みょっすー!!!
みょっすー!٩(๑><๑)
「みょっすー!」
「は?なんだそれ?」
優斗が妙な挨拶をしながら部屋に入ってきた。
「何って、考えたんだよ!俺の挨拶を!これで流行語大賞狙えるぜ!」
コイツはバカだと思ってたけど、どうやら筋金入りのバカらしい。
「よー葵ー」
優斗に続いて入ってきたのは、佐渡 遼。大学の友達だ。基本的に寝癖で髪の毛がぴょんぴょんしてるのが特徴だ。身長は180cmもある巨人。今の俺にとっては柱か何かにすら思える。
「遼も来てたのか」
「おー本当に女になってんなー」
遼は近づいてきて俺の頭をぽんぽんしたり、頬を伸ばしたりしてくる。
「いーひゃーいー!」
「あーごめんごめんー」
コイツは基本的にぼけーっとしてる。そして何を考えてるか分からん。故に女になった俺にも躊躇いもなくこういう行動が出来るんだろ。てか、痛てーよ。
「んで?何しに来たんだ?」
「なんだよー用が無かったら幼馴染みの家に遊びに来ちゃ行けねーのかよー」
ぶーぶーと文句を垂れる優斗。暇だったらとりあえず俺ん家にくるのやめろよ…。一応俺女になったんだぞ?もっとデリカシーってもんをだな…ってコイツにそんなもの無かったか。
「な~葵~お前だいぶ縮んだな~」
「あ~確かに、遼がただの柱にしか思えないもんな」
遼が180cmで俺がたぶん150cmぐらいだろ。30cmも差があるのかよ。やべーな。
「葵が迷子になったら探すの大変そうだな!」
優斗がゲラゲラと笑いながら俺の横に立つ。優斗も優斗で身長が176cmある。くそぉ…俺を挟んで立つな!巨人どもが!
「葵ー?この漫画の5巻どこ?」
ヒラヒラと漫画をさせながら優斗が聞いてくる。
「んー?あーそれか、えーっと…確か本棚の…」
む、背が前より縮んだから1番上の段が届かないな…。イス使うか…。
「よっと…ん~…………お、あったぞ!おわっ!?」
イスの上で片足立ちをしてた事もあり振り返った時にバランスを崩す。
「よっ……と」
思わず目を瞑ったが誰かに抱きとめられる。ゆっくりと目を開けると…。
「大丈夫か?」
目の前に遼の顔があった。ち、近いっ!?
「うわぁっ!?」
ビックリして体を跳ねさせるが、体が真正面から遼の体にすっぽりと収まっていた為上半身だけを反らす事しか出来なかった。
「今のは危なかったな~。葵大丈夫か~?」
優斗が隣から顔だけ覗かせる。
「だ、大丈夫!ありがとな!遼!」
そう言って遼の体から離れる。
「大丈夫なら良かった」
遼はそう言って元の場所に戻って漫画を読み始める。
「葵?ホントに大丈夫か?顔赤くないか?」
「だ、大丈夫だっての!」
なんだ!?ただ遼に受け止められただけだし!?いや、顔は近かったけど!?今までそんなの気にならなかったのに…。女になってから何か変だな…。
「んじゃなー!みょっすっすー!」
「また来るわー」
優斗と遼は夕方頃に帰っていった。
ふぅ…それにしても一体なんなんだ?最近こんな事ばかりだ…。遼に受け止められて、顔が近いだけで顔が熱くなったり。優斗にエロいとか言われて過剰に反応したり。兄貴が風呂に入ってきた時も…。
これは1回親父たちに聞いてみるしかないな…。
なんとかストーリーを進展させることが出来ました!
みょっすー!皆も使ってねw