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TSしたから全力で満喫しようと思う  作者: 犬たろう
第5章~love? like?~ √
76/76

TSしたから全力で満喫しようと思う

「あのさ!」

「なぁ、葵!」

 私と遼の言葉が被る。

「えっ? な、何かな?」

「い、いや、葵こそ、なんだよ?」

 2人して譲り合う。


 ひゃ~ビックリした~。私の気持ちを遼に言おうと覚悟を決めたのに、タイミング被るんだもん。やべぇ……緊張してきた。

「じゃあ、俺から……」

「ど、どうぞ」

 妙に他人行儀になってしまう。



 大きく深呼吸した遼。

「お、俺さ……」

 何とも言えない緊張感に生唾を飲み込む。

「…………あ………………葵の……事が…………好きだ!」

 一瞬、私の周りの時が止まったように感じた。


 遠くで聞こえる人々の楽しそうな声。木々が風に揺られて擦れる音。そして、全てを理解して私の時は動き出す。


「い、今……なんて……?」

 胸がギュッと締め付けられる。心臓はバクバクと激しく脈打つ。

「なっ!? ち、ちゃんと聞いとけよ! 俺は! お前が好きだ! 理解出来るまで、何度だって言ってやる! 好きだ! 葵!」

「あ……」

 自然と涙が溢れてきた。胸が一杯になって、今にも張り裂けそうだ。

「泣くことか!? そ、そんなに嫌だったか!? あ、えと、ご、ごめん!」

 アタフタしながら頭を下げる遼。違うんだよ……遼。そうじゃない。嫌なわけがない。

「遼? いいから頭上げて?」

 恐る恐ると顔を上げる遼。その頬にチュッとキスをする。

「は? え?」

 状況を理解出来ないのか、目をグルグルと回す遼。

「バーカ。先に言うなよな。私も……言いたかったのにバカ!」

「は? え? なんで俺怒られてんの? てかさっきのは……」

 混乱しながらも頬へ手を当てる遼。

「ば、バカ! なんで分からないんだよ! 私も! その……好きってことだよ……バカ」

 きっと今の私は耳まで真っ赤になってるんだろう。それはきっと、恥ずかしさと、嬉しさが入り交じって。

「え? 好きって……え? え?」

「まだ分かんねーのかよ! うぅ……えい!」

 遼の頭を捕まえて、顔を近づけて、今度は、唇にキスをする。


 その瞬間、花火が打ち上がる。まるで、2人を祝福するかのように。何度も何度も打ち上がる花火。


「ぷはっ……はぁ…………これで分かったか?」

 私は遼から離れて顔を見つめる。

「あ……おい……」

 呆けた顔をしている遼の顔が、段々と赤くなっていく。

「おっけ、分かった。理解した。落ち着いた。大丈夫。きっと夢だ」

 ぐぬぬ……コイツめ……。私が折角勇気を出したのに……。

「夢じゃない! 私はお前が好き! 大好きだー!」

 そう叫んでやる。すると、遼の腕が伸びてきて急に抱き締められる。

「ひゃあっ!? り、遼!?」

「葵だ……。夢でもなんでもない……確かにここに居る。本物…………葵!!!」

「ちょっと! くすぐったいよ遼!」

 私を抱き締めながら、頬擦りしてくる遼。







「落ち着いた?」

「お、おう」

 5分ほど抱き締められていた。今は解放されて隣に座ってる。ずっと抱き締めててくれても良かったのにな……。

「葵、改めて言うな? 俺はお前が好きだ。俺と一緒になってくれ」

 冷静になった遼は、いつになく真剣な表情でそう言った。もちろん、私の返事は決まってる。

「うん。私も遼が好き! だーいすき! だから、これからヨロシクね?」







「おーい!」

 優斗が手を上げている。他の皆も居るようだ。


「ご迷惑をお掛けしました!」

 私は皆に頭を下げる。

「ったくホントだよ。俺にはぐれるなって言っておきながらよ~」

「優斗は言った傍から居なくなったでしょうが~!」

 夏希に耳を引っ張られる優斗。

「いだだだだっ! 葵を探す時には戻って来てたからイイじゃんかーーいってぇ!」



「でも、ホントに見つかって良かったよ」

「あおちゃ~ん! 心配しましたわ~!!」

 泣きながら私に抱き着いてくるひよりん。

「ホントにごめん。探してくれてたんだね、ありがと」

「あれ? 僕は?」

 晶也がションボリした顔で項垂れる。

「晶也も、ありがと」

 とりあえずお礼を言っておく。





 ひとしきり落ち着いた所で優斗が話し出す。

「にしても、遼が急に走り出した時はビックリしたぜ」

「ホントホント! すっごい速さで人混みに突っ込んで行くんだもん」

「あ、あれは……葵の声が聞こえたから……」

 顔を赤くしながら、夏希と優斗に話している遼。

「でもさ、私の声が聞こえたって言うけど……私と遼の場所って500mはあったと思うよ?」

 後から聞いた話だ。遼が居た場所から私が絡まれていた場所まで、直線で500m程度。更に今日は人でごった返していた。それなのに、私の叫び声が聞こえたとはとても思えない。

 「聞こえたよ。ハッキリと」

 真面目な顔をして遼はそう言って私を見る。

 「そ、そっか! もしかしたら、愛の力だったりして…………。な、なんちゃって」

 自分で言ってて恥ずかしくなる。思わず誤魔化したが、それが余計に恥ずかしい。

 「ば、バカ! んなわけないだろ! ほら、葵の声は高いからよく聞こえただけだろ」

 そう言って目を逸らす遼。

 「えっ……じゃあ、私の声が高くなかったら聞こえなかった? 助けに来てくれなかった? うぅ……ぐすん……」

 ちょっと期待した私は思わず涙が出てきた。

 「おわっ!? ご、ごめん! 泣くなって! お前が助けを求めたら、俺は何処へでも飛んで行くから!」

 「ホント?」

 「当たり前だ!」







 さて、こんな目の前でイチャイチャされている人たちはというと。

『やっとくっついたか………遅せぇよ。そして、見せつけるな。コッチが恥ずかしくなる』

 と、誰しもが思った。












 私は遼と付き合う事になった。始めは、親の開発した薬によって女にされただけだった。あの時、まさか自分が遼と付き合う事になるとは思いもしなかった。


 でも、今はそんな事どうでもいい。それぐらい、幸せだ。最近、女口調にしようと頑張って居るんだけど、なかなか難しい。

 「俺は、今のままの葵が好きだから、別に無理しなくていい」

 とか遼は言ってくれる。その言葉に甘えて、練習を怠っているんだけどさ……。


 そういえば……、皆にも報告したら

 「おう、良かったな。あ、そこの漫画取って」


 「うん、良かったね! そうそう、駅前にさーー」


 「良かったですわね! そういえば、この間ショッピングモールでーー」


 「良かったじゃないか! それはそうと、日和の可愛さについて5時間ほどーー」


 と、なんだかそんなに驚いた様子はなかったんどけど……なんでだろ?



 「葵~! 行くぞー」

 そんな事を考えていると、外から遼の声がかかる。

 「分かったー! 今行くー!」

 玄関を開けると、遼が待っていた。

 「ったく、遅せぇよー」

 「ごめんごめん!」

 そう言って私は遼と手を繋ぐ。それに対して遼もギュッと握り返してくる。


 そんな些細な事が、幸せだと感じる。

 「大好きだぞ! 遼!」

朝から考えに考えて書ききりました!

ここまで読んで頂き、ありがとうございます!

正直、ちょっと駆け足かな? とは思ったのですが、ダラダラ続けても仕方ないと思ったのでw


そういえば、他ルートも考えてはいるんですけど、今は書ききった達成感でいっぱいでw

気が向いたら書こうかな?程度です。(書かないかも……)


なにはともあれ、今までありがとうございました!

次の作品は異世界召喚モノです。お楽しみに!

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