小話~葵の手料理~
またまた小話です。
今ちょっと旅行に来てて、尚且つ書き溜め分を消費しちゃったから、即席で書きました。
明日からはちゃんとしたものを投稿出来ると思いますので、ご了承くださいm(_ _)m
「ここが……こうだから…………これが……こう?」
「優斗……そもそも公式間違ってるよ……」
「よし! スゲー勉強したから、そろそろおやつにしよう!」
「遼……まだ始めて5分だよ……」
私達は今、月野瀬宅で来たるテストへ向けて勉強会をしている。
優斗の面倒を私が、遼の面倒を夏希が見ている。晶也とひよりんは成績優秀だから今回は不参加だ。
「だから、これはこの公式を使ってーー」
さっきから私が必死に教えているのに優斗と来たら。
「なるほど! わからん!」
と、この二言を繰り返すばかり。どうやってコイツは大学に受かったんだ……。
「あー腹減ったー。チーズケーキ食いてー」
遼は遼で、ずっとあの調子だ。勉強をしたくない余り、頭の中をチーズケーキが占領しているんだろう。
「お前らなぁ……単位落としたら再履修になるんだぞ? 夏休み中1週間補習漬けになるのは嫌だろ?」
ため息を吐きながら、目の前の駄々っ子2人に言う。
「だってよー! こんな勉強しても絶対将来役に立たないって!」
優斗は文句を言いながら床に寝転ぶ。お前は小学生か。
「将来の役に立つか立たないかはどうでもいい! 俺はチーズケーキを所望する!」
目をキラキラさせながら遼は拳を握る。
「はぁ……もう分かったよ。休憩にしよう。そ・の・か・わ・り! 休憩が終わったら、ちゃんと勉強すること! いい?」
「おっしゃー!」
「チーズケーキ!」
優斗と遼を交互に指差しながら、私は母親か! と心でツッコミを入れた。
「まったく……こんなこともあろうかと昨日のうちに作っといて良かったよ」
昨日作っておいたチーズケーキ。まさか、こんなに早く出番があるとは思わなかった。
「お! 葵の手作りか!」
「チーズケーキ!」
駄々っ子コンビが子どもみたいにはしゃぐ。
「いいなぁ……葵の旦那さんは毎日手料理が食べられるんだね。うん! 美味しい!」
さっそく1口目を食べた夏希がそんなことを言う。
「だ、旦那!?」
夏希の旦那さん発言に思わず反応してしまう。でも……そうか。旦那さんかぁ……。
『あなた! おかえりなさい! ご飯にする? お風呂にする? そ・れ・と・も♡』
「うがー! ないないないない! 何考えてるんだ私は!?」
つい想像してしまった。必死に頭の中の映像を掻き消す。
「あれ~? もしかして想像しちゃった~?」
ニヤニヤと夏希が笑いながら、肘でツンツンしてくる。
「う、うっさい!」
顔が熱くなるのを感じながら夏希をポカポカ叩く。
「旦那さんか……」
「毎日……葵の……手料理……ジュル…………」
男2人がそんなことを呟いたのは、葵達には聞こえていなかった。
~鬼龍院宅 晶也の部屋~
「むむっ!? なんだか分からないが葵ちゃんの手料理の匂いが……」
1人、よく分からないセンサーが反応した晶也だった。
ちなみにーー
~香照院宅 日和の部屋~
「はっ! あおちゃんの手料理の匂い! って、そんなはずあるわけないですわよね……」
ここにもセンサーが反応した人が1人。




