女の子特訓!
今回はちょっと短め!
申し訳ないでござる(´・ω・`)
「う~む、暇だな…」
優斗は午後から予定があると言って帰ってしまった。部屋に1人残された俺は暇になってしまったというわけだ。
「葵~?アンタの戸籍とか色々変更しといたからね~!」
はやっ!?母さん行動が早すぎだろ!?戸籍変更とかの前に頑張って俺を元に戻す薬とか作ってよ!昨日の調べじゃ無理って言ってたけどさ…。
デンワダヨ!デンワダヨ!
「誰だ?」
ケータイの画面には瀬古 夏希の文字。
「夏希か…あ~きっと優斗の仕業だな…」
「もしもし?」
『もしもし!?葵!?わー!ホントに女の子になったんだ!』
電話の向こう側から物凄くテンションの高い声が聞こえる。
「優斗に聞いたんだろ?ったく、ろくな事しないなアイツは…」
『おー!その物言いはホントに葵だね!今から遊びに行くから!待っててよ~!』
それだけ言って電話は切れた。
「やぁやぁ!葵!完全に女の子になってるね!」
玄関口には夏希が立っていた。コイツ、10分かかる所を5分で来やがった。どんだけ飛ばして来たんだよ…。
瀬古 夏希。俺の幼馴染。優斗、夏希、俺で昔っからよく遊んでた。アッシュベージュのショートボブ。今の俺より身長が高い。腹立つ…。お菓子作りはピカイチ。しかし、料理が壊滅的。
「まぁ、とりあえず上がれよ」
「ほーい!おっじゃましまーす!」
「んで?なんか用?」
ベッドに胡座をかいて座る。
「こら!葵!女の子がそんな座り方しちゃダメ!」
急に声を上げた夏希にビクッと体が跳ねる。
「な、なんだよ!いいだろ別に!」
「だーめ!女の子になったなら仕草とか行動も女の子にしなきゃ!」
うわぁ…めんどくせー…夏希の目がキラキラしてやがる…。これ、めんどくせーやつだ…。
「こ、これでいいか?」
今俺はいわゆる女の子座りをしている。
「うんうん!女の子らしくなってきたじゃん!」
満足気に腕を組んでうんうんと頷く夏希。しかし、どうにもまだ納得いかない所があるようだ。
「後さ~、喋り方を変えよっか?俺って言うの禁止ね!というか男っぽい口調禁止!」
「ええ!?そこまでするのか!?めんどくせーよー」
てか女っぽい口調ってどんなんだよ。ナントカですわ!とか?あれ?これじゃお嬢様か?
「よーし!口調も徹底的に特訓だー!」
昼から夕方になるまで特訓は続いた。
「ふぅー…うん!だいぶ女の子らしくなったよ!でも、特訓は続けること!じゃなきゃ直ぐ戻っちゃいそうだもん」
「うぅ…もう許してぇ………」
これ以上は男としての俺が消えちまうよ…。いや、今は女なんだけどさ…。
「っ!葵!今の!今の声!」
夏希が興奮気味に俺に詰め寄る。
「な、なに!?」
「今さっきの声!すっごく色っぽかった!うん!えっちぃかった!」
「は、はぁ!?何言ってんの!?えっちぃとか言うな!」
自分でも顔が熱くなるのを感じる。えっちぃとか!?は!?意味わかんねーし!?は!?
「いやぁー!葵もすっかり女の子だぁー!」
もう、勘弁してくれ…。今日1日で心身共にボロボロだ…。女って大変なんだなぁ…。はぁ……今大学は春休みだけど、始まったらまた大変なんだろうなぁ………。
次回は今現在登場している人の紹介にしようと思います!