やってきました! 川!
早朝、晶也が全員を車で迎えに来てくれた。運転してるのは執事の紺野さんだけど。
皆で車に乗り込み、車を走らせること2時間半。
「あお……ちゃ…………お……て………!」
ん~……まだ眠いからほっといて…………。
「あおい………ゃん! ………起きて!」
うるさいなぁ……朝早かったからまだ眠いんだよ…………。
「葵ちゃん! 起きて! 着いたよ!」
「んぁ…………」
体を揺さぶられ薄らと意識が覚醒してくる。
「あ、やっと起きた。おはよう葵ちゃん」
「んぅ……おはよ……ふゃぁ…………」
寝ぼけながら目の前にボンヤリと映る顔を凝視する。
「んん~……? まさや……? ぅにゅぅ……おはよー……」
「か、可愛い!」
なんか目の前の晶也がぶっ倒れたような気がするけど気のせいかな……?
「んぅ~! よく寝たー!」
車から降りながら伸びをする。なんか晶也がぶっ倒れる夢を見たけど、妙にリアルだったな~。
「では、皆様のお部屋へご案内致します」
紺野さんがお辞儀をして、歩き出す。
皆様のお部屋って事は、それぞれに部屋があるのかな? スゲー楽しみ!
「うおー! スゲー! なんて言ったらいいか分かんないけど、スゲー!」
自分の語彙力の無さに少し落胆するが、目の前のデカい屋敷にはそう言わざるを得ない。
「おー、ホントにデカイなー」
屋敷を見上げながら遼も声を上げる。
「改めてこういうの見ると、晶也くんってホントにお坊ちゃんなんだね!」
夏希があちらこちらを見て回りながらそんなことを言う。
「改めてって……僕は一体なんだと思われてたんだ……」
う~ん……ヘンタイ? とは流石に言えず言葉を飲み込む。だって、こうやって場所を提供して貰ってるのに、そんな事を言えるわけがない。
「おー! ひろーい!」
部屋に案内された私は、その広さに驚く。
「俺ん家の敷地より広いんじゃね?」
優斗よ、それは流石に言い過ぎだ。
「皆様には、お一人づつお部屋をご用意しております。では、こちらへ」
紺野さんに連れられて各人部屋に荷物を置きに行く。
「さて、荷物も置いたし早速川へ行こうか」
皆が集まったので、晶也に案内されて川へ移動する。いやー! 楽しみだなー!
「川の流る音や木々の擦れる音が耳に心地良いですわ……」
ひよりんが目を瞑りながら大きく深呼吸する。私も真似をして深呼吸をすると。
「あ、なんか空気が美味しい気がする」
なんかね! 空気が澄んでるっていうか、綺麗なんだよ!
「よっし! それじゃ、早速着替えて遊ぼうぜ!」
優斗がそう言いながら服を脱ぎ出す。
「ちょっと待て! ここで着替えるなよ!?」
私達の目の前で脱ぐんだもん。流石に止めるよ。
「え? だって下に着てきてるし」
あ、そうなのね。流石に優斗でもここでフル○ンにはならないか。
「ねぇねぇ? あたし達ってどこで着替えたらいいのかな?」
夏希が辺りをキョロキョロしながら晶也に聞く。
「ああ、それなら川を上に少し上ると小屋があるから、そこで着替えるといいよ」
晶也が上流の方を指差しながら説明してくれる。
「わかった! ありがと! よっし、葵! ノワちゃん! 行っくよー!」
夏希に手を引かれ晶也の言った小屋まで移動する。
~男side~
「いっちにーさんしっー!」
「ごーろくしちはーち」
「やっぱり! 準備体操はしないとっ! 足が吊ったりしたらっ! 危ないからねっと」
真面目に準備体操をする優斗と晶也。その2人に挟まれながら面倒くさそうにする遼。
「にしてもっ! アイツら遅いなっ!」
「女の子はっ! 時間がかかるものだよっ!」
優斗と晶也が準備体操しながら話している。
「おっまたせー!」
オレンジのビキニを着た夏希が走ってくる。
「お! やっと来たか!」
優斗が準備体操を止めて振り向く。
「うぅ……いざ着てみると恥ずかしいですわ……」
夏希の後ろに隠れている日和が顔を覗かせる。
「おー、2人とも似合ってるなー」
何気ない遼の言葉に1人顔を赤くさせる日和。
「あ、ありがとうですわ!」
「そういえば……葵ちゃんは?」
先程から葵の姿が見当たらないのだ。
「あ~、葵はね~なんか恥ずかしいって言ってて、心の準備が出来たら来るって言ってたよ~」
なんだそれ。めちゃくちゃ可愛いじゃん。と、ここにいる男陣は全員がそう思った。




