表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
117/164

Episode116 神の大侵略

◆今回初めて搭乗する人物◆

ミシェル(41)

ドュンケルサイドの最高司祭。ドュンケル側の軍の幹部でもある。魔術師としても非常に優秀で、人間としては最強の魔力制御能力を持つ。

●今回初めて登場するアイテム●

ロードハンド

ドュンケルサイドによって作り上げられた巨大な手のような超兵器。組み立て式で無数の部品が魔力によって接合される仕組み。掌には超長射程の砲台がたくさんある。爪にあたる部分には巨大樹根本のブラックホール発生装置と同じ素材が使われており、空間を裂くようにブラックホールを生成できる。

ヘビーエアフォース

ドュンケルサイドによって改造されたグングニル。アーミーウッドゴーレムが搭乗するため、機体は巨大で動きは遅いが、その分砲撃の破壊力は高い。結果的にグングニルの原型であるヒュミルに近い風貌となった。

 「ドュンケル様、侵攻の準備が整いました。いつでも計画を開始できます。」

同日、邪神・ドュンケルの根城。ドュンケルサイドの最高司祭にして軍のトップ・ミシェルはヤツの下に跪き何かしらの計画について述べる。

 「そうか...。では、侵攻を開始せよ!」

その言葉を聞いて、ドュンケルは命じる。ミシェルは

「はっ!」

と言って、その間を後にし、

「侵攻開始だ!グングニルを発進せよ!!!」

と兵に言う。兵はこれに応じて次々黄昏界から運ばれてきたグングニルに乗り込み、各自で発進する。彼らは既に上空のグングニルを確認していた。

 

 その頃、宇宙では飛んでもないことが起こっていた。

 地球の周りに大量のブラックホールが現れ、そこから機械のようなものが現れると次々ホールは消える。その機械は繋がり繋がり手のような形に。その手は地球およそ半分を覆い隠すほど巨大で地球側には大量の砲台があり、蠢いていた。

 ギュィィィッッッン!

と、その砲台から光線が放たれる。砲台は次々とクロスサイドのグングニルを落とす。

 さらに、手の指が曲がると空間が歪んでそこにブラックホールが発生。そこから巨大なグングニルは現れた。その中にはツリーゴーレムが搭乗している。

 その様子をグングニルに乗るシルバたちも、馬車から降りたリドナーたちも地上から確認していた。


 「あれは只事じゃないわね...。」

オーロラさんは上空を見上げて言う。ツリーゴーレムの乗るグングニルは地上から見ても分かるほど巨大であった。

「ヤツら、ヘビーエアフォースで何をするつもりだ?」

アレックスさんは同じく空を見、そう言う。

 「ついにヤツらも本気を出したってことじゃないか?」

バーロンは言うが、本当にそんなのかもしれない。

「本格的に侵略開始...というわけか。」

僕が言うと、オーロラさんは

「だとしたら急がないとマズいわね。ヤツら、王を取らなきゃ引き下がらないわよ。」

と返す。


 急ぐのはシルバも同じ。

 「いよいよ、おいでなすったか...。ロードハンドが...。」

グングニルの中でシルバは見上げて言う。

「となりゃ、急がないとマズいな。」

これにワイフも言う。だが、シルバの意見は違う。

「いや、俺たちはヤツらの相手だ。」

と言う。これにワイフは

「何を言ってる!?王を叩くのが一番だろ!」

と反発。

 が、やはりシルバの意見は変わらない。

「こうなってはこの世界がヤツの手に落ちるのも時間が問題だ。おそらくだが、間もなく世界侵攻が始まる。この世界には国際連合っていう世界組織があるようだが、彼らの軍事力では到底ヤツらには叶わん。」

と説得を試みる。リゼットも

「それは分かるが、ドュンケルを消さなければいつになってもヤツらは増員されるぞ。」

と言う。

 それを耳にも入れず、シルバは

「ワイフ、前にこの世界に俺と同じ神宿しゴッドドウェルを持つ者がいると話したな。」

とワイフに問いかける。これにワイフは頷き、

「それがどうした?」

と首を傾げる。

「この間、その者...改めリドナーと言う戦士にあったのだが、この短期間で完全に目覚めていた。しかも、私では思いつかぬような面白い戦法で翻弄してきたのだ。案外、神を殺すのはそういう面白い奴なのかもしれん。」

シルバはこう返して、再び説得を試みた。ワイフはその真剣な顔に負けた、というか彼の言葉を信じたというか、

「友であるお前が信じた男、というなら私も信じよう。リゼット、島を出るぞ。」

とグングニルの向きを変える。リゼットはこれに渋々従うしかないのであった。


 そして、ドュンケルサイドとクロスサイドによる全世界を巻き込む戦争が始動する。

 宇宙の手から放たれる砲台は無差別に町や村を滅ぼし、大都市のいくつか、小国のいくつかは壊滅的状況に陥る。加えてグランドグングニルは各国の艦隊、各国の航空機をどんどん沈めいく。

 この非常事態に国連安全保障理事会も動き出す。幸いにもニューヨークは未だ落ちず、臨時で理事会を開くことができた。そこで国連軍を派遣することが決まる。ここにヤツらと同じ魔法技術を持つ諸島連合も加担し、真に世界が総力戦を仕掛ける形となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ