光線で撃ち落とすことにも成功していた。

 そして、ユンケルは次なる技を見せる。何とその巨躯のあちらこちらから黄色いガスのようなものが噴出する。それはヤツが現れたときに口から吐いた毒の霧と同質であった。

 「くっ...。」

「こ、これは...。」

「毒ガ...ス...!」

機内にまで入り込んできたこのガスでパイロットたちは次々気を失い、そのままヤツの体を横切り、海に落ちていった。何とか難を逃れた機体たちも、

バシュバシュゥゥゥッッッ!ドガガァァァッッッン!

と何発かミサイル爆撃した後、光線で一機ずつ確実に落ちていった。それなのに、与えたダメージは不死身デッドレスの力によって徐々に回復し、やがては何事もなかったように元通り。

 ギュゴォォォッッッン!ドガァァァッッッ!

と、次に来たのは数機の攻撃ヘリ。脇のロケット砲台からロケット弾が放たれ勢いよくユンケルに命中した。

「グァァァァァッッッ!」

突然上からの爆撃に、やはりヤツも怯んで海に倒れる。

ヒュルルル...ヒュルル...ヒュルル...

そこへ畳み掛けるように、今度は下のハッチを開いて小型無誘導爆弾を弾幕投下した。それらは全て命中。

 が、次の瞬間である。ヤツは勢いよく起き上がり、身体変化リモデラーで腕をたくさん生やして、それぞれヘリの真下へ。

「グォッ!」

とユンケルは言って能力を発動。その能力とは自然操作マニュピレートで、手元に風を圧縮して反射を生むという少し高度な使い方であった。

「クッソ...!」

「うぁぁぁっっっ!」

「一旦離れねば...。」

そう言って離れるものもあれば、離れきれずに不安定なまま吹き飛ばされるものもある。後者についてはもれなく、黒の光線でローターの根本を焼き切られて、そのまま回転して海に落ちいく。その際、乗組員は容赦なく消された。

 前者もやがては同じを運命をたどる結果となる。米軍の被害総額で言えば総計軽く6兆は超えることだろう。それでも、彼らは世界の安寧を保つため、何よりも国の安全を守るため、この被害顧みぬ巨神討伐を続けざるを得ないのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ