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TSしたから全力で満喫しようと思う  作者: 犬たろう
第1章~女になって大変だ!~
3/76

女の子特訓!

今回はちょっと短め!

申し訳ないでござる(´・ω・`)

「う~む、暇だな…」

 優斗は午後から予定があると言って帰ってしまった。部屋に1人残された俺は暇になってしまったというわけだ。

「葵~?アンタの戸籍とか色々変更しといたからね~!」

 はやっ!?母さん行動が早すぎだろ!?戸籍変更とかの前に頑張って俺を元に戻す薬とか作ってよ!昨日の調べじゃ無理って言ってたけどさ…。



 デンワダヨ!デンワダヨ!

「誰だ?」

 ケータイの画面には瀬古(せこ) 夏希(なつき)の文字。

「夏希か…あ~きっと優斗の仕業だな…」


「もしもし?」

『もしもし!?葵!?わー!ホントに女の子になったんだ!』

 電話の向こう側から物凄くテンションの高い声が聞こえる。

「優斗に聞いたんだろ?ったく、ろくな事しないなアイツは…」

『おー!その物言いはホントに葵だね!今から遊びに行くから!待っててよ~!』

 それだけ言って電話は切れた。




「やぁやぁ!葵!完全に女の子になってるね!」

 玄関口には夏希が立っていた。コイツ、10分かかる所を5分で来やがった。どんだけ飛ばして来たんだよ…。


 瀬古(せこ) 夏希(なつき)。俺の幼馴染。優斗、夏希、俺で昔っからよく遊んでた。アッシュベージュのショートボブ。今の俺より身長が高い。腹立つ…。お菓子作りはピカイチ。しかし、料理が壊滅的。


「まぁ、とりあえず上がれよ」

「ほーい!おっじゃましまーす!」



「んで?なんか用?」

 ベッドに胡座(あぐら)をかいて座る。

「こら!葵!女の子がそんな座り方しちゃダメ!」

 急に声を上げた夏希にビクッと体が跳ねる。

 「な、なんだよ!いいだろ別に!」

 「だーめ!女の子になったなら仕草とか行動も女の子にしなきゃ!」

 うわぁ…めんどくせー…夏希の目がキラキラしてやがる…。これ、めんどくせーやつだ…。




 「こ、これでいいか?」

 今俺はいわゆる女の子座りをしている。

 「うんうん!女の子らしくなってきたじゃん!」

 満足気に腕を組んでうんうんと頷く夏希。しかし、どうにもまだ納得いかない所があるようだ。

 「後さ~、喋り方を変えよっか?俺って言うの禁止ね!というか男っぽい口調禁止!」

 「ええ!?そこまでするのか!?めんどくせーよー」

 てか女っぽい口調ってどんなんだよ。ナントカですわ!とか?あれ?これじゃお嬢様か?

 「よーし!口調も徹底的に特訓だー!」



 昼から夕方になるまで特訓は続いた。

 「ふぅー…うん!だいぶ女の子らしくなったよ!でも、特訓は続けること!じゃなきゃ直ぐ戻っちゃいそうだもん」

 「うぅ…もう許してぇ………」

 これ以上は男としての俺が消えちまうよ…。いや、今は女なんだけどさ…。

 「っ!葵!今の!今の声!」

 夏希が興奮気味に俺に詰め寄る。

 「な、なに!?」

 「今さっきの声!すっごく色っぽかった!うん!えっちぃかった!」

 「は、はぁ!?何言ってんの!?えっちぃとか言うな!」

 自分でも顔が熱くなるのを感じる。えっちぃとか!?は!?意味わかんねーし!?は!?

 「いやぁー!葵もすっかり女の子だぁー!」


 もう、勘弁してくれ…。今日1日で心身共にボロボロだ…。女って大変なんだなぁ…。はぁ……今大学は春休みだけど、始まったらまた大変なんだろうなぁ………。

次回は今現在登場している人の紹介にしようと思います!

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