弄ばれる日和
お昼過ぎに、再び家のチャイムが鳴った。
「ほいほーい」
玄関を開けるとひよりんが、越しに手を当てたポーズで立っていた。
「来ましたわよ!」
「いらっしゃい! 上がって!」
晶也同様、部屋に招き入れて話をする。もちろん、晶也としたやり取りもだ。
「はっ!? えっ!? ちょっ!? お兄ちゃ……じゃなくて、晶也は話したんですの!?」
先ほどの話を聞かされて、頭の整理が追いついていないひよりん。
「うん。話してくれたよ」
「はぁ……まぁ、その方が私も気が楽ではありますが……。それで、私をここに呼んだ理由はなんですの?」
「いや、ひよりんにもちゃんと話しておこうと思って」
「そうですの。ま、事前にお兄ちゃんから連絡は来てるから、何があったかは把握してますわ」
お兄ちゃん?
「それと、お兄ちゃんは言葉足らずですわ。嘘を付いていたのは本当ですけど、今までの付き合いが全部嘘ではありませんわ。むしろ、その逆。凄く楽しかったですわ! そうそう、遼くんと絡んでる時は、お兄ちゃんとは、また違った接し方をしてくれるから……少しだけ、良いなぁとは思いましたけれど……。安心して下さいまし! あおちゃんから、遼くんは取ったりしませんわ!」
そう言って私の肩に手を置くひよりん。
「へっ!? べ、別に私は遼の事なんてーー」
「隠さなくても良いですわ! ちゃんと、分かってますわよ。好きなんでしょう?」
まるで聖母のような微笑みで語りかけてくるひよりん。あれ? なんかキャラ変わってません?
「あぁ! もしかしたら、好きがまだ分からないのですわね!」
何故か、「好き」について1時間ぐらいひよりんに熱弁された。
「と、言うわけですの!」
「は、はぁ……」
満足気なひよりんは、熱弁したせいか少し息が上がっている。
「さてと、私は満足しましたし、帰りますわ」
「ちょ、ちょっと待って!」
「なんですの?」
「いやいや、私の話まだ終わってないよ!?」
「あら、そうでしたの?」
帰ろうとしたひよりんを何とか座らせ、改めて話をする。
「さっきも話したけど、晶也にはケジメをつけてもらった。だから、ひよりんにもケジメをつけて欲しいんだ」
「な、殴られるんですの……?」
ウルウルとした目でひよりんは小さくなる。
「流石に女の子は殴らないよ。その代わり……」
「その代わり……?」
ゴクリと生唾を飲み込むひよりん。
「も、もうやめてくださいましー!」
「こらー! 逃げるなー!」
「や、やめ! ひゃんっ! そこは……くすぐった……クプププっ」
「お? ここがええのんか~?」
「ぷはっ! あひゃひゃひゃひゃひゃ!」
ひよりんに与えられたケジメ。それは、私が満足するまでひよりんを弄ぶ。今はひよりんを、くすぐりの刑に処している。
「もっ……やめ……! あおちゃ……!」
「ふぅ……くすぐりの刑はこんなもんかな」
「はぁ……はぁ……もうダメですわ……」
ひよりんは顔を真っ赤にして、息も絶え絶え。その姿はなんていうかこうーー
「エロい」
「な、なにがですの……」
今は無いけど、男だった時なら間違いなくマグナムが火を吹いていたな……。
「よし、次は……なでなでの刑だぁー!」
この後、存分に楽しんだ私は記念に写真を撮った。
ピクピクしながら、目からは涙を、口からはヨダレを、目は何処か虚空を見つめながら、倒れているひよりんの写真を。
最後の写真は、完全に、「事後」ですねwww




